WONDER ACTION CAFÉ2017 開催レポート


 「海にいいこと、やさしいこと、考えよう!WONDER ACTION CAFÉ 2017」を年10月21日(土)に、横浜赤レンガ倉庫広場で、便利で豊かな暮らしを享受しつつ、環境に配慮したライフスタイルや経済活動へのシフトの可能性を発信することを目的として開催しました。
*本イベントは、東京2020公認プログラム(持続可能性)に認定されました。

●開催日
 平成29年10月21日(土)

●会場
 横浜赤レンガ倉庫広場

●参加者数
 120人

●主催
 環境省/東京湾大感謝祭実行委員会

 司会進行に桝太一さん(日本テレビアナウンサー・東京湾再生アンバサダー)、萩原智子さん(日本水泳連盟理事・シドニーオリンピック女子競泳日本代表)を迎え、オープニングトークではお二人による「東京湾再生とオリンピックレガシーについて」のお話を皮切りに、萩原智子さんが取り組まれている水ケーションの講演、続いて環境省自然環境局、海洋研究開発機構、環境省地球環境局からプレゼンテーションを行い、特別ゲストの哀川翔さん(タレント、釣り人)より釣りを通じた海遊びの極意を語っていただき、最後は登壇者全員によるクロストークを通じて、120名の参加者と東京湾のためにわたしたちでもできるワンダーなこと(素晴らしいこと・奇跡を生むこと)を語り合いました。

《オープニングトーク》
 2020年東京オリンピック・パラリンピックをきっかけとして将来の社会に残される良い影響を「レガシー」と呼んでいます。良いレガシーを残すために、日本全体で大会の開催前からたくさんの人々がこの大会に計画的に関わることが大切であるとの呼びかけが司会の桝太一さん、萩原智子さんからありました。

《プレゼンテーション》
 この後、萩原智子さんを含む5人のプレゼンテーターから、各テーマでスピーチをいただきました。まずは、シドニー五輪競泳日本代表 萩原智子さんから、『水ケーション -「水」を通じ「Communication」と「Education」 -森と水……私たちができること』をテーマに、スポーツと環境の関連性の深さを語っていただきました。雨が森で貯められ、川となって私たちの暮らす地域を潤し、海に注いで、そして天へ戻っていく。水泳はたくさんの水を使うスポーツであるため、こうした自然の循環の重要さに気付き、行動することが重要であるという提言がありました。

 続いて、環境省自然環境局自然環境計画課長 奥田直久より、『つなげよう、支えよう森里川海 森里川海のつながりのために私たちにできること』をテーマに、私たちの暮らしは森里川海のつながりが生み出す恵み(きれいな水・おいしい食べもの・くらしの安全)に支えられ、都市で暮らす私たちは上流の森や里・下流の海を想ってアクションを起こすことが大切であることを呼びかけました。また、豊かな森・里・川・海を将来の世代に引き継いでいくために、一人ひとりがその恵みに感謝し、森・里・川・海に関わる人をみんなで応援する社会を築いていきたいと語りました。

 3人目のプレゼンテータ−国立研究開発法人海洋研究開発機構広報部長 田代省三さんからは、『深海から観た海の不思議  有人潜水調査船「しんかい6500」パイロットが観た東京湾や世界の海』をテーマに、「日本初の深海調査船パイロットが観た深海の世界」、「東京湾から続く相模灘の地形」、「闇の中の不思議な生物」などをご紹介いただき、最後に、人の影響が少ないと思われる深海にもゴミなど人の暮らしの影響があることをご説明いただきました。

 4人目のプレゼンテーター環境省地球温暖化対策課長 松澤裕より、『「COOL CHOICE」 ―未来のために、いま選ぼう―CO₂を減らして海を守る』をテーマに、産業革命以降、人類による化石燃料の消費が進み地球温暖化が進行しており、その影響で海面水温の上昇やサンゴの白化現象など、海洋や海の生態系にも影響を及ぼし始めていることを紹介しました。後戻りできなくなるその前に、一人ひとりが毎日の暮らしの中で、低炭素製品への買換えやサービスの利用、ライフスタイルの選択など地球温暖化対策につながる「賢い選択」が大切であることを紹介し、未来のために、いま選択できるアクションである「COOL CHOICE=賢い選択」の必要性を呼びかけました。

 最後に、特別ゲスト哀川翔さんによる『アニキから子供たちへ―海遊びの極意伝授―東京湾を釣って、江戸前を食らう!』と題して、お話をいただきました。会場では、哀川翔さんがこれまで釣ってこられた様々な魚類の映像が映し出され、当日開催された船釣り大会「哀川翔カップ」の模様や、東京湾で豊富な魚種が釣れること、そして東京湾は相模湾にも繋がっており、その相模湾では大きなキハダマグロが釣れたことなど、海の楽しさや豊かさを伝えていただきました。

《クロストーク》
 環境省が提唱する、生物多様性のためのMY行動宣言「たべよう」・「ふれよう」・「まもろう」・「えらぼう」・「つたえよう」を呼びかけ、また、スタンプラリーを通じた「MY行動宣言」及び「COOL CHOICE」への賛同を呼びかけました。
特別ゲスト哀川翔さんからは、身近な東京湾で釣りを楽しみ海に触れることがMY行動宣言の体現となることが呼びかけられました。最後に、出演者各々に、「2020年、そしてその先に向けて取り組んでいきたいWONDERなこと」をお聞きし、桝さんから「東京湾の再生に向けて、そして東京2020のレガシーに向けて、今日集まって頂いた皆さんも一緒にWONDERなアクションに取り組みましょう!」というメッセージが投げかけられ、会場一体となって東京湾再生へのエール「東・京・湾ダー!」を唱和し終わりとなりました。