ところが沖合から陸に向かって風が吹き続けますと、自分では泳 ぐ力がなく、フロートに風を受けて移動するしか能のないカツオノエボシは、遠い沖合から岸近くに吹き寄せられたり、海岸に打ち上がります。浅い海にきてもその色合いで、泳いでいる私達はなかなかこいつを見つけられません。ましてこいつの下から長く伸びている触手は遊泳中の我々にはほとんど見えません。 遊泳中にこの触手が体に触れると、その強力な刺胞に刺されます。刺された時は、体中に電気が走ったと思うほどの激痛が全身を走り、触手が触れて刺された所が直線状に赤くミミズばれになります。ショックで死亡した例もあります。刺されないようにするには、海面を漂うフロートをいち早く見つけることですが、保護色でなかなかうまくいかないことが多いようです。もし、刺された時には皮膚に付いている青い触手をそっと体からはがし、陸上に上がってアルコールをそっとぬることです。触手が皮膚についたままで、その上をこすることは絶対にしてはなりません。未だ発射していない刺胞を新たに発射させ、より多くの毒 を体に注入することになるからです。 |