• 世界の森林と保全方法
  • 森林保全と企業
  • パートナーシップによる保全
  • 森林保全の制度
  • 事例とデータベース
  • 活動報告
  • 参考資料

フォレスト パートナーシップ・プラットフォーム ホーム > 事例とデータベース > 企業による森林保全活動の事例 > 株式会社ラッシュジャパン

事例とデータベース

株式会社ラッシュジャパン

所在地:
〒243-0303 神奈川県愛甲郡愛川町中津4027番3
問合せ先:
ラッシュジャパン
Tel:0120-125-204
URL:http://www.lush.co.jp

企業・CSR概要

株式会社ラッシュジャパン(以下、ラッシュ)は、1998年に設立された化粧品の製造・販売・輸出を行う企業です。元は英国で1994年に設立され、店舗販売と同時に通信販売も開始しました。原料にこだわる自然派ハンドメイド化粧品メーカーとして、カラフルなソープなどのユニークな商品展開を行い、現在全国に約100店舗があります。日本の自社工場では、保存料の使用を最小限に抑え、できるだけ鮮度の高い国産の果物や野菜を使うことで日本の農業を応援しようとしています。
ラッシュではCSRをエシカルキャンペーンと呼んでいます。2007年から「チャリティポット」と名付けたボディクリームを販売し、その売り上げの全額(消費税を除く)を、環境保全、動物の福祉、人道支援/人権擁護の活動を行っている草の根NGOへの支援に充てています。
また、全国の店舗で消費者と直接コミュニケーションできる点を活かして、さまざまなキャンペーンを行っています。これまでに核兵器廃絶や化粧品のための動物実験反対などをテーマに署名やメッセージを集めるキャンペーンを行っています。

代表的なプロジェクト

  • 事例の分類:原材料調達

プロジェクト名称

パームオイルキャンペーン

プロジェクトの概要

ラッシュは、商品の原料調達において、フェアトレード、リサイクル、地産地消、被災地支援などにこだわってきました。化粧品・石鹸の原料の一つに熱帯地域で作られるアブラヤシから採れるパーム油があります。ラッシュは、アブラヤシ農園の開発が熱帯林を減少させ、そこ生息する生物や周辺の人々が住む場所などを失っているという情報を得て、2008年に英国で、ついで北米、オーストラリア、そして日本と世界中のラッシュで石鹸素地に使っていたパーム油をヨーロッパ産のナタネ油とココナツ油に切り替えていきました。これにより、ラッシュジャパンだけで年間約200トンのパーム油の使用を削減することができました。パーム油自体は、決して悪いものではありませんが、パーム油の使用をやめることで、アブラヤシ農園の拡大による熱帯林の減少を少しでも減らすことができればとラッシュは考えています。

アブラヤシの実
アブラヤシの実

原料をパーム油からナタネ油等に切り替えるだけでは、消費者にはラッシュのメッセージが届きません。そこで2010年「パームフリーはじめの一歩」をキャッチフレーズにキャンペーンを開始し、「あなたの手で熱帯の森を守ろう」というメッセージを込めて木の形をした「ジャングルソープ」を販売し、その売り上げをすべて、熱帯林保全を行っているNGOの活動に寄付することにしました。

また、英語でパームはヤシの木の他、手のひらという意味を持つため、手のひらとともに写った写真を参加したい人に送ってもらい、その写真を使ったモザイクアートでオランウータンと森を表現し、そのデザインでリーフレットやショッピングバッグを作りました。このキャンペーンに写真撮影・投稿で参加した人は約4800人、店頭でのイベントに参加してくれた人は1万6千人に上りました。

パームオイルキャンペーンのモザイクアート
パームオイルキャンペーンのモザイクアート

パームオイルキャンペーンでは、このように日々使っていても身近に感じられないパーム油という原料と熱帯林との関係について、消費者に知っていただき、一緒にムーブメントを作ることで、熱帯林の破壊につながるアブラヤシ農園の拡大をしないように、とのメッセージを伝えられるよう、工夫しています。

プロジェクトの特徴

このプロジェクトの特徴の一つは、エンドユーザーと接し対話できる店舗が数多くある、という利点を活かして、消費者を巻き込んだキャンペーンを行い、熱帯林が直面している問題についてのメッセージを伝えていることで、そのためには、伝える側が問題を自分で理解し、自らの言葉で伝えられることが重要とラッシュは考えています。
このため、キャンペーン開始にあたっては、日本のCSR担当者と販売店の店長、調達担当者の3名が、アブラヤシ農園が拡大しているマレーシアのサラワク州を、国際環境NGO FoE Japanとともに訪れました。

アブラヤシ農園にするため、森林を伐採し造成された土地
アブラヤシ農園にするため、森林を伐採し造成された土地

森や川の恵みを利用して伝統的な暮らしを営む村などに滞在し、パーム油が熱帯林や地域の人々にもたらす影響について、直接自分たちの目で確かめました。ある村では、アブラヤシ農園開発に反対していましたが、政府が許可したために開発が進められていました。豊かだった森は失われ、川も農薬で汚染されていること、反対運動の中で殺された村人もいたことなどを知り、巨大なプランテーションは一見、緑豊かに見えても、自然の森とは全く異なること、森を失うことは先住民族の生活をも奪うことを、現地の方たちと話す中で理解しました。

アブラヤシの新植地とラッシュジャパンのスタッフ
アブラヤシの新植地とラッシュジャパンのスタッフ

スタッフが現場を訪問し、体験したことで、パーム油の原産地で起きている問題を消費者やスタッフに、自信を持って伝えることができるようになり、キャンペーンにおいて、ラッシュの「原料を変えることで熱帯林を守りたい」というメッセージが伝わりやすくなりました。

ラッシュは、原料調達を「クリエイティブバイイング」と呼び、新たなバリューを創りだすものと捉え、さまざまな原料調達を通じて、世界で起きている問題や環境に取り組んでいく姿勢を明確にしています。パームオイルキャンペーンはその一環として位置づけられています。

(2017年3月更新)

企業による森林保全活動の事例一覧

トヨタ紡織株式会社
インドネシア・ブロモ・テンゲル・セメル国立公園熱帯高地林回復プロジェクト
詳しく
本田技研工業株式会社
高い活着率を誇る植林活動
詳しく
ソニー株式会社
スマトラ島森林保全プロジェクト
詳しく
ダイキン工業株式会社
"空気をはぐくむ森"プロジェクト
詳しく
日本たばこ産業株式会社
葉たばこ生産地地域における植林/森林保全活動
詳しく
株式会社フェリシモ
インドの森づくり
詳しく
株式会社フルッタフルッタ
アグロフォレストリーの産物によるアマゾン森林再生への貢献
詳しく
ミサワホーム株式会社
木材調達ガイドラインの策定
詳しく
三井住友海上火災保険株式会社
インドネシアの野生動物保護林の修復と再生
詳しく
三菱商事株式会社
熱帯林再生実験プロジェクト(マレーシア、ブラジル、ケニア、インドネシア)
詳しく
株式会社 明治
アグロフォレストリーチョコレートの開発・販売
詳しく
株式会社ラッシュジャパン
パームオイルキャンペーン
詳しく

ページ上部に戻る