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森林保全の制度

RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)

制度名:Roundtable on Sustainable Palm Oil(注1)
(RSPO:持続可能なパーム油のための円卓会議)

設立の経緯

マレーシアとインドネシアにおける、アブラヤシ農園の急速な拡大による環境への影響を懸念する声が世界的に高まったことを受けて、世界自然保護基金(WWF)、ユニリーバを始めとする欧米企業、マレーシアパーム油協会などにより、2004年に正式に設立されました。(注2)


アブラヤシ農園


アブラヤシ果房

制度の概要

RSPOは、持続可能なパーム油が基準となるようマーケットを変革することを目的とした非営利かつボランタリーな組織で、パーム油産業に関連する以下の7つのセクターの関係者により運営されています。

  • パーム油生産業
  • 搾油・貿易業
  • 消費者製品製造業
  • 小売業
  • 銀行・投資会社
  • 環境NGO
  • 社会・開発NGO

RSPOは持続可能なパーム油生産のための「原則と基準」に基づき、持続可能なパーム油を認証しています。認証には農園認証とサプライチェーン認証 (SCCS: Supply Chain Certification System)があります。

認証の基準

RSPOは2007年の総会で8つの原則と39の基準を定めました。

RSPOの8つの原則

  1. 透明性へのコミットメント
  2. 適用法令と規則の遵守
  3. 長期的な経済・財政面における実行可能性へのコミットメント
  4. 生産及び搾油・加工時におけるベストプラクティス(最善の手法)の採用
  5. 環境に対する責任と資源及び生物多様性の保全
  6. 農園、工場の従業員及び、影響を受ける地域住民への責任ある配慮
  7. 新規プランテーションにおける責任ある開発
  8. 主要活動分野における継続的改善へのコミットメント

上記の原則と基準が作られて5年が経過したため、2012年末現在、見直し作業が進められています。2013年に予定されている臨時会員総会で、新たな原則と基準が承認される予定です。

対象製品と実績

対象製品は、パーム油及びパーム核油で、認証パーム油(CSPO: Certified Sustainable Palm Oil)及び認証パーム核油(CSPK: Certified Sustainable Palm Kernel)と呼ばれています。

認証農園の実績

  • RSPO認証農園数:195カ所(内インドネシア81、マレーシア97)
  • RSPO認証農園の生産面積:1,722,157 ヘクタール(内インドネシア762,892ヘクタール、マレーシア814,353ヘクタール)
  • RSPO認証搾油工場:199
  • CSPO生産量:8,167,600 トン
  • CSPK生産量:1,970,972 トン
    (2013年2月6日現在)

認証農園は、インドネシア(44.3%)と、マレーシア(47.3%)に集中していますが、これは世界のアブラヤシ農園の85%がこの2カ国に集中しているためです。近年ではブラジル、パプアニューギニア等にも認証農園が徐々に広がっています。

環境面に関する要件

アブラヤシ農園開発における環境的な課題として最も重要なものの一つに、新規農園開発における森林伐採の問題があります。RSPOでは新規プランテーションの責任ある開発を原則7で求めており、基準7.3では、「2005年11月以降の新規プランテーション開発は、原生林または、保護価値の高い土地の維持および価値の向上に必要な地域を1カ所以上含んではならない。」と定めています。また基準5.2においては、「希少種、危急種あるいは絶滅危惧種と保護価値の高い生息地がプランテーションの中に存在する場合、もしくはプランテーションや搾油工場の経営により影響を受ける可能性がある場合、その状況が特定され、その保全について経営計画や業務において考慮されなければならない。」としています。

炭素蓄積機能など、森林の持つ生態系サービスの保全に関しては、基準5.6で「汚染や温室効果ガスなどの排出を削減するための計画が作成、実施、監視されなければならない。」としています。また、農園開発における合法性の確認としては、基準2.1において「すべての地域、国内、及び批准された国際法と規則を順守しなければならない。」となっています。

社会面に関する要件

住民参加や住民の権利保証を確保するための前提条件の一つに情報公開があります。RSPOでは、原則1において透明性へのコミットメントを掲げており、基準1.1で「アブラヤシの生産者及び搾油工場は、他のステイクホルダーに対し、RSPOの基準に関する環境的、社会的、法的問題について、彼らが意思決定に効果的に参加できるよう、適切な言語及び形式で適切な情報を提供しなければならない。」と定め、情報公開とステイクホルダーの参加が条件づけられています。

また、原則6.では生産者と搾油工場により影響を受ける従業員及びコミュニティや個人に関する責任ある配慮について定めており、その基準6.1では「農園と搾油工場の運営による社会的影響は、参加型手法によって特定され、悪影響を緩和し効果が促進されるような計画が実施・監視され、継続的な改善が実証されなければならない。」、基準6.2では「生産者または搾油工場と、地域コミュニティその他の影響を受ける、または関心のあるグループとの間で情報交換と協議が行われるためのオープンで透明性のある手法がなければならない。」としています。また基準6.10では「生産者と搾油工場は、自作農やその他の地元企業に対し、公平かつ透明性を持って対応しなければならない。」と定めて、ステイクホルダーへの配慮を義務付けています。

また、農園開発において問題が生じやすい土地利用権に関しては、基準2.2において「土地利用権は、証明可能なものでなければならず、証明可能な権利を有する地元のコミュニティによって適法に異議を唱えられていてはならない。」基準2.3において「アブラヤシのための土地利用が、他の土地利用者の法的権利あるいは慣習的権利を、十分な説明に基づく事前の自発的な同意(FPIC)無く、損なってはならない。」と規定しています。また新規プランテーションの責任ある開発について定めた原則7の基準7.5においても、「地元の人々の土地における新たなプランテーション開発は、住民の十分な説明に基づく事前の自発的な同意(FPIC)無しに行われてはならない。先住民や地元コミュニティ、その他のステイクホルダーが自らを代理する組織を通じて自分たちの意見を表明することができる、文書化されたシステムを通じて処理されなければならない。」と定められ、土地に関わる地域社会との協議と同意は必須とされています。

また、ステイクホルダーからの問題提起が行われた際の対応として、基準6.3では「相互に合意し文書化された苦情処理システムがあり、すべての関係者によって実施・承認されていなければならない。」とされています。また基準6.11において「生産者と搾油工場は、可能な限り地域の持続可能な発展に貢献しなければならない。
として、地域の生計向上等にも取り組むことを推奨しています。

連絡先

RSPO Secretariat
所在地:Unit A-33A-2, Menara UOA Bangsar, No.5 Jalan Bangsar Utama 1, 59000 Kuala Lumpur, Malaysia
TEL:+1-603-2302-1500
e-mail:rspo@rspo.org
URL:http://www.rspo.org

(2013年3月)

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