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フォレスト パートナーシップ プラットフォーム > 事例とデータベース > NGO/NPOによる森林保全活動の事例 > 特定非営利活動法人 アジア植林友好協会

事例とデータベース

特定非営利活動法人 アジア植林友好協会

所在地:
〒188-0011 東京都西東京市田無町3丁目5番4号
問合せ先:
Tel.:042-451-6120
URL:http://www.agfn.org/
E-Mail:info@agfn.org

団体概要

1997~98年にかけてインドネシア共和国・カリマンタン島では、大規模な森林火災が発生したことにより、570万ヘクタールもの熱帯雨林が消失し、大量の温室効果ガスが大気中に排出されました。このような森林の消失によって生じた荒廃地を少しでも再生したいという思いから、2002年にアジア植林友好協会が設立されました。現在、インドネシアのバリ島とカリマンタン島などにおいて、植林活動を通じた自然環境への貢献を目的として活動しています。

また、同団体は、植林が森林減少・劣化への対策となると同時に地球温暖化対策ともなりうる、誰でも取り組める最も効果的な活動だと考えていることから、多くの市民が植林活動の支援を通じて熱帯林の現状について理解し、その情報が社会全体に広がることによって、熱帯林再生への支援の輪がさらに拡大していくことを目指した活動も実施しています。

代表的なプロジェクト

  • 事例の分類:植林

プロジェクト名称

バリ島 水源涵養林再生植林プロジェクト

活動場所

インドネシア共和国バリ州バンリ県

プロジェクトの概要

インドネシアのバリ島は、その豊かな自然環境と多様な伝統文化で、世界中から訪れる多くの観光客をこれまで魅了してきました。しかし、同地の豊かな森林は、火山噴火などの自然災害や過剰な木材の伐採により、年々減少しています。この現状に対し、バリ州政府は、森林再生推進のための「2010年緑のバリ(注1)」プロジェクトを立ち上げ、国内外からの協力を募りました。

写真:バリ植林祭の模様
バリ植林祭の模様

写真:アンププの苗木
アンププの苗木

アジア植林友好協会も、バリ島のバリ州知事およびバンリ県知事からの要請を受け、「2010年緑のバリ」に協力することとし、2007年5月より、キンタマーニ郡ペネロカン地区にあるバトゥール湖周辺の荒廃地において植林プロジェクトを始めました。バトゥール湖は「バリ島のみずがめ」と呼ばれ、バリ島の生活用水を担う重要な役割を果たしています。しかし、バトゥール山の噴火によって湖周辺の森林が失われたことで水源涵養機能が低下しつつあり、重要な水源が失われることが危惧されています。この湖周辺地の水源涵養機能を回復させることを目的として、現地NGOである「バリ森林保全協会(Yayasan Bali Hijau Lestari)」と共同で、草原化した荒廃地にアンププやセンダンなど在来樹種の植林を行っています。

写真:植林3年目の現場と作業小屋
植林3年目の現場と作業小屋

写真:植林5年目の状況
植林5年目の状況

本プロジェクトの最終的な目標は、対象地となる約2,075ヘクタールの土地に、約200万本の樹木を植林することです。その第一段階として、2009年から4年間で約85ヘクタールの植林を行うことを予定しており、2010年12月現在、約66ヘクタールの植林が完了しました。アジア植林友好協会では、「2010年緑のバリ」プロジェクトによる植林活動が終了した後も、森林の健全な生態系が維持されるよう植林活動を継続していく予定です。

プロジェクトの特徴

このプロジェクトの特徴は、火山灰土壌という植物の生育が難しい土地への植林プロジェクトであるという点です。この場所の火山灰土壌は保水力が弱く、栄養分も少ないため、樹木をそのまま植えてもなかなか育ちません。そこで、50センチ四方の穴を掘り、そこに肥料を混ぜた他所の山土とともに苗木を植栽しています。これにより、根の周辺の保水力向上が期待されています。しかし、現場の生育環境が厳しいために活着率(注2)が悪く、補植(注3)も行っています。また、火山岩と火山灰が入り混じる土地は作業もしにくいことから、費用・労力とも他のプロジェクトより多くかかります。

写真:現地の植林活動参加者
現地の植林活動参加者

写真:植林祭
植林祭

このように通常の植林に比べ費用や手間のかかる植林プロジェクトとなっているため、アジア植林友好協会は、できるだけ多くの人からの支援してもらえるよう、誰でも簡単に植林活動に貢献できるよう、さまざまな参加方法を用意しています。プロジェクト費用の大部分を担う寄付金は、苗木1本分を最小単位に設定し、好きな本数分の金額を寄付できるようにするなど、個人でも参加しやすくしています。他にも、日本国内で廃棄されるアルミ缶を企業や個人、学校のサークルなどで収集してもらい、その販売代金を苗木代として寄付してもらう仕組みも設けています。アルミ缶100個の売上金はおよそ苗木1本分の代金に相当します。2009年度には、計1,354キログラムのアルミ缶が集まり、本数にして1,097本分の苗木が購入できました。同様に、使用済み切手、書き損じはがきによる寄付を植林へつなげるしくみも設けています。

また、寄付による活動支援だけでなく、現地に赴き植林活動に参加するツアーも定期的に行っています。参加者が直接植林活動に関わることは、環境教育として大きな効果が期待できると考えています。

その他の森林保全活動

  • インドネシア国立ムラワルマン大学演習林・熱帯雨林再生協力プロジェクト(2006年~現在)
    インドネシアの東カリマンタン州にある、国立ムラワルマン大学の演習林において、劣化した熱帯雨林の再生を目的に二次林内の樹下に在来樹種を植林し天然林への誘導するための活動を行っています。
  • 東カリマンタン州の二次林での樹下植林(2002年~現在)
    インドネシア林業公社の保護林の周辺の二次林内において、将来主木に育つ在来樹種(メランティー、カポール、ウリン、ガハルなど)の樹下植林を、企業や団体の支援により行っています。
  • コミュニティーフォレスト造成事業(2002年~現在)
    東カリマンタン州バリクパパン市近郊の荒廃した農地に経済木を植林してアグロフォレストリー(注4)の経営モデルをつくることで、農作物の生産により地域経済にも貢献しつつ、森林の保全を目指すプロジェクトを行っています。

注釈

  • 1)バリ島全体の失われた緑を回復させるため、22.6パーセントまで減少したバリ島の森林被覆率を、30%にまで回復させることを目的としている。
  • 2)植えた苗木の本数に対する枯れずに根づいている本数の割合。
  • 3)造林などで、苗木が枯れて空地ができたとき、再び苗木を植えること。
  • 4)樹木を植栽し、樹間で家畜・農作物を飼育・栽培する農林業のこと。農林複合経営、混農林業、森林農業とも言われる。

NGO/NPOによる森林保全活動の事例一覧

特定非営利活動法人 アジア植林友好協会
バリ島 水源涵養林再生植林プロジェクト
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国際環境NGO FoE Japan(1)
気候変動への適応策としてのアグロフォレストリープロジェクト
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国際環境NGO FoE Japan(2)
インドネシアでのマングローブ再生プロジェクト
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特定非営利活動法人 環境修復保全機構
タイ北部の荒廃地における環境修復に向けた植林プロジェクト
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公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)
スマトラ島テッソ・ニロ ブキ・ティガプル ランドスケープの森林保全
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特定非営利活動法人 地球緑化センター
緑の親善大使
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熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
インドネシアにおけるコミュニティ・フォレスト支援プロジェクト
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特定非営利活動法人HANDS
アマゾン西部におけるアグロフォレストリー普及活動
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緑のサヘル
バム湖周辺地域開発プロジェクト
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認定特定非営利活動法人 緑の地球ネットワーク
中国での砂漠緑化:地球環境林プロジェクト
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特定非営利活動法人 緑化ネットワーク
中国内モンゴルにおける砂漠緑化活動
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特定非営利活動法人 Link・森と水と人をつなぐ会
北タイの森を守る人を支えるプロジェクト
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海外の事例:バードライフ・インターナショナル(BirdLife International)
インドネシアにおける熱帯林再生プロジェクト
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