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十和田八幡平国立公園(PC表示) 十和田八幡平国立公園(SP表示)

十和田八幡平国立公園 特徴

自然

火山地形

本公園は、日本国内でも有数の火山地帯にあります。このうち、十和田八甲田地域にある八甲田山系は、大岳を中心とする北八甲田連峰と櫛ヶ峯を中心とする南八甲田連峰に大別される多火山です。また、十和田湖も915年(延喜14)年に噴火を起こした火山です。一方、八幡平地域にも秋田焼山、八幡平、岩手山、秋田駒ヶ岳があり、計6座が活火山となっています。うち八幡平を除く5座が気象庁の常時観測火山です。そのほか八幡平地域の後生掛や玉川地区では、噴気や泥火山の盛んな火山現象が身近に観察でき、「火山の博物館」とも呼ばれています。

温泉

火山地帯にある本公園は、多数の温泉が湧出しています。特に八甲田山や八幡平の山麓などに点在する温泉地は、豊富な湯量に恵まれ、それぞれ独特な湯治場の雰囲気を漂わせています。

玉川温泉
後生掛温泉
酸ヶ湯温泉

植物

本公園の植生は、ブナやミズナラなどの落葉広葉樹林を主体としていますが、八甲田山や八幡平の上部には、オオシラビソなどの針葉樹林が見られます。多雪環境に適応したオオシラビソ林は、その密度、広がりとも日本で有数の規模であり、特に冬季には樹氷(氷や雪が樹木と一体化したもの)が形成され、幻想的な光景を作り出しています。また、稜線部には高山植物群落や湿原植物群落が見られ、季節に応じた美しい花を咲かせています。

動物

豊かな生息環境に恵まれ、ツキノワグマやニホンカモシカをはじめ、森林環境に依存するヤマネ、モモンガなどの哺乳類、モリアオガエル、クロサンショウウオなどの両生類、鳥類では、オオタカやクマタカのような希少種をはじめ、アカショウビンやコルリなどの渡り鳥、エゾハルゼミやルリイトトンボなどの昆虫類など、多くの動物が生息しています。

湿原植物群落とオオシラビソ林(八幡平山頂)
シラネアオイ
ツキノワグマ
ニホンカモシカ

地形・地質・景観

十和田・八甲田

|十和田湖

十和田湖は、約20万年前に始まった火山活動により形成されたカルデラ湖です。静まりかえった湖面と、湖畔から外輪山を覆う豊かな緑が原生的な景観を作り出しており、国の特別名勝及び天然記念物にも指定されています。湖畔の遊歩道や湖を運航する遊覧船、さらには外輪山の展望台など、さまざまな視点から四季折々に姿を変える神秘的な景色は、訪れる多くの人々を魅了しています。中山半島のつけ根にあたる休屋・休平地区をはじめ、湖畔には遊歩道、遊覧船乗り場、キャンプ場などが点在しており、多くの利用者で賑わっています。

|奥入瀬渓流

奥入瀬渓流は、十和田湖から流出する唯一の河川である奥入瀬川が削って形成した、延長約14kmにわたるU字型の渓谷です。渓流は流れる水の清澄さはもちろん、変化に富んだ流れや苔むした岩々、岸辺を覆う巨木林、岩壁にかかる数多くの滝など、日本屈指の景勝地として、国の特別名勝及び天然記念物にも指定されています。特に新緑や秋の紅葉は見事で、渓流沿いの全区間にわたって整備された遊歩道は、多くの探勝客で賑わいます。

十和田湖

|八甲田山系

八甲田山系は、1,585mの大岳を最高峰とし、高田大岳、井戸岳、赤倉岳、田茂萢岳、さらにその南側に連座する櫛ヶ峯などの連峰の総称です。山体を覆うブナやオオシラビソの自然林、山稜部の高山植物や湿原など、すぐれた植物相を見ることができます。
これらの山々には登山道が整備されているほか、ロープウェーが通年運行され、冬季でも山岳スキーや樹氷観光客で賑わいを見せます。また、山麓には城ヶ倉、酸ヶ湯、猿倉、谷地、蔦などの趣ある温泉が点在し、湯治利用も盛んです。

奥入瀬渓流
八甲田山と睡蓮沼

八幡平

|八幡平

八幡平は、複数の火山によって形成された高層湿原で、八幡沼をはじめとした湖沼や湿原が点在する、穏やかで雄大な山岳景観が形成されています。見返峠付近まで車で行くことができ、山頂や八幡沼周辺には、遊歩道や展望台が整備され、多くの利用者で賑わっています。山麓の後生掛温泉や蒸ノ湯温泉及び藤七温泉では、噴気・噴湯現象、泥火山現象が見られるほか、多くの温泉地が点在し、湯治場として親しまれています。

|秋田駒ヶ岳

秋田駒ヶ岳は、最高峰の男女岳(標高1,637m)をはじめ、男岳、横岳、女岳などからなっており、乳頭山とともに本公園の南端に位置しています。コマクサやタカネスミレをはじめとする高山植物群の宝庫として知られており、山頂周辺は特別保護地区として、また、国の天然記念物として保護されています。さらに、山腹にある乳頭温泉郷や国見温泉は、野趣あふれる温泉地として親しまれています。

八幡平

|岩手山

岩手山(標高2,038m)は主に2つの火口をもつ成層火山で、岩手県最高峰です。八幡平、秋田駒ヶ岳などの奥羽山脈の主稜から離れており、特に東側からは独立峰に近い長い裾野を引く整った山容で眺められ、「南部片富士」とも呼ばれています。山頂からは360度の展望が開け、秋田駒ヶ岳や八幡平、早池峰山をはじめ、遠くは鳥海山を望むことができます。山頂の火口壁をまわる「お鉢巡り」には、多くの観音像があり、古くからの信仰の山としての面影が伺えます。また、北東側の裾野に広がる焼走り熔岩流は、中腹から流出した熔岩により形成された岩原で、国の特別天然記念物にも指定されています。

秋田駒ヶ岳
岩手山と焼走り熔岩流

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