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森林保全と企業

企業がなぜ森林保全に取り組むのか?

企業が森林保全活動を行うことにどのような意義があるのか、企業と森林との関係、森林の保全に関して求められている企業の役割などから見てみます。

企業と森林

森林は木材や食料等を提供するだけでなく、土砂災害の防止や洪水緩和の機能などを有しており、また近年では、生物多様性を保全する機能、地球温暖化との関係で二酸化炭素(CO2)の吸収源として、また巨大な炭素貯蔵庫としての機能が注目されています。森林とともに森林の提供する多面的機能が失われれば、私たち個人の生活だけでなく企業の活動も影響を受けることになります。
企業活動は、森林生態系サービスを直接または間接的に必要とする一方で、時には森林にマイナスの影響を与え、この森林生態系サービスの損失をもたらす原因の一つともなっています。
「ミレニアム生態系評価」によれば、過去50年間に急速に破壊されている生物多様性の直接的な要因として、「生息域の改変」「気候変動」「外来種の侵入」「過度の資源利用」「汚染」の5つを挙げていますが、これらの要因は企業活動とも深く関係しているのは言うまでもありません。


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出典:Millennium Ecosystem Assessment, 2005.
Ecosystem s and Human Well-being: Opportunities and Challenges for Business and Industry.
World Resources Institute

企業は、工場や施設の建設など、直接、生物多様性に影響を与える活動を行っているだけでなく、製品の製造・流通・販売、またそれらの原材料調達や加工・廃棄、あるいはエネルギーの消費や投融資活動などのあらゆる活動を通じて、世界中の生物多様性に影響を与えているのです。

企業に求められる環境活動の拡大

企業活動が森林へ影響を与えている中、企業に求められている環境活動にはどのようなものがあるのでしょうか。
環境省が毎年行っている「環境にやさしい企業行動調査」によれば、環境への取り組みと企業活動のあり方について、「企業の社会的責任(CSR、社会貢献を含む)の一つである」と回答した企業は、ここ数年8割を超えています。

環境への取り組みと企業活動のあり方

環境への取り組みと企業活動のあり方
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出典:環境省「平成20年度環境にやさしい企業行動調査」2009年12月

企業の環境への取り組みに対する意識の高まりとともに、その範囲と対象も広がってきています。例えば、組織活動が環境に及ぼす影響を最小限にくい止めることを目的に定められた環境マネジメントのための国際標準規格であるISO14001では、2004年の改定において、事業所内でのモニタリングの対象範囲を、組織内における化学物質や廃棄物の管理・処理、資源の投入量と廃棄量等に加え、組織外の天然資源や植物、動物等の地球規模のシステムまでを含むこととしました。この他、企業活動と持続可能な発展との関係や取り組みをステークホルダーに報告するための持続可能性報告の世界標準であるGRI(グローバル・リポーティング・イニシアティブ)(注1)では2002年から、企業と環境問題との関係や取り組みをステークホルダーに報告するための指針である「環境報告ガイドライン」(環境省)では2006年から、生物多様性の項目が報告すべき事項として含まれることとなりました。このように、企業がカバーすべき環境問題の範囲は広がってきており、その範囲には世界の森林問題も含まれるようになってきているのです。
また、環境活動の一つである森林保全活動は、これまで国際機関や先進国等からの政府開発援助(ODA)という形で行われるものがほとんどでした。しかし近年では、民間企業やNGO/NPOなどの公的機関以外の主体への期待が、国連森林フォーラム(UNFF)や国際熱帯木材機関(ITTO)など国際的な森林をテーマとしたイニシアティブにおいても高まっています。

注釈

  • 1)グローバルに通用するサステナビリティ報告書のためのガイドラインの作成・普及を目的としたNGO。1997年にNGO(非政府組織)のセリーズ (Coalition for Environmental responsible economies)が国連環境計画(UNEP)などの協力で設立した。本部はオランダ。

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