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事例とデータベース

株式会社 明治

所在地:
〒136-8908 東京都江東区新砂一丁目2番10号
問合せ先:
CSR推進部
URL:http://www.meiji.co.jp/

企業・CSR概要

株式会社 明治(以下、明治)は、菓子・食品・医薬品の製造販売を行っていた明治製菓株式会社と、牛乳・乳製品の製造販売を行っていた明治乳業株式会社が、2009年4月に経営統合、2011年4月にグループ事業再編により株式会社 明治となりました。

明治では、明治グループの理念体系(理念・経営姿勢・行動指針・企業行動憲章)において、コンプライアンス・品質・環境・情報・リスクマネジメントなど、さまざまな項目について定めています。全事業を通じてグループの理念体系を日々実践することこそが社会的責任(=CSR)であり、「グループCSR」の基本的な考え方・姿勢や行動の基本と捉えています。

環境保全に関しては物流における環境配慮として、環境負荷の少ない海上輸送を行う「エコシップ・モーダルシフト」に力を入れています。また、大阪工場では、高槻市郊外の里山で増え続け、問題となっている竹林の間伐を行い、これを「たけのこの里 竹林再生事業」と名付けています。関連して、公益社団法人日本環境教育フォーラムと子供向け自然学校プログラム「きのこ・たけのこ里山学校」を実施しています。

また、戦前から牛の牧場用地として所有していた、北海道東部の根室の467ヘクタールの土地を、2007年に創業90周年の記念事業として「自然環境保全区」に指定しました。この土地には手つかずの自然が残り、ヒグマやエゾシカ、天然記念物のタンチョウやオジロワシが生息しています。明治は公益財団法人日本野鳥の会と、野鳥保護に関する協定を結び、この土地の保全計画・管理を協力して進めています。

代表的なプロジェクト

  • 事例の分類:原料調達

プロジェクト名称

アグロフォレストリーチョコレートの開発・販売

活動場所

ブラジル連邦共和国

プロジェクトの概要

アグロフォレストリーは、「森林農法」とも呼ばれる、樹木と草本性の作物や家畜を組み合わせて栽培する方法です。ブラジルでは、アマゾン東部パラ州トメアス市で、日系移民により森林伐採後の荒廃した土地に、多種多様な農産物を混合して栽培する農法が確立され、「森を作る農業」と呼ばれています。森林減少が続くブラジルにおいて、持続可能な土地利用を行いつつ、生物多様性を保全する森林再生の方法として注目されています。

トメアスのアグロフォレストリー
トメアスのアグロフォレストリー

明治では、ブラジル・トメアスの日系人が設立した「トメアス総合農業協同組合(CAMTA)」が生産するカカオ豆を購入し、トメアス産カカオ100%で作った、「アグロフォレストリーチョコレート」を2011年3月から販売しています。このチョコレートの販売を通じて、アグロフォレストリーとアマゾンの森林再生に貢献していこうとしています。
アグロフォレストリーと明治の出会いは、より良いカカオ豆を求めてカカオの原産地といわれる南米方面に関心を寄せていたところ、トメアスのアグロフォレストリー産物をジュース等として日本で販売している企業から、アグロフォレストリーについて紹介されたことに始まります。

トメアスのカカオの木と実
トメアスのカカオの木と実

トメアスのアグロフォレストリーにおいて、カカオは実を採る以外にも落葉が多く、有機肥料を生み出すことなどから、基幹となる作物とされていました。
明治では、菓子事業の社会貢献活動の一環として「チョコレートで応援します」活動を推進していることもあり、CAMTAと契約し、アグロフォレストリーチョコレートを通じて、アマゾンの森林保全という地球環境への貢献をしていきたいと考えました。
また、カカオ豆を日系人が生産している場所は、世界でもトメアスしかなく、日系人の大変な苦労によって生産されたカカオ豆の存在を、日本で紹介したいとも考えました。

プロジェクトの特徴

従来のチョコレートは、ベース豆といわれる西アフリカ産の豆に、フレーバー豆をブレンドすることで味を決めていきますが、アグロフォレストリーチョコレートは、他のカカオ豆と混ぜず、「シングルビーン(単一の豆)」で製造しています。これにより、トメアス産のカカオの味がストレートに感じられるようになっています。

カカオ豆の発酵
カカオ豆の発酵

明治のチョコレート全体に、トメアス産カカオ豆をブレンドすることも可能ですが、そうなるとアグロフォレストリーについて、消費者に知ってもらうことが難しくなります。そのため、最初は「アグロフォレストリー」を商品名に冠して、認知度を高めていくことを目指しています。このような商品は「説明型商品」と呼ばれ、価格的にもやや高めになるため、環境や社会問題に関心のある層を主なターゲットとしています。

トメアスで生産されていたカカオ豆は、当初、飛びぬけて品質が良いというわけではありませんでした。しかし生産者CAMTAの人たちは、カカオ豆の品質に大きな影響を与える処理工程の改善に大変積極的でした。明治からは毎年2回程度、研究開発部門のメンバーが現地に滞在し、協働で品質の向上に取り組んでいます。

トメアスでの農園主との打ち合わせ
トメアスでの農園主との打ち合わせ

明治では、生物多様性の保全と森林再生の両面から、地球環境再生のカギの一つがアグロフォレストリーであると考えていますが、まだ社会的な認知度が低く、消費が広まらないことが、課題となっています。今後、トメアスのようなアグロフォレストリーの成功例が広まり、社会的認知が広がっていくための一つの方法として、アグロフォレストリー認証制度が確立することが望ましいと考えています。

現在、トメアス産カカオ豆の量は、明治で原料として利用している量の1-2%に過ぎません。将来的には、明治のチョコレート全体にトメアス産カカオをブレンドすることも検討中です。これからもカカオ豆の購入という本業を通じたCSRとして、アグロフォレストリーの支援を継続していきたいと考えています。

(2012年3月)

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