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基本情報

 
外来生物被害予防三原則

外来生物は人間生活と密接にかかわりを持っていることが多く、その問題は日常生活に密着した問題であるため、国民の皆様一人一人のご理解と、適切な対応が求められています。

外来生物が引き起こす問題の多くは、外来生物が広域にわたって定着してしまった後に明らかになることが多く見られ、その場合、問題を解決するために多くの金額と時間と労力が必要となります。そのため、問題を引き起こす前に予防することが重要です。

そこで、外来生物問題を引き起こさないために、私たち一人一人のとるべき姿勢を表したスローガンとして、「外来生物被害予防三原則」を作成しました。

 外来生物被害予防三原則

〜侵略的外来生物による被害を予防するために

1.入れない
〜悪影響を及ぼすかもしれない外来生物をむやみに日本に入れない
2.捨てない
〜飼っている外来生物を野外に捨てない
3.拡げない
〜野外にすでにいる外来生物は他地域に拡げない

すなわち・・・

  1. 生態系等への悪影響を及ぼすかもしれない外来生物はむやみに日本に「入れない」ことがまず重要で、
  2. もし、すでに国内に入っており、飼っている外来生物がいる場合は野外に出さないために絶対に「捨てない」ことが必要で、
  3. 野外で外来生物が繁殖してしまっている場合には、少なくともそれ以上「拡げない」ことが大切

というものです。

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 外来生物に関わる際には、この原則を心にとめ、
 適切な対応とご理解・ご協力を、切にお願いします
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 参考資料

生物の多様性に関する条約(抜粋) (平成5年12月21日条約9)

第8条 生息域内保全
締約国は、可能な限り、かつ、適当な場合には、次のことを行う。
(h) 生態系、生息地若しくは種を脅かす外来種の導入を防止し又はそのような外来種を制御し若しくは撲滅すること。
http://www.biodic.go.jp/biolaw/jo_hon.html

生態系、生息地及び種を脅かす外来種の影響の予防、導入、影響緩和のための指針原則(仮訳)(抜粋) (生物多様性条約第6回締約国決議)

指針原則2 3段階のアプローチ
1 予防は、一般的に、侵略的外来種の導入や定着の後にとられる措置と比較してはるかに費用対効果が高く、環境的にも望ましい。
2 侵略的外来種は、国家間や国内での導入の予防を優先すべきである。侵略的外来種が既に導入されている場合には、初期の発見と迅速な行動がその定着を防止するために極めて重要である。望ましい対応はできるだけ速やかな撲滅(原則13)である場合がしばしばある。撲滅の実現が不可能あるいは撲滅のためのリソースが利用できない場合には、封じ込め(原則14)と長期的な防除措置(原則15)が実施されるべきである。(環境上の、経済的な、社会的な)利益とコストの検討は、長期的な観点でなされるべきである。
http://www.biodic.go.jp/cbd/pdf/6_resolution/species.pdf

新・生物多様性国家戦略(抜粋) (平成14年3月27日 地球環境保全に関する関係閣僚会議決定)

第3部
第2章 第5節 野生生物の保護管理
5.移入種(外来種)問題への対応
移入種(外来種)による影響の防止対策は、あらゆる生物が対象となり、生物の移動経路が多岐にわたり、影響の生じ方も様々です。生物多様性条約締約国会議で決議された中間的指針原則では[1]侵入の予防[2]侵入の初期段階での発見と対応、[3]定着した生物の駆除・管理の3段階で、必要な対応を行っていくことが求められています。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kankyo/kettei/020327tayosei_f.html

移入種対策に関する措置の在り方について(抜粋) (平成15年12月中央環境審議会答申)

2 外来種対策に関する措置の在り方
(1)基本的考え方
生物多様性条約第6回締約国会議において決議された指針原則に位置付けられている、侵略的な外来種の侵入の予防、早期発見・早期対応、定着したものの防除(影響緩和)といった3段階のアプローチは、我が国における外来種対策の考え方としても基本となるものである。侵略的な外来種の侵入、定着を予防することは、侵入したごく少数の侵略的な外来種が等比級数的に生息数を増加してしまった過去の経験が物語るように、費用対効果の観点からも、環境影響の面から見ても、最も望ましい措置である。また、侵入してしまった侵略的な外来種について、まだ分布が拡大しないうちに早期に排除することは対策の効果が高く、既に定着し被害を及ぼしてしまっている外来種については、影響の程度等に応じて、生態系からの完全排除、封じ込め、生息数管理などの防除措置をとることが必要になる。
http://www.env.go.jp/nature/intro/sochi.pdf

 
外来生物を取り扱う方々へ

趣味でペットを飼育・栽培する方や、業務で外来生物を利用する方など、外来生物に関わる方は、外来生物被害予防三原則(入れない・捨てない・拡げない)に基づき、また、以下の点に注意をするなど、 適切な配慮を行っていただくよう、ご理解・ご協力をお願いします。

 1.ペットとして外来生物を飼育する全ての方に

 ペット(愛玩や観賞等)として外来生物を飼育する際には、入手する前に、飼育に要する設備や費用、その生物の寿命、繁殖能力、成長したときのサイズや性質の変化等を理解し、万全な逸出防止の措置をとって最後まで責任を持って飼育しなければなりません。また、万一飼育できなくなった場合には、自らの責任を持って殺処分を行わなければならないことがあることも事前に考慮すべきです。特に、寿命の長いカメ類、容易に繁殖する生物、大型になる生物等を飼育する場合は、飼育をする方の責任も重大になります。大量に輸入されているペット甲虫などについても、野外に逸出した際の影響が不明確なものも含め、逃がしたり、捨てたりすることは絶対にいけません。

 1-a.爬虫類を飼う方に

 外来の爬虫類は、見た目では分からなくても、在来の爬虫類に感受性のある病原体(原虫クリプトスポリジウムその他寄生虫など)を保有している可能性もあり、飼育している個体の野外への逸出を防ぐだけでなく、野生の爬虫類が飼育環境に侵入して病原体に感染し、キャリアとなって野生に戻り、野生生物に大きな影響を与える可能性があることにも留意し、飼育環境や飼育容器の適切な管理などに十分な注意をして飼育するようにして下さい。
 飼育に当たっては、これらの問題に詳しい専門家や専門店のアドバイスを受けることも効果的です。

 1-b.観賞魚を飼育する方に

 観賞魚の中には、大型になるもの、容易に繁殖するものなどがいることに留意し、適正なサイズや数の飼育施設等を責任を持って用意できる方が飼育すべきです。
 特に、沖縄や小笠原など、温暖な気候の地域で熱帯魚を野外に放せば定着する可能性が高いため、絶対にしてはなりません。また、観賞魚の中には冷温帯域で定着可能なものも少なくないため、万が一飼育が困難になった場合も、絶対に野外に放してはいけません。
 また、観賞用の水草にも極めて繁殖能力が高いものがありますので、水替えの際などには、根や茎等の逸出や野外への放棄がないよう注意して下さい。

 2.ペット販売店の方に

 ペット・観賞用として生物を販売する方は、それらの生物についての十分な知識を持つだけではなく、これらの購入を希望する人に対して、飼育に要する設備や費用、その生物の寿命、繁殖能力、成長したときのサイズ、性質の変化等を十分に説明し、飼育が可能と思われる方のみに販売するようにすべきです。子供に販売する場合には保護者の同意を求めるなど、飼育の責任能力を確認する工夫も有効です。特に、大型になるもの、長寿のもの、容易に繁殖するもの等については、飼育者の有する飼育環境や知識を十分に踏まえて適切な助言を行うことが必要です。ペットショップは野外に定着するおそれの少ない生物、生態系への影響の小さい生物等、影響の少ない生物を中心に取り扱うことを検討するなど、自らの仕事が外来生物を数多く取り扱うものであることを十分認識をすることが必要です。

 3.外来生物を利用して業を営む方に

 外来生物は、時には有用な生物資源として私たちの生活を支えています。しかし、これらの外来生物が容易に野外に逸出することは、資源としての利用価値を損ねるだけでなく、同種の生物を多数飼育している場合等には、特に定着する可能性が高くなり、生態系等に対して様々な悪影響を及ぼすおそれがあることに十分留意することが必要です。
 このため、外来生物の利用に当たっては、その生物について資源としての特性だけでなく、生態系に及ぼす影響など様々な性質を十分に理解するとともに、逸出により在来の生物や農林水産業などに悪影響を及ぼすようなことのないよう十分な配慮が必要になります。
 また、繁殖し、定着する可能性のある外来生物が、万一野外に逸出した場合には、利用者の責任で回収等を行うことが望まれますが、この場合できるだけ早期に対応することが、外来種による影響を最小化するだけでなく、回収に係る労力を最低限に抑える意味でも効果的です。また、代替的な生物の利用が可能である場合、野外に定着する可能性の低い生物や被害を及ぼすおそれの低い生物を選択することがとても重要です。

 4.生きた動植物の輸入や流通に関わる方に

 動植物の輸入や国内の流通に当たっては、これまでにも飼料作物への雑草種子の混入や養殖・蓄養用の水産種苗に他の外来生物が混入・付着し国内に侵入・定着して生態系や農業、水産業に被害をもたらすこと等が指摘されています。混入を完全に防ぐのは困難ですが、多くの混入生物が直接農業や水産業に被害をもたらすことがあることに留意し、混入リスクの少ない輸入や利用の方法、輸入先の検討、品質管理の手法等について検討を進め十分な注意を払っていくことが重要です。

 5.餌として生きた動物を利用する方に

 釣りやペットの飼育などでは、エビ類、ゴカイ類、コオロギ、ミールワームなど、様々な外来生物が餌として生きたまま輸入され、利用されています。これらを利用する方は、これらの生物が我が国の生態系等に及ぼすおそれについてあまり意識していないかもしれませんが、同じ種が時には大量に逸出したり、遺棄されたりすることにより我が国に定着するおそれがあることに留意すべきです。これらの生物の被害に関する知見はまだ十分にわかっていないものが多いのですが、不要になった場合の廃棄の方法や逸出しない保管の方法等に十分留意して下さい。