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 特定外来生物の解説

特定外来生物の解説


オオクチバス

和名
オオクチバス
科名
サンフィッシュ (Centrarchidae)
学名
Micropterus salmoides
英語名
Largemouth bass
原産地
北アメリカ
通称
ブラックバス、フロリダバス(オオクチバスの1亜種)
特徴
全長30~50cm。上あごの後端が眼の後縁の直下よりも後方に達する。体側から背にかけて不規則な暗斑がある。腹側は黄味を帯びた白色。湖沼やため池、河川の中下流域に生息する。
北米での報告によると、雌一匹当たりの抱卵数は2,000~145,000個であり、体サイズの大きな雌ほど多くの卵を産む。
定着実績
平成21年度までに個体が確認された地点図
被害状況
■生態系に関わる被害
  • 環境省により選定された「日本の重要湿地500」に取り上げられた水域のなかで気候条件や塩分条件などにより定着の可能性が想定される259箇所のうち、少なくとも69箇所(27%)に侵入している。
  • 京都府深泥池ではオオクチバス等の侵入後に在来魚の種数が減少したり、個体数が激減したりしている。また、在来種の減少により生物相に変化が生じている。
  • 宮城県鹿島台のため池では、オオクチバスが侵入したあとに、絶滅危惧種のシナイモツゴが確認できなくなっている。また、秋田県の一部のため池ではオオクチバスが個体数や重量で優占し、いくつかの在来魚種の生息が確認できなくなっている。
  • ラムサール条約登録湿地の宮城県伊豆沼・内沼では、オオクチバスの侵入・定着後に、希少なゼニタナゴやメダカ、ジュズカケハゼが急減し、いくつかの魚種では全長分布が大型個体に偏るなど、著しい魚類群集構造の変化が確認されている。捕食によるトンボ類への影響も懸念されている。また近年では、その強い捕食圧により生物群集が様々な間接的な影響を受けている可能性も指摘されている。
■農林水産業に関わる被害
  • 捕食による漁業被害の可能性が示唆されている。
取扱い上の注意
備考
釣魚として人気種であり、各地で意図的な放流が行なわれてきた可能性も指摘されている。一部の観賞魚店では販売されていた。世界規模で猛威をふるっている侵略種であり、イギリスや韓国では生体の持込が禁止されている。

※ 通称につきましては、必ずしも正確なものではない可能性もありますので、ご注意ください。
※ 被害状況につきましては、代表的な事例を挙げています。


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