自然環境・生物多様性

ノグチゲラ

1.概要

(1)分類
  • キツツキ目 キツツキ科
  • ツノグチゲラ
  • 学名 Sapheopipo noguchii
  • 絶滅危惧ⅠA類(環境省第4次レッドリスト)
(2)分布及び個体数
  • 1属1種の沖縄島固有種。沖縄島北部のやんばる地域のみに分布
  • 90年代の調査結果から、生息数は最大500羽程度と推定されたが、現在の生息数は不明

写真:ノグチゲラ

2.形態的特徴及び生物学的特性

  • 全長30cm、翼長15~17cm
  • 照葉樹林に生息し、直径が20㎝以上の大木に樹洞を掘り営巣
  • 4~5月に産卵、5~6月に巣立ち
  • 樹上や地上で節足動物や果実を採餌

3.生息を脅かす要因

  • 1960~80年代にかけて森林伐採や林道建設、農地開発、ダム建設等により、生息地である天然林が極度に縮小した。
  • 近年では、ハシブトガラスやノネコ、マングース等による捕食の影響が懸念されている。

4.保護のための取組

  • 平成5年国内希少野生動植物種に指定、平成10年同法に基づく保護増殖事業計画(農林水産省、環境省)を策定、保護増殖事業を実施。
  • 平成10年度より西銘岳での捕獲標識個体の追跡調査により生息密度、繁殖状況等を把握

5.他法令による保護の状況

  • 鳥獣保護法:生息地の一部を国指定やんばる(安田)鳥獣保護区、国指定やんばる(安波)鳥獣保護区、県指定西銘岳鳥獣保護区、県指定佐手鳥獣保護区、県指定与那覇岳鳥獣保護区に指定
  • 文化財保護法:国の天然記念物に指定(昭和47年)、国の特別天然記念物に指定(昭和52年)、生息地の一部を与那覇岳天然保護区域に指定
  • 条例:東村によるノグチゲラ保護条例により生息地の一部を保護区に指定

6.参考