自然環境・生物多様性
キタダケソウ
1.概要
(1)分類
- キンポウゲ目 キンポウゲ科
- キタダケソウ
- 学名 Callianthemum hondoense
- 絶滅危惧Ⅱ類(環境省第4次レッドリスト)
(2)分布及び個体数
- 南アルプス国立公園内の北岳山頂部南東斜面に生育(標高2,750m以上で高山植物群落地帯)。
- 個体数は約600(2000年環境省レッドデータブック)。
2.形態的特徴及び生物学的特性
- 高山の礫まじりの草地に生える多年草で、南アルプス北岳のみに生育するわが国固有種。
- 高さ10cm内外。花は6-8枚、6月下旬から7月上旬にかけて開花。
3.生息を脅かす要因
- かつて園芸用に盗掘されたことが減少の主要因とされる。
4.保護増殖事業の概要及びその効果
- 平成6年国内希少野生動植物種に指定。
- 同年、北岳山頂部南東斜面の生育地38.5haを「北岳キタダケソウ生育地保護区」として指定。
- 平成7年に保護増殖事業計画(環境省)を策定。
- 開花時期を中心にパトロールを実施。近年、盗掘被害は激減しているが、踏み込みやストックによる生育地の攪乱が確認されている。