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事例とデータベース

株式会社フルッタフルッタ

所在地:
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-3神保町SFIII2F
問合せ先:
広報担当
Tel:03-6272-9081
URL:http://www.frutafruta.com
E-Mail:contact2@frutafruta.com

企業・CSR概要

株式会社フルッタフルッタは、2002年に創業し、アマゾンの日系入植地においておもにアグロフォレストリー(注1)により生産されたフルーツ原料を輸入し、日本でジュースなどに加工した製品をスーパーやコンビニエンスストアなどで販売しています。また、他社メーカーや外食チェーンにアグロフォレストリー産の原料を紹介し、商品化を促すことで原料の需要拡大を図っています。同社は、このようにビジネスを通じて、日本にアグロフォレストリーの産物の市場を形成することで、アマゾンの森林再生に貢献できると考えています。

代表的なプロジェクト

  • 事例の分類:原材料調達

プロジェクト名称

アグロフォレストリーの産物輸入による森林再生への貢献

活動場所

ブラジル・パラ州

プロジェクトの概要

ブラジルのアマゾンは「地球の肺」といわれる程、広大な熱帯雨林が広がっていますが、木材伐採や農園・牧場開発などにより大規模な伐採が進行し、世界で最も森林減少速度の速い国の一つとなっており、プロジェクト対象地があるブラジル北部のパラ州においても森林減少が進んでいました。同州のトメアス郡では、1930年代より単一栽培してきたコショウが、一時は莫大な利益をもたらしていましたが、1960年代後半より病害の激化と国際価格の暴落により、持続的な栽培を続けていくことが困難な状況に陥っていました。この状況を受け、日系移民農業組合(トメアス総合農業協同組合, CAMTA)は、トメアス郡において、1980年代より持続可能な農業経営を目指し、コショウの単一栽培から多様性を取り込んだアグロフォレストリーによる農業生産に転換する活動に取り組んできました。

アグロフォレストリーの生産者
アグロフォレストリーの生産者

アグロフォレストリーとは果樹等の木本性作物と一年生・多年生作物などを同じ場所で栽培し、林業と農業を組み合わせる方法で、非伝統的な焼畑や大規模単一栽培(プランテーション)などに代わる持続可能な農業経営として近年注目されています。現在、世界各地で地域環境の特徴に即した多様なアグロフォレストリーの実践が試みられていますが、トメアスでは遷移型アグロフォレストリー(注2)といわれる、草原が長い年月を経て森林になっていく生態系の変化を自然の人工的に作物で模した手法がとられています。この方法では、植え付けから1年以内に収穫できる短期作物(キャッサバ、陸稲、豆類など)、1年から数年で収穫できるコショウやバナナ、パッションフルーツ、数年後から収穫できる果樹、8年目頃から樹液や果実の収穫ができるゴムやナッツ類、10年以上たってから伐採できる用材向け樹木などを同時もしくは時期をずらして植え付けます。こうすることによって、作物・樹木の成長に合わせて収穫物が変化し、継続的に収入を得ることができます。

荒廃地の整地
荒廃地の整地

植栽2年後
植栽2年後

植栽5年後
植栽5年後

植栽25年後
植栽25年後

トメアスのアグロフォレストリーは、数十年にわたって樹木や下層の作物が良好に維持されるとともに、従来、アマゾンにおいて行われてきた土地利用の形態である単一作物の栽培、焼畑、牧場経営などと比較して、単位面積当たりの農業収入が高く(同地域での牧場経営の約40倍)、土地開発及び利用面積が小さいことなどから、森林の保全と再生、生物多様性の保全にも役立つと考えられています。

アグロフォレストリーが定着していたトメアスでは、JICA等の支援によりアマゾン産フルーツの加工場建設も行われましたが、当初は日本への輸出ルートがありませんでした。このような中、2002年にフルッタフルッタが冷凍果汁を日本に輸入し、ジュースなどの商品として加工販売する事業を始めました。また、同時にフルッタフルッタは、アグロフォレストリーによる森林再生の取組への理解を促進するため、アグロフォレストリーに関する普及活動を開始しました(注3)

プロジェクトの特徴

このプロジェクトの特徴は、企業による寄付や社会貢献活動ではなく、企業活動そのものを通じて、途上国におけるアグロフォレストリーを促進し、結果的に森林保全と再生に貢献できている点です。

アグロフォレストリーは、植林とともに多数の果樹・作物を同時に組み合わせて栽培する方法であるため、その生産物も多様なものが少しずつ収穫できる「少量多品目」となることが特徴です。トメアスの場合も、約70種の植物を植栽し、単一作物に集中して栽培した場合に起こる病害虫の大発生や、作物価格変動のリスクを軽減しています。一方、このような「少量多品目」は、単一作物の栽培と比較して商品化や流通の面で非効率的になる場合もあり、一般的には市場になじみにくいと考えられますが、フルッタフルッタでは、このようなアグロフォレストリーの特徴を利用して、十数種のアマゾンフルーツ原料を輸入し、それらをうまく組み合わせて商品化しています。また、アグロフォレストリーコンソーシアムを結成し、(株)明治を始め、多企業とチームを組むことで多品種を販売していく計画です。

さまざまなアマゾン産フルーツ
さまざまなアマゾン産フルーツ

アマゾン産フルーツは、ポリフェノールやビタミンC、カロチンなどを豊富に含むものが多く、栄養面で優れているものがあります。近年日本で話題となったアサイーもアマゾンフルーツです。その他、グアバやアセロラ、ピタヤ(ドラゴンフルーツ)など日本でも良く知られているものや、クプアスなど日本でほとんど紹介されてこなかったものもあります。フルッタフルッタでは、アマゾン産フルーツのすぐれた栄養価やユニークさといった特性を活かして日本での認知度を上げ、継続的に流通させることが、アグロフォレストリーの産物の市場を形成し、森林再生を支えていく上で必要なことと考えています。

その他の森林保全活動

  • 間伐材利用のカート缶使用(2010年~現在)
    2010年より、日本国内の森林が荒廃している現状を改善するため、間伐材を利用したカート缶をジュースの容器として利用し始めました。商品の販売を通じて、国内の森林の間伐などに資金が還流し、森林の適切な管理に貢献することが可能になると考えています。

(2017年3月更新)

注釈

  • 1)樹木を植栽し、樹間で家畜・農作物を飼育・栽培する農林業のこと。農林複合経営、混農林業、森林農業とも言われる。
  • 2)特定非営利活動法人HANDS,「アマゾン西部におけるアグロフォレストリー普及に関する調査・セミナー報告書」p4,2009
  • 3)(株)明治と協業し、2011年にトメアス産のカカオ豆を利用したチョコレートを発売している。

企業による森林保全活動の事例一覧

トヨタ紡織株式会社
インドネシア・ブロモ・テンゲル・セメル国立公園熱帯高地林回復プロジェクト
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本田技研工業株式会社
高い活着率を誇る植林活動
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ソニー株式会社
スマトラ島森林保全プロジェクト
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ダイキン工業株式会社
"空気をはぐくむ森"プロジェクト
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日本たばこ産業株式会社
葉たばこ生産地地域における植林/森林保全活動
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株式会社フェリシモ
インドの森づくり
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株式会社フルッタフルッタ
アグロフォレストリーの産物によるアマゾン森林再生への貢献
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ミサワホーム株式会社
木材調達ガイドラインの策定
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三井住友海上火災保険株式会社
インドネシアの野生動物保護林の修復と再生
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三菱商事株式会社
熱帯林再生実験プロジェクト(マレーシア、ブラジル、ケニア、インドネシア)
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株式会社 明治
アグロフォレストリーチョコレートの開発・販売
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株式会社ラッシュジャパン
パームオイルキャンペーン
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