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事例とデータベース

トヨタ紡織株式会社

所在地:
〒448-8651 愛知県刈谷市豊田町1丁目1番地
問合せ先:
総務部企画室
Tel:0566-26-0472
URL:http://www.toyota-boshoku.com/jp/index.html

企業・CSR概要

トヨタ紡織株式会社(以後、トヨタ紡織)は、自動車のシートをはじめとする内外装部品、およびフィルター・パワートレーン機器部品の開発、グローバルな生産を通して、世界中のお客様に最高のモビリティーライフを提案し続ける会社でありたいと考えています。
企業理念の第1項に、「よき企業市民として社会との調和ある成長」を掲げ、特に環境活動については、生産、製品開発の両面から、環境負荷・リスクの低減に徹底的に取り組んできました。2016年には、さらに長期的な視野に立ち、より高いレベルでの挑戦が必要と考え、「2050年環境ビジョン」を策定。事業活動でのCO2排出量ゼロをはじめ、2050年に向けて成し遂げるべき6つの環境チャレンジ目標を設定するとともに、ビジョンを実現するための中期計画である「2020年環境取り組みプラン」のもと、新たな活動を進めています。
また社会との共生として、当社の生産拠点がある世界各国で、森づくりや森林保護活動に取り組んでおり、すべてのステークホルダーのみなさまとともに、子どもたちが笑顔で暮らせる持続可能な地球環境への貢献を目指しています。

代表的なプロジェクト

  • 事例の分類:植林

プロジェクト名称

インドネシア・ブロモ・テンゲル・セメル国立公園熱帯高地林回復プロジェクト

活動地域

インドネシア共和国東ジャワ州ブロモ・テンゲル・セメル国立公園

プロジェクトの概要

インドネシアの活動は、海外での植林活動の経験が豊富な(公財)国際緑化推進センターから提案があり、5ヶ年の当初計画を策定しました。2006年度から現地活動に着手し、(公財)国際緑化推進センター、インドネシア林業省、ブロモ・テンゲル・セメル国立公園管理事務所、現地事業体PT.ABA(現トヨタ紡織インドネシア)、現地周辺地域行政、現地NGO等と連携し、トヨタ紡織の最初の取り組みとして植林活動をスタートしました。植林活動を実施する「ブロモ・テンゲル・セメル国立公園」は、インドネシア第2の都市でトヨタ紡織インドネシアの生産拠点がある東ジャワ州スラバヤ市の南東方向に約70kmに位置しています。総面積5万haを超える広大な国立公園でインドネシア国内だけでなく欧米でも景勝地として知られています。植林地は、その広大な国立公園の北端部にありリハビリテーションゾーンに指定をされているアルゴウーラン地区の一角です。この場所は、以前は周辺住民により薪炭材の供給場所として利用され、違法伐採により森林の荒廃が進み、森林の再生が必要とされていましたが、標高2500m以上の高地であり森林の自然再生は難しいと考えられていました。今回の計画では、単に植林するだけでなく、「高地植林」という難しい課題にも取り組む活動になりました。

植林前
植林前

熱帯林植林体験ツァー
熱帯林植林体験ツァー

植林活動の推進体制は、トヨタ紡織が費用を支援し、全体マネージメントを(公財)国際緑化推進センター、現地活動をブロモ・テンゲル・セメル国立公園管理事務所、周辺住民への環境教育・生活支援活動を現地NGOが担当し、連携して取り組みました。活動の内容は、在来・原生種の植林による森林の再生/修復活動、植林作業に周辺住民の雇用、植林への相互理解活動、雇用による生活支援、周辺住民への環境教育、農業指導などで、植林を通じて森林の再生、周辺住民の生活レベルと環境意識の向上に取り組みました。
植林や育成方法、苗木生産方法などの技術的サポートは(公財)国際緑化推進センターとブロモ・テンゲル・セメル国立公園管理事務所が連携して、現地スタッフおよび周辺住民に繰り返し指導し、技術と意識の向上を図りました。現地NGOは、植林作業に参加した村で生活改善や農業指導など生活向上活動に取り組みました。また、現地事業体社員による植樹会、日本から「熱帯林植林体験ツアー」を開催し、周辺住民やプロジェクト関係者と協働で作業することにより、交流を深めることができました。2010年はブロモ山の火山噴火で活動を休止しましたが、2011年シーズン終了までの6年間で面積約160haに31万6千本の植林を実施しました。また、2012年度からは植林木の育成・保全を主としたフォロー活動を進め、2013年度からはトヨタ紡織インドネシアが中心となり地元大学と協力して新たな在来種の導入と育成・補植を行い、本来の森林に近い植生の育成活動に取り組んできました。その結果、活動初期の植林地では、胸高直径が10cmを超え、樹高が7?8mに生育した森林を形成しています。また、標高2500m以上の場所での植林による造林の成功例は少ないと言われており、成功例のモデル林として技術研修等に活用されるようになっています。

周辺住民との情報交換
周辺住民との情報交換

植林5年後の植林地
植林5年後の植林地

プロジェクトの特徴

「森林の減少」による自然環境の悪化や温暖化進行への影響は、自然環境の保護や生物多様性保全を考える上で重要な課題と考えられています。トヨタ紡織では植林活動などの環境活動を「森づくり活動」と総称し、環境面での社会貢献活動の重点テーマとして位置づけ、「木を植えること(植林・植樹・緑化など)」・「木を保護育成すること(森林整備など)」・「活動を通じた地域との交流や地域への貢献活動」を3要素として、現地に沿ったバランスが取れた活動を目指しています。インドネシアでは森林減少が甚大であるため「植林による森林再生」を重要課題と位置付け、「植林活動」を進める中で将来育成した森林が地域から大事にされ、地域住民を巻き込んだ「森づくり活動」となるように務めました。技術面では、標高2500m以上の高地で植林ができるよう気象調査や植林木の枯損原因の究明、苗木の生産方法と植林適期の指導など、関係者が協力して問題解決に取り組みました。また、植林作業への周辺住民の雇用を通じて経済的支援に協力し、現地NGOが環境教育や生活教育を実施し、森林保護への理解や意識向上など地域との交流や地域への貢献を図りました。その結果、当初は、自発的な活動はあまり進んでいませんでしたが、現地を繰り返し訪問し相互理解を深めたことにより、新しい樹種の導入や苗木育成の提案、地域住民による「森の防火パトロール」、住居周辺に木を植え薪炭材を生産するなどの自主的な取り組みが見られるようになりました。 今後の課題としては、周辺住民の意識向上を図る環境教育や自発的な森林保護など生態系保護活動を継続するための活動資金の獲得が重要な課題と考えられます。森林には、災害防止機能、水源涵養機能など周辺地域にとっても重要な「生態系サービス」機能があります。周辺住民や関係者による活動とともに「生態系サービス」を受ける地域からの支援を含め、新しいシステムの構築が必要と考えられています。
植林活動を評価するには、長い期間が必要と考えられます。トヨタ紡織は、これからも地域の状況に沿った「森づくり活動」を推進し、生物多様性のベースとなる森林の保護育成や自然環境保全に貢献していきたいと考えています。

(2017年3月)

企業による森林保全活動の事例一覧

トヨタ紡織株式会社
インドネシア・ブロモ・テンゲル・セメル国立公園熱帯高地林回復プロジェクト
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本田技研工業株式会社
高い活着率を誇る植林活動
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ソニー株式会社
スマトラ島森林保全プロジェクト
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ダイキン工業株式会社
"空気をはぐくむ森"プロジェクト
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日本たばこ産業株式会社
葉たばこ生産地地域における植林/森林保全活動
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株式会社フェリシモ
インドの森づくり
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株式会社フルッタフルッタ
アグロフォレストリーの産物によるアマゾン森林再生への貢献
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ミサワホーム株式会社
木材調達ガイドラインの策定
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三井住友海上火災保険株式会社
インドネシアの野生動物保護林の修復と再生
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三菱商事株式会社
熱帯林再生実験プロジェクト(マレーシア、ブラジル、ケニア、インドネシア)
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株式会社 明治
アグロフォレストリーチョコレートの開発・販売
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株式会社ラッシュジャパン
パームオイルキャンペーン
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