特定外来生物の解説
- 和名
- オオフサモ
- 科名
- アリノトウグサ(Haloragaceae)
- 学名
- Myriophyllum aquaticum
- 英語名
- Parrotfeather
- 原産地
- 南アメリカ原産、北アメリカ、南ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセアニアに分布する。
- 通称
- ヌマフサモ、スマフサモ、パロットフェザー
- 特徴
- アリノトウグサ科の抽水性の多年草で、水面からの高さは0.2~0.3m。温帯~熱帯に分布する。耐寒性があり、湖沼、河川、池、水路、一部の休耕田に生育する。浅水中に群生する。
開花期は6月頃。雌雄異株。日本では雌株のみで、種子生産は確認されていない。栄養繁殖が旺盛で地下茎で繁殖する。日本では殖芽をつくらない。
おもに根茎で越冬するが、九州では地上部も完全に枯死することなく越冬し、クリーク雑草では最も早い3月中旬頃から生育を開始する。閉鎖的なクリークで局部的に発生することが多い。 - 定着実績
- 1920年頃にドイツ人が持参し、兵庫県須磨寺の池に野生化した。本州以南に見られ、九州筑後川水系に多くみられる。
- 平成21年度までに個体が確認された地点図
- 被害状況
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■生態系に関わる被害
- 九州筑後川水系などで、過繁茂した純群落が水流を妨げる等の問題を引き起こしている。
- 茨城県霞ヶ浦では、湖の一部や周辺水路で大繁茂し、在来種への影響が危惧され、駆除が行われている。
- 海外でも侵略的な外来種とされ、水路の水流を阻害して問題になっている。
- 取扱い上の注意
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- 備考
- 水面上で生育するため、水槽のレイアウトには使いにくく人気は高くない。
国内繁殖のものが多く流通していたが、海外からの輸入品も販売されていた。
河川の自然復元事業の現場や「ビオトープ」に、水質浄化機能がある等の理由で植栽されることがある。
オーストラリアでは、持ち込み禁止植物とされている。
海外では、天敵導入として魚類を使用している。
海外では、農薬散布による防除が行われている。
海外では、日本の在来種ホザキノフサモが侵略的外来種として問題視されている。
※ 通称につきましては、必ずしも正確なものではない可能性もありますので、ご注意ください。
※ 被害状況につきましては、代表的な事例を挙げています。