自然環境・生物多様性

保護増殖事業計画(13種)の変更について

1.今回の変更に係る経緯

 現在49種の保護増殖事業計画が策定されていますが、策定から時間が経過している種が多く、新たな分布の確認や保護増殖事業の進展等によって計画内容を見直す必要が生じていたため、一斉に見直しを行い、平成27年4月21日付けで13種の国内希少野生動植物種について保護増殖事業計画を変更しました。

2.保護増殖事業計画変更対象種と主な変更点等

(1)アマミノクロウサギ(平成16年11月19日 文部科学省、農林水産省、環境省)

・飼育下繁殖に関する技術確立の必要性の検討

 飼育下繁殖の技術確立について、まずはその必要性を検討した上で具体的な計画を作成することが必要であるため、現状に沿って記載を変更。

・傷病個体の救護の追加

 傷病個体の救護については、実際にはこれまでも野生生物保護センターを中心に実施してきており、飼育個体から得られる科学的な知見を集積することが本種の保全にとって重要であることから、改めて保護増殖事業計画に位置づける。

(2)ノグチゲラ(平成10728日 環境庁、農林水産省)

・策定省庁の追加

 本種は国の特別天然記念物に指定されており、天然記念物行政を所管する文部科学省との連携強化を図る必要があることから、策定省庁に文部科学省を追加。

・傷病個体の救護の追加

 傷病個体の救護については、実際にはこれまでも野生生物保護センターを中心に実施してきており、飼育個体から得られる科学的な知見を集積することが本種の保全にとって重要であることから、改めて保護増殖事業計画に位置づける。

(3)オオトラツグミ(平成11831日 環境庁、農林水産省)

・策定省庁の追加

 本種は国の特別天然記念物に指定されており、天然記念物行政を所管する文部科学省との連携強化を図る必要があることから、策定省庁に文部科学省を追加。

・生息分布域の訂正

 奄美大島及び加計呂麻島のみに分布するとされていたが、最新の知見では加計呂麻島での自然分布は確認されていないため、分布域の記述を修正。

・傷病個体の救護の追加

 傷病個体の救護については、実際にはこれまでも野生生物保護センターを中心に実施してきており、飼育個体から得られる科学的な知見を集積することが本種の保全にとって重要であることから、改めて保護増殖事業計画に位置づける。

・監視の重点化

 本種への不用意な接近等の行為を防止するために必要な監視は、営巣地など本種の生息にとって重要な地域に限られるため、重点的に監視する地域を明記。

(4)アマミヤマシギ(平成11831日 環境庁、農林水産省)

・傷病個体の救護の追加

 傷病個体の救護については、実際にはこれまでも野生生物保護センターを中心に実施してきており、飼育個体から得られる科学的な知見を集積することが本種の保全にとって重要であることから、改めて保護増殖事業計画に位置づける。

・監視の重点化

 本種への不用意な接近等の行為を防止するために必要な監視は、営巣地など本種の生息にとって重要な地域に限られるため、重点的に監視する地域を明記。

(5)ヤンバルクイナ(平成161119日 文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省)

・傷病個体の救護の追加

 傷病個体の救護については、実際にはこれまでも野生生物保護センターを中心に実施してきており、飼育個体から得られる科学的な知見を集積することが本種の保全にとって重要であることから、改めて保護増殖事業計画に位置づける。

・野生復帰等に関する記述の追加

 本種については平成21年度より飼育下繁殖を実施しており、一定の技術が確立されたため、今後必要性が生じた場合に向けた野生復帰の技術開発及び分散飼育によるリスク分散等について記述を追加。

(6)アベサンショウウオ(平成8618日 環境庁、建設省)

・新たな生息地の追加

 平成12年に石川県、平成14に福井県で確認されたため、事業の目標及び事業区域に新たに追加。

・外来種対策を追加

 近年、アメリカザリガニ、アライグマ等の外来種による捕食が確認されており、本種の保全のためには外来種対策が重要であるため、新たに項目を追加。

(7)イタセンパラ(平成8618日 環境庁、文部省、農林水産省、建設省)

・飼育下繁殖個体の野生復帰等を追加

 保護増殖事業の進展に伴い、平成21年度より野生復帰に関する試行的な取組が実施されており、今後も飼育下繁殖個体群の野生復帰により生息地の再生を図ることが必要であるため、新たに項目を追加。

(8)アユモドキ(平成161119日 文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省)

・湧水環境の確保の追加

 本種の越冬場所として湧水環境が重要であることが、最新の調査等で明らかになってきたため、湧水環境の維持改善について記述を追加。

(9)ヤンバルテナガコガネ(平成943日 環境庁、文部省、農林水産省)

・緊急保護個体の取扱い

 緊急保護個体については、飼育個体から得られる科学的な知見を集積することが本種の保全にとって重要であることから、改めて保護増殖事業計画に位置づける。

(10)オガサワラハンミョウ(平成21319日 農林水産省、国土交通省、環境省)
(11)オガサワラトンボ(平成
21319日 文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省)
(12)オガサワラアオイトトンボ(平成
21319日 農林水産省、国土交通省、環境省)
(13)ハナダカトンボ(平成
21319日 文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省)

・外来種対策の状況を踏まえた修正

 平成25年に兄島へのグリーアノールの侵入が確認されたため、兄島におけるグリーンアノールの防除を事業内容に追加。また、弟島においてはノブタ及びウシガエルの根絶を達成したため、事業内容から記述を削除。

3.語句の統一

 今回変更する13種の保護増殖事業計画については、策定後に新たに定義された語句等がある場合には、全体的な字句の訂正

・再導入 ⇒ 野生復帰

 平成23年3月に示した「絶滅のおそれのある野生動植物種の野生復帰に関する基本的な考え方」(環境省)により、過去に生息していた地域に定着させようと試みることを「再導入」、現存同種個体群に加えること「補強」、このうち生息域外保全の個体を再導入又は補強することを「野生復帰」と定義されたため、語句の変更を行う。

・移入種 ⇒ 外来種

 生物多様性国家戦略においても、外来種の用語を使用している。また、近々には、移入種との用語は使用していないため変更を行う。

4.変更後の保護増殖事業計画

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