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要注意外来生物リスト:魚類(一覧)
要注意外来生物リスト:魚類(一覧)

タイリクバラタナゴ ニジマス ブラウントラウト
カワマス グッピ− ソウギョ
アオウオ オオタナゴ カラドジョウ
ヨーロッパナマズ ウォーキングキャットフィッシュ マダラロリカリア
ナイルパーチ タイリクスズキ マーレーコッド
ゴールデンパーチ ナイルティラピア カワスズメ
カムルチー タイワンドジョウ コウタイ

●被害に係る一定の知見はあり、引き続き特定外来生物等への指定の適否について検討する外来生物
和名 学名 文献等で指摘されている影響の内容 摘要
タイリクバラタナゴ Rhodeus ocellatus ocellatus 生態系(競合・駆逐、遺伝的撹乱) 全国各地の池沼や水路、河川等に定着し、交雑による遺伝的撹乱等により亜種ニッポンバラタナゴを駆逐してきた。ただし、観賞魚として多数の飼養があり、直ちに規制を行なうと大量に遺棄を生じ、かえって被害が増大するおそれがある。また、形態的特徴のみで亜種間の識別を行うのが難しく、防除の実施も非常に困難であるのが実状である。まずは、飼養に当たり野外への遺棄を起こすことがないよう、関係業者や利用者に普及啓発を行なうことが重要。日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会)。
ニジマス Oncorhynchus mykiss 生態系(捕食、競合・駆逐) 在来のサケ科魚類や水生昆虫等に影響を与える可能性が指摘されていることに留意し、適切な管理を行なうことが重要。全国的に養殖や管理釣り場で利用され、遊漁を目的として各地の水域に導入されているにも関わらず、今のところ北海道等の限られた地域でしか繁殖が確認されておらず、今後とも全国的な被害に発展する可能性は低いものと考えられる。日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会)。世界の侵略的外来種ワースト100(IUCN)。
ブラウントラウト Salmo trutta 生態系(捕食、競合・駆逐) 遊漁を目的として導入されたものが定着したあと、在来のサケ科魚類やヨシノボリ類などが急減するなど、在来生物相に影響を及ぼしていることが指摘されており、適切な管理を行うことが重要。捕食による在来種への影響等は主に北海道で確認されている。本州の4府県で漁業権が設定されている。日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会)。世界の侵略的外来種ワースト100(IUCN)。
カワマス Salvelinus fontinalis 生態系(捕食、競合・駆逐、遺伝的撹乱) 北海道や本州の一部でイワナ属魚類との交雑が確認されている。本州での自然繁殖の事例は少ないが、イワナ類等の生息域に導入すれば定着する可能性があり、分布を拡大することがないよう適切な管理を行うことが重要。栃木県では、長年にわたり研究対象とされているが、この地域からの自然の分布拡大は確認されていない。
グッピ− Poecilia reticulata 生態系(競合・駆逐) 沖縄島等で定着し、在来のメダカに影響を及ぼす可能性が指摘されている。ただし、全国的に多数の飼養者がある一方で、定着の可能性が想定されるのは琉球列島や温泉地等に限定されており、今後とも全国的な被害に発展する可能性は低いものと考えられる。まずは、飼養に当たり野外への遺棄を起こすことがないよう、関係業者や利用者に普及啓発を行なうことが重要。

●被害に係る知見が不足しており、引き続き情報の集積に努める外来生物
和名 学名 文献等で指摘されている影響の内容 摘要
ソウギョ Ctenopharyngodon idellus 生態系(環境撹乱) 食用目的で導入され、最近では釣りや水草除去のために堀や湖沼に放流されているが、繁殖が可能な水域は広大な下流域を有する利根川水系等に限定されるため、これ以上の分布拡大の可能性は低い。ただし、過剰に放流された水域では、在来植物群落を壊滅させる事例もあり、安易な放流を行わないよう注意が必要。日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会)。
アオウオ Mylopharyngodon piceus 生態系(競合・駆逐) 食用目的で導入され、いくつかの水系で生息が確認されているが、繁殖が可能な水域は広大な下流域を有する利根川水系等に限定されるため、これ以上の分布拡大の可能性は低い。ただし、生態系に影響を与える可能性が指摘されていることに留意し、飼養等に当たっては適切な管理を行なうことが重要。
オオタナゴ Acheilognathus macropterus 生態系(競合・駆逐) 近年、霞ヶ浦を含む利根川水系で定着・急増し、在来のタナゴ類を駆逐しているおそれが指摘されているが、被害の実態は不明。早急に知見の集積に努めるとともに、これ以上の分布拡大が起こることがないよう、適切な管理を行なうことが重要。
カラドジョウ paramisgurnus dabryanus 生態系(競合・駆逐) 少なくとも17県で生息が確認されており、在来のドジョウと競合する可能性が指摘されているが、被害の実態は不明である。食用として輸入されるドジョウに混入した可能性も指摘されており、不用意な遺棄や逸出がないよう適切な管理が必要。
ヨーロッパナマズ Silurus glanis 生態系(捕食、競合・駆逐) 観賞用として利用されているが、野外で定着した場合に生態系に影響を与える可能性があることに留意し、飼養に当たって野外への遺棄を起こすことがないよう、関係業者や利用者に普及啓発を行なうことが重要。
ウォーキングキャットフィッシュ Clarias batrachus 生態系(捕食、競合・駆逐) 観賞魚として利用されているが、野外で定着した場合に生態系に影響を与える可能性があることに留意し、飼養に当たり野外への遺棄を起こすことがないよう、関係業者や飼養者に普及啓発を行なうことが重要。熱帯・亜熱帯性であり、定着の可能性が想定されるのは琉球列島等のみである。世界の侵略的外来種ワースト100(IUCN)。
マダラロリカリア Liposarcus disjunctivus 生態系(競合・駆逐) 観賞用として利用されているが、野外で定着した場合に生態系に影響を与える可能性があることに留意し、飼養に当たって野外への遺棄を起こすことがないよう、関係業者や利用者に普及啓発を行なうことが重要。熱帯・亜熱帯性であり、定着の可能性が想定されるのは琉球列島等のみである。
ナイルパーチ Lates niloticus 生態系(捕食、競合・駆逐) 食用や観賞用として利用されているが、飼養場所からの逸出により生態系に影響を与える可能性があることに留意し、適切な管理を行なうことが重要。熱帯・亜熱帯性であり、定着の可能性が想定されるのは琉球列島等のみである。世界の侵略的外来種ワースト100(IUCN)。
タイリクスズキ Lateolabrax sp. 生態系(捕食、競合・駆逐) 海域で小割生け簀を使って養殖されているが、飼養場所から大量に逸出した場合は、一時的に在来種等と過度な競争関係が生じる可能性が指摘されていることに留意し、適切な管理を行なうことが重要。
マーレーコッド Maccullochella peelii 生態系(捕食、競合・駆逐) 温帯域に生息し、繁殖力が旺盛な魚食性淡水魚であり、捕食等により在来生物相に影響をおよぼすおそれがあり、適切な管理を行うことが重要。観賞魚として利用されているが、IUCNのレッドリストに絶滅のおそれのある種として掲載されており、学術的な目的等を除いて輸入を慎むべきとの指摘がある。
ゴールデンパーチ Macquaria ambigua 生態系(捕食、競合・駆逐) 温帯域に生息し、繁殖力が旺盛な魚食性淡水魚であり、捕食等により在来生物相に影響をおよぼすおそれがあり、適切な管理を行うことが重要。観賞魚として利用されているが、IUCNのレッドリストに絶滅のおそれのある種として掲載されており、学術的な目的等を除いて輸入を慎むべきとの指摘がある。
ナイルティラピア Oreochromis niloticus 生態系(競合・駆逐) 食用として利用されているが、飼養場所からの逸出により、生態系に影響を与える可能性が指摘されていることに留意し、適切な管理を行なうことが重要。熱帯・亜熱帯性であり、定着の可能性が想定されるのは琉球列島や温泉地等のみである。
カワスズメ Oreochromis mossambicus 生態系(競合・駆逐) 食用として利用されているが、飼養場所からの逸出により、生態系に影響を与える可能性が指摘されていることに留意し、適切な管理を行なうことが重要。熱帯・亜熱帯性であり、定着の可能性が想定されるのは琉球列島や温泉地等のみである。世界の侵略的外来種ワースト100(IUCN)。
カムルチー Channa argus 生態系(捕食、競合・駆逐) 全国各地に定着し、霞ヶ浦等では一時的に急増したが、現在は安定期に入り、目立った被害は確認されていない。ただし、釣魚として利用されており、飼養場所からの逸出、不用意な放流等により、生態系に影響を与える可能性が指摘されていることに留意し、今後とも適切な管理を行なうことが重要。
タイワンドジョウ Channa maculata 生態系(捕食、競合・駆逐) 西日本を中心に定着しているが、目立った被害は確認されていない。ただし、釣魚として利用されており、飼養場所からの逸出、不用意な放流等により、生態系に影響を与える可能性が指摘されていることに留意し、今後とも適切な管理を行なうことが重要。
コウタイ Channa asiatica 生態系(捕食、競合・駆逐) 飼養場所からの逸出、不用意に持ち出し放流等を行うことにより、生態系に影響を与える可能性が指摘されていることに留意し、適切な管理を行なうことが重要。