「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクト協力イベント
「Holistic Beauty Life 2016」 開催概要報告

「森里川海をつなぎ、支えていくために」(提言)の普及啓発、自然の恵みの持続可能な利用が組み込まれたライフスタイルへの転換の重要性の発信を目的に、若い女性や母親世代を主な対象にしたワークショップ、ステージイベントや、親子向け体験プログラムを、9月10日(土)・11日(日)の2日間にわたり、東京・渋谷のイベント会場で開催しました。

 「つなげよう、ささえよう森里川海プロジェクト」への興味や関心を持ってもらいづらいターゲットへの効果的な普及啓発を目指し、「美と健康」を全体テーマとした「Holistic Beauty Life 2016」(主催:NPO法人日本ホリスティックビューティ協会 以下HBA)のイベントと連動した開催としました。自分の心や体が自然の恵みに支えられていることを知り、美しく健康に過ごすためには、都市にいても森里川海とのつながりを守っていかなければならないという気付きをワークショップ等への参加を通じて来場者に伝えました。

 またステージイベントとして、10日は「小川オーガニックフェス2016(環境省共催)」会場と中継でつないで情報交換会を行い、11日にはトークセッション「森里川海とエコタウン渋谷」を実施して、森里川海を意識したライフスタイルへの転換について来場者にアピールしました。会場には「つなげよう支えよう、森里川海プロジェクト」の展示ブースを設けて、プロジェクトの趣旨を説明したり、広報ツールの配布やMY行動宣言への呼びかけも行いました。


「オーガニック野菜で作る三五八漬けワークショップ」9月10日(土)

 1914年創業、自然豊かな福井県で100年以上続く老舗の味噌蔵「マルカワみそ」の取締役専務・河崎紘一郎氏をお招きし、HBA代表理事・岸紅子氏とのトークセッションと三五八漬け※を作るワークショップを展開。

 前半のトークセッションでは、有機・自然栽培の原料にこだわったマルカワみその味噌作りや、味噌蔵の空気中に存在している麹菌を自家採取する「蔵つき麹」の話などを河崎氏からお聞きし、オーガニック味噌作りの視点から、自然や微生物との共生とその素晴らしさ・難しさなどを学びました。後半には、実際に微生物とふれあってもらうため「三五八漬け」を作るワークショップを行いました。

 森里川海とのつながりや多様な生物との共生について、食べ物という身近な物を通じて、楽しみながらその大切さを感じ、学んでもらう場となりました。

 ※「三五八漬け」 塩3:麹5:米8の配合で、野菜などを漬ける漬け床のこと。野菜を漬けて半日程度で出来上がり、簡単に続けられるのが特徴。


「野菜をモリモリ食べられる発酵調味料ワークショップ」9月11日(日)

 酒蔵を営む寺田本家24代目の寺田優氏、五味醤油株式会社6代目の五味仁氏・洋子氏(通称:発酵兄妹)をゲストに迎え、トークセッションとワークショップを開催しました。

 前半のトークセッションでは、寺田優氏と発酵兄妹から微生物と対話しながらの酒作りや味噌作りのお話が話題となり、発酵兄妹が作った「こうじのうた」を小さな子ども連れのご家族も一緒に歌って踊りました。後半は、自然・微生物との共生を感じてもらうため実際に発酵食を味わいました。

 自然・微生物と日頃から深く関わる方々のお話を聞き、発酵食を味わい、楽しく歌って踊り、小さい子どもから大人まで生物多様性や森里川海とのつながりを、身近に感じてもらえるひと時となりました。


ステージイベント

「小川オーガニックフェス2016」会場との情報交換会 9月10日(土)

 埼玉県小川町で同日開催の「小川オーガニックフェス2016」(環境に配慮された自然の恵みを“里”で体験してもらう食のイベント・環境省共催)の会場と中継でつなぎ、小川町の会場ではthe Oraganic代表理事の小原壮太郎氏、渋谷の会場ではHBA代表理事の岸紅子氏の進行により、森里川海プロジェクトチームのメンバーも加わって、小川町と渋谷のイベントの様子をそれぞれ報告しあい、地方での有機農業への取りくみを、都市の人たちも消費者として応援して行きましょうと、熱くエールが交換されました。


トークセッション「森里川海とエコタウン渋谷」9月11日(日)

 「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクト副チーム長の中井徳太郎氏、渋谷区長の長谷部健氏をゲストに迎え、(公社)誕生学協会理事長でバースコーディネーターの大葉ナナコ氏がモデレーターとしてトークを展開。中井氏からは、森里川海の循環とその恵みの大切さや、環境省の「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトの活動について、長谷部氏からは、都会の代表ともいえる渋谷区での環境やエコ活動などの取組みをお話し頂きました。私たちが都会にいながら森里川海を感じ、その循環を守るためにできることからやってみようという、ライフスタイルの転換の必要性が伝わるトークセッションとなりました。


体験プログラム「子供発見塾」

 会場の一角では、小さな子ども連れの親子を対象に、自然のしくみについて簡単に体験的に学べるプログラムを実施しました。ジャパンGEMSセンターによるプログラム「たまごたまごたまご、ここにもあそこにも」では、様々な生きものが多様な形や色の卵を産むこと、生きものには卵で生まれてくるものと、赤ちゃんで生まれてくるものがいることを知り、それらを育む環境が「森里川海」であることを楽しく学びました。


展示ブース

 森里川海プロジェクトを紹介したパ展示コーナーには、ワークショップに参加してプロジェクトの目的や活動について興味を持った母親世代の来場者が、説明を聞きに訪れました。


MY 行動宣言

 「つなげよう、ささえよう森里川海プロジェクト」への理解と、森里川海を意識したライフスタイルの転換を促進するため、特に本イベントのターゲットを意識したMOTHER EARTH版のMY行動宣言を制作して来場者へ配布し、多くの方から宣言を頂きました。