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フォレスト パートナーシップ プラットフォーム > 事例とデータベース > NGO/NPOによる森林保全活動の事例 > 公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)

事例とデータベース

公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)

所在地:
〒105-0014 東京都港区芝3-1-14 日本生命赤羽橋ビル6階
問合せ先:
Tel.:03-3769-1714
FAX:03-3769-1717
E-Mail:communi@wwf.or.jp
URL:http://www.wwf.or.jp

団体概要

WWFは、1961年に設立された自然保護団体で、現在では、100カ国以上で活動を展開しています。当初は絶滅のおそれのある野生生物を救うことを目的としてスタートしました。その後、野生生物が生きる上で必要な森、海、草原、湿地などの生態系を保全する活動へと拡大しています。生物多様性の保全と、人と自然が調和して生きられる未来を目指しています。

WWFジャパンは、1971年に設立されました。現在約3万人の個人サポーターと約300社の法人サポーターが支援しています。

代表的なプロジェクト

  • 事例の分類:植林
  • 事例の分類:天然林保全

プロジェクト名称

スマトラ島テッソ・ニロ ブキ・ティガプル ランドスケープの森林保全

活動場所

インドネシア共和国 スマトラ島リアウ州

プロジェクトの概要

テッソ・ニロ国立公園にある森林は、リアウ州に位置するスマトラ島最大の低地熱帯林です。WWFが世界各地の熱帯林で実施した調査によると、テッソ・ニロの森林で、ブラジルのアマゾンよりも豊かな生物多様性が認められました。

世界有数の生物多様性の宝庫であるスマトラ島ですが、その生態系の頂点にあたるスマトラゾウやスマトラトラは、絶滅の危機に瀕しています。スマトラゾウは、過去25年間で84%減少し、現在の生息数、約2,000頭のうち、250?350頭がリアウ州に生息すると推定されており、重要な生息地の一つとなっています。スマトラトラの個体数は、過去75年間で70%も減少したといわれ、現在の個体数約400?500頭のうち、120?140頭がリアウ州に生息していると推定されています。このように、リアウ州はスマトラ島の生物多様性にとって極めて重要な場所であるにも関わらず、その保全策は十分に取られているとは言えない状況です。

特にスマトラ島南部のリアウ州やジャンビ州では、アブラヤシ農園や紙の原料となるアカシア植林のために天然林の伐採が続き、森林が急速に減少しています。テッソ・ニロの森林も例外ではなく、絶滅が危惧されているスマトラゾウやスマトラトラの生息地の森林も急速に狭められ、そのために周辺の集落に野生生物が出没し、住民との衝突が絶えなくなっています。アブラヤシ農園をゾウが荒らし、地域の住民がゾウを毒殺したり、住民がゾウやトラに襲われて命を落とすという悲劇的な事故も、頻繁に起きています。

大規模に伐採された自然林
大規模に伐採された自然林
©WWF Japan / E. Maezawa

このような状況を改善するため、WWFは長年にわたり、この地域の森林保全の必要性を行政や企業に訴えかけていきました。その甲斐もあってリアウ州では、1995年にブキ・ティガプル国立公園が、2004年にはテッソ・ニロ国立公園が誕生しました。

しかし、国立公園に指定されたことのみで問題が解決するわけではなく、絶滅危惧種の生息数の回復は困難であり、また不法占拠者の問題もあります。国立公園に指定された面積は広大で、監視が徹底されているわけではないため、公園内においても、不法に移住者や現地の農民が自然林を皆伐し、居住地や農園にする例も多く、その面積は2007年時点で約13,250haにも及びます。

不法占拠者による違法なアブラヤシ
不法占拠者による違法なアブラヤシ
©WWF Japan / E. Maezawa

このプロジェクトでは、スマトラゾウ、スマトラトラの個体数の安定・増加を目指し、保護区の管理体制の強化、ゾウ・トラの生息調査の実施、密猟の取り締まり、新たな保護規制や森林回復の必要な地域等を特定するための土地利用のゾーニングの検討等を行っています。

プロジェクトの特徴

テッソ・ニロ国立公園の森林を保全するために、WWFインドネシアとリアウ州にある環境NGOが共同でEyes on the Forestという活動を行っています。これは、文字どおり「森林を監視」するプロジェクトで、違法に伐採された丸太を運ぶトラックを製紙工場まで追跡します。このウェブサイトは、重要な情報発信の手段となっています。

森林保全だけでなく、スマトラゾウやスマトラトラの生息調査を実施するとともに、人間と野生生物との衝突を監視しています。例えば、現地の森林局と協力し、ビデオカメラ(カメラトラップ)を森林に設置し、スマトラトラの出没を記録し、地図を作成しています。さらに、ゾウによるパトロールも実施しています。これは何らかの理由で保護された野生のゾウを訓練し、この訓練されたゾウとゾウ使いが一緒に公園内のパトロールを行います。人間だけで野生ゾウを追い払うことは危険であり、訓練を受けたゾウを人家に近づく野生ゾウと対峙させ近づかせないようにするとともに、大きな物音を立てるなどして野生ゾウを追い払っています。また、公園内に不法に居住したり、農業を行っていた人びとが、公園から離れていくという効果も現れています。

人と野生ゾウとの衝突を避けるためのゾウパトロール
人と野生ゾウとの衝突を避けるためのゾウパトロール
©WWFインドネシア

苗木の準備
苗木の準備
©WWF Japan / E. Maezawa

スマトラ島からは、日本にも多くの紙製品が輸入されており、日本の企業や日本人は消費者として、スマトラ島の森林破壊、野生生物の存続の危機の原因の一端を担っています。WWFジャパンでは、この問題に関する日本企業への情報提供や、一般市民への普及啓発活動なども実施しています。

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(2017年3月更新)

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