環境省自然環境・生物多様性南極地域の環境保護南極地域観測隊同行日記

流氷域突入

2010年12月15日(水)

 12月8日から「安全講習」が始まり、昭和基地で行われる建設作業等のKY(危険予知)訓練や、凍傷の危険性と予防方法などの説明があり、基地への到着が近づいていることを改めて実感しました。

ヘリコプターの搭乗訓練の様子写真拡大

 講習の一つに、野外調査へ行く人を対象としたヘリコプターの搭乗訓練がありました。昭和基地は東オングル島という、南極大陸から約4km離れた沖合の島にあるため、夏の期間に大陸や周辺地域に科学調査などで出かける場合、ヘリコプターに乗らなくてはなりません。しかし、私も含めて、ヘリコプターに乗った経験のない人が多いため、テールローターに接触して大事故を起こさぬよう、危険事項や搭乗方法について講習が行われました。

 そして14日、ついに流氷域に突入しました。

流氷域写真拡大

 これまでの「しらせ」は、多少の流氷は避けて航行していましたが、これからは直進するようになります。大きな流氷に当たるたび、船に「ドン」という音と揺れが伝わってきます。寝ている時に当たると、まるで地震のように感じられるものもあり、熟睡できませんでした。

 これから定着氷(岸に凍結・固着して動かない海氷)に到着し、ヘリコプターで昭和基地に行くまで、これが続くようです。

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