特定外来生物の解説
- 和名
- コクチバス
- 科名
- サンフィッシュ (Centrarchidae)
- 学名
- Micropterus dolomieu
- 英語名
- Smallmouth bass
- 原産地
- 北アメリカ
- 通称
- ブラックバス
- 特徴
- 全長30~50 cm。オオクチバスに似るが、口は小さくて上あごの後端が眼の中央下まで達しない(オオクチバスでは上あごの後端が眼の後端の直下よりも後方に達する)。
湖沼や河川の中下流域に生息する。 低水温に対する耐性が強く、また流水域にも適応できる。
北米での報告によると、雌1匹当たりの抱卵数は5,000~14,000個であり、体サイズの大きな雌ほど多くの卵を産む。 - 定着実績
- 長野県野尻湖、木崎湖、青木湖、福島県桧原湖、山梨県本栖湖などの湖沼に定着が確認されている。
- 平成21年度までに個体が確認された地点図
- 被害状況
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■生態系に関わる被害
- カナダの湖では本種の導入後、その強い捕食圧により在来種の減少を含む魚類群集構造の変化が報告されている。
- 南アフリカでは本種の導入後、希少種を含む在来生物の減少が確認されている。
- 長野県の青木湖や野尻湖では、まず、1980年代までにオオクチバスが定着して優占するようになったあと、1990年代に入りコクチバスが優占するようになっており、両種による在来生物相への影響が懸念されている。
- 「日本の重要湿地500」に取り上げられた水域のなかで、気候条件や塩分条件などにより定着の可能性が想定される259箇所のうち、少なくとも6箇所(2%)に侵入している。
- 捕食による漁業被害の可能性が示唆されている。
- 取扱い上の注意
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- 備考
- 釣魚対象であり、各地で意図的な放流が行なわれてきたことが指摘されている。世界規模で猛威をふるっている侵略種であり、イギリスや韓国では生体の持込が禁止されている。
※ 通称につきましては、必ずしも正確なものではない可能性もありますので、ご注意ください。
※ 被害状況につきましては、代表的な事例を挙げています。