自然環境・生物多様性

自然再生推進法 | 自然再生専門家会議平成26年度第1回議事概要

日時

平成26年6月24日(火)10:00~12:00

場所

経済産業省別館 104会議室

出席者

委員
大和田 紘一 東京大学名誉教授
近藤 健雄 日本大学理工学部海洋建築工学科特任教授
進士 五十八 東京農業大学名誉教授
鈴木 和夫 独立行政法人森林総合研究所理事長
辻本 哲郎 名古屋大学大学院工学研究科教授
中村 太士 北海道大学大学院農学研究院教授
広田 純一 岩手大学農学部共生環境課程教授
三浦 慎悟 早稲田大学人間科学学術院人間環境学科教授
鷲谷 いづみ 東京大学大学院農学生命科学研究科教授
和田 恵次 奈良女子大学研究院自然科学系教授
関係省庁
環境省、農林水産省、国土交通省、文部科学省から関係課長等出席
実施者
群馬県県土整備部都市計画課担当者等出席

議事

会議は公開で行われた。(一般傍聴者18名)

議題1 自然再生事業の推進に向けた取組状況について

 環境省より、資料2により、自然再生協議会の設立状況等について説明。

議題2 自然再生事業実施計画について

 実施者より、資料4、5等により多々良沼及び城沼周辺自然再生事業の実施計画の説明。
 委員からの主な質問及び意見は以下のとおり。

  • それぞれの沼についての取組は、水位変動を考慮しているのか。水位変動に即した動植物環境となるはずであり、それを踏まえた自然再生を考えなければならない。
    →多々良沼では、水位変動によってもたらされたタタラカンガレイという固有種もある。本事業でも水位変動を踏まえた取組をおこなっていきたい。
  • 渡良瀬遊水地では、ヨシの管理として火入れを行っているので参考としたほうが良い。
  • 地域の専門家の意見を聞きながら、地域が一体となって取り組めるようなシンボル的な指標を選定して実施するほうが良い。
    →植物学の先生に協議会に参画していただいている。
  • 土壌シードバンクは容易に調査できるので、住民参加を促す点でも有用である。
  • ハスが繁茂しているとのことだが、レンコンとして収穫を行うなど、農業との一体的な取組も一つの考えではないか。
    →城沼のハスは食用には向いていなく、また、農業の担い手もいないことから本地域では農業と連携するというのは難しい。
  • 実施計画における活動範囲が局所的すぎることから、全体構想の広いエリアでの議論も行った方がよい。
  • 現状がどうなっているのかこの計画ではわかりづらい。過去、現在、未来を計画に示すことが大切。
  • 沼の水質悪化の原因が生活雑排水であるならば、下水道の整備を促進すべきではないか。下水道担当者も協議会員として参加して議論すべき。行政がやることであるから協議会とは関係ないというのでは、法の趣旨と合わない。
    →邑楽町の下水道整備部署には協議会に参画していただいている。協議会から下水道整備促進について申し入れを行っているところ。
  • 底地が公園となると色々とやりやすい面もあるが、園路など公園整備が目立つのでエコロジカルな面も取り入れていただきたい。

議題3 自然再生基本方針の見直しについて

 環境省より、資料6、7、8、9等により自然再生基本方針についての説明。
委員からの主な質問及び意見は以下のとおり。

  • 自然再生を実施する上では、地域の博物館の情報が有益なので、関係機関との連携の部分は博物館を強調した方が良い。
  • 東日本大震災との関係において、震災で撹乱があったが、生き残った生態系もあり、その活用について記載してほしい。
  • 生態系サービスの地図化も検討してほしい。
  • 小さな自然再生について、手続きなど具体的な進め方がわかりづらい。政策としてどのように小さな自然再生を推進していくのか検討すべき。
  • 田園自然再生という言葉を方針に書き込み、田園の自然再生も推進してほしい。
  • 東日本大震災を踏まえた自然再生について、防災対策との関係を記載してほしい。
  • 戦略的に自然再生を進めることができるよう、調査研究の方向性を示すことが必要ではないか。
  • 自然再生の役割を強調していることは良いことだと思う。

ページ先頭へ↑