自然環境・生物多様性
コヘラナレン
1.概要
(1)分類
- 被子植物、双子葉類、合弁花類、キク科
- コヘラナレン
- 学名 Crepidiastrum grandicollum
- 絶滅危惧ⅠA類(環境省第4次レッドリスト)
(2)分布及び個体数
- 小笠原諸島の父島及び兄島に分布する。
- 父島で20株程度、兄島では数十株程度が確認されている。
2.形態的特徴及び生物学的特性
- 常緑で半草本性の低木。
- 乾いた岩場に生育する日本固有種。
3.生息を脅かす要因
- ノヤギ、ネズミによる食害が最大の圧迫要因。
- 台風による生育地の崩落も、本種の減少に直接の影響を与えている。野外ではしいな率が高い。
4.保護増殖事業の概要及びその効果
- 平成20年国内希少野生動植物種に指定、平成21年保護増殖事業計画(農林水産省、国土交通省、環境省)策定
- 東京大学附属植物園において自生地でのノヤギ、ネズミの食害防止柵の設置や人工授粉等の増殖試験を実施(環境省事業)。
5.他法令等による保護の状況
- 自然公園法に基づき、小笠原国立公園の指定植物に指定されている。