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要注意外来生物リスト:哺乳類・鳥類(詳細)
要注意外来生物リスト:哺乳類・鳥類(詳細)

インドクジャク
リスザル
フェレット
シマリス シジュウカラガン大型亜種 コリンウズラ
クロエリセイタカシギ シリアカヒヨドリ 外国産メジロ(ハイバラメジロ、ヒメメジロなど)

●被害に係る一定の知見はあり、引き続き特定外来生物等への指定の適否について検討する外来生物
インドクジャク(Pavo cristatus)に関する情報
●原産地
インド、スリランカ、パキスタン、バングラデシュなど
●定着実績
沖縄諸島では、小浜島(約400羽)、石垣島(約90羽)、黒島(約50羽)、宮古島(約40羽)、新城島(約25羽)、伊良部島(数羽)などで野生化し、繁殖もしている。西表島にも、小浜島から飛来する個体がある。
●評価の理由
沖縄で捕食等による被害が発生しており、駆除も進められているが、沖縄以外では定着・繁殖のおそれは低い。被害が沖縄地域に限定的である一方で、国内の学校、公園、観光施設等で多数が飼育されていることから、沖縄諸島、八重山諸島等で積極的な防除を検討・推進することが望ましい。
●被害の実態・被害のおそれ
生態系に係る被害
クジャクが高密度で生息している小浜島では、トカゲ類などの小動物が激減しており、クジャクによる捕食による被害が懸念されている(文献4)。
●被害をもたらす要因
(1)生物学的要因
大型の鳥類(オスの体重4〜6kg、メスは2.75〜4kg)で、植物の果実、種子、葉、根茎などや、小型の哺乳類、鳥類、両生爬虫類、昆虫など多様な動植物を、主に地上と地面を掘って食べる。少数個体の群れで採食する。
(2)社会的要因
姿が美しいために学校、公園施設などで飼育されることが多い。先島諸島では、観賞用に飼育されていた個体が逸走して定着したとされる。
集団で、また放し飼いにされている事例が多く、台風等による檻や柵の損壊が飼育施設からの逸失の原因となる。
●特徴ならびに近縁種、類似種について
メスは地味であるが、オスは非常に発達した上尾筒(腰の部分の羽毛)を有し、成鳥で長さ約1.5m、全長は2.3m、体重6kgにもなる。上尾筒は繁殖期が終わると毎年、換羽する。
マクジャク(P. muticus)は、インドネシア、マレーシアなどに分布する。
●その他の関連情報
原産国では、一部の農耕地で穀物なども採食するが、宗教上の理由で保護されている。
アメリカ、オーストラリア等でも野外に定着している。ただし生態系被害、農業被害などに関する報告はない。
先島諸島の野生個体は、リゾート施設、小学校などから飼育個体が逸出したものと考えられる。
飼育下繁殖は比較的容易であり、国内で増殖された個体が譲渡され多数飼育されている。
交配用に少数であるが輸入はある。
小浜島と西表島では、野生個体の駆除作業が実施されている。少数個体が小浜島から飛来する西表島では、駆除の成果が得られている。小浜島での野生根絶が達成されるまで、作業の継続が必要である。
公園施設、学校等で多数が飼育されているが、飼育施設の分布や飼育下の個体数などの正確な把握は困難である。
定着に係る報告はあるものの生態系や農林水産業に与える被害に係る調査研究事例は少ない状況にある。
●注意事項
沖縄諸島、八重山諸島では、より具体的な被害の実態を明らかにする一方で、適切な防除体制を確立し、防除を推進する必要がある。
放し飼いは控え、野外への遺棄、逸出を起すことがないよう、適切な管理の実施が重要である。特に沖縄などでは、本種のこれ以上の導入、移動を控え、飼育施設や飼育方法に留意し、逸出等がないよう十分注意して管理すべきである。
●主な参考文献
(1) Eguchi, K. and Amano, H.E. (2004) Invasive birds in Japan, Global Environmental Research, 8:23-28.
(1) Eguchi, K. and Amano, H. E. (2004) Spread of exotic birds in Japan, Ornithological Science, 3:3-12.
(2) Long, J. L. (1981) Introduced Birds of the World, Reed, Wellington, 528p.
(3) 田中聡・嵩原健二(2003)先島諸島における野生化したインドクジャクの分布と現状について,沖縄県立博物館紀要,29:19-24.
Hoyo, J. del, Elliott, A, and Srgatal J. (1994). Handbook of the Birds of the World Vol.2, Bird Life International, Lynx Editcion, Barcelona: 551.


●被害に係る知見が不足しており、引き続き情報の集積に努める外来生物
リスザル (Saimiri sciureus)に関する情報
●原産地と分布:
中南米諸国
●定着実績:
伊豆半島で野外で個体が高頻度に確認されている事例がある。
●評価の理由
野外での目撃例は多いが、生態系に対する影響については不明確な点が多い。
●被害の実態・被害のおそれ
生態系に係る被害
昆虫などの小動物を主食とし、鳥の卵なども捕食する(文献1)。
●被害をもたらす要因
(1)生物学的要因
熱帯原産でありながらフロリダ半島などで野生化した事例があり、国内でも温暖な地域では多数の個体が導入されれば定着する可能がある。
(2)社会的要因
国内外で観光資源として様々な地域で導入されてきた。
●特徴ならびに近縁種、類似種について
頭胴長 30〜35cm程度。頭胴長と同じ程度の長い尾を持つ。
●その他の関連情報
他のサル(新世界猿)には致死的であるウィルスのヘルペスタマリヌスを媒介する(リスザルは無症状)。
実験動物としても輸入される(最近では、ほとんどがペット飼養であり、実験動物での利用は減少している)。
感染症法の改正により、愛玩目的での輸入は禁止されている。
教育や愛玩の目的では公共施設、個人、民間施設等で飼育されているが、その実態が十分に把握されていない。
生態系への影響に関しても報告事例は非常に少ない。
●注意事項
生態系への影響、定着の実態について知見の収集が必要である。
飼育者は飼育施設からの逸出を防ぐ必要がある。
●主な参考文献
(1) Long, J.L. (2003) Introduced Mammals of the world. CABI Publishing, 589p.


フェレット (Mustela furo)に関する情報
●原産地と分布:
ヨーロッパケナガイタチ(M. putoriusfuro)を改良して家畜化したもの
●定着実績:
野外での発見事例はあるが、定着については不明。
●評価の理由
海外では捕食による影響が懸念されているが、国内での定着については不明であり、日本で流通する本種の多くは去勢、避妊しているとされる。
●被害の実態・被害のおそれ
生態系に係る被害
海外では、野外に定着した個体が小型の哺乳類、鳥類など様々な動物を捕食している(文献1,3)。
●被害をもたらす要因
(1)生物学的要因
餌資源に対する選好性が少なく、様々な小動物を捕食する。
(2)社会的要因
最も人気のあるペット哺乳類の一つで、国内外でも多数飼育されている。
2003年度の統計によれば、22,069匹が輸入されている。
●特徴ならびに近縁種、類似種について
雄の体長40〜50cm、体重1.5〜2.5kg程度。雌は体長35〜45cm、体重0.75〜1.5kg程度。
毛色の違いにより様々な販売名にて流通している(プラチナ、バタースコッチ、セーブルなど)。
●その他の関連情報
雌は発情期になっても交尾がおこなわれないとエストラス症により致死的な影響を受ける。
ほとんどのフェレットは、去勢・不妊、臭腺削除手術を実施しており、国際フェレット協会の証明書が付いて販売されている。
アメリカでは州によりフェレットを家畜として認めている。ただし州によっては有料の飼育証明書を発行し、去勢を義務付けるなどもしている。
ニュージ−ランドでは、(海外への輸出用は認められている可能性があります)ブームが下火になったことから、新たな飼育も禁止するようになった。現在、飼育中の個体も国立公園等への持ち込みは禁止されている。
●注意事項
大量にペットとして利用されているが、定着すれば在来生物相に影響を与えることに留意し、飼養に当たっては、野外への遺棄、逸出を起すことがないよう、適切な管理を行なうことが重要である。
去勢、不妊を確実に実施している個体を飼育するよう配慮すべきである。行政、業者等の関係者から、飼育者等への去勢、不妊の必要性についての普及啓発が必要である。
被害の実態は十分には把握されていないため、今後とも科学的知見の集積が望まれる。
●主な参考文献
(1) Byrom, A. E. (2002) Dispersal and survival of juvenile feral ferrets Mustela furo in New Zealand, J. Applied Ecology, 39:67-78.
(2) Long, J.L. (2003) Introduced Mammals of the world. CABI Publishing, 589p.
(3) Norbury, G.L.; Norbury, D.C.; Heyward, R.P. (1998) Behavioral responses of two predator species to sudden declines in primary prey. J. Wild Mgt 62(1): 45-58.
(4) American Ferret Association, http://www.ferret.org/news/2004-06-09-a.htm


シマリス (Tamias sibiricus)に関する情報
●原産地と分布:
原産地と分布:  ロシア、中国、朝鮮半島、日本
●定着実績:
複数の亜種が定着している可能性が示唆されている。
●評価の理由
エゾシマリスとの交雑が懸念されているが、交雑のおそれに関する知見が不足している。本州以南では狩猟鳥獣として狩猟による捕獲が認められている。
●被害の実態・被害のおそれ
生態系に係る被害
我が国の固有亜種エゾシマリス(Tamias sibiricus orientis)と亜種間交雑するとされる(文献3)。
●被害をもたらす要因
(1)生物学的要因
大陸に広く分布しているため、日本の気候にも適していると考えられる。
自然界での亜種間交雑については知見がなく、現状では定かでないが、野外に大量に定着すれば、交雑の危険性はあると考えられる。
主に地上で採食などの行動をするが、樹上も重要な生息環境であり、様々な環境を利用している。
(2)社会的要因
愛らしい外見からペットとして最も流通量の多いリスである。
チョウセンシマリス(T. s. barberi)は観光目的での放獣、ペットの放棄、個体の逸脱などで定着した可能性が指摘されている。
リス(他のリス科動物を含む、プレーリードックは除く)は、2003年度には、37,919匹が輸入された実績を持ち、その多くの輸入元が中国であることから、シマリスの輸入量は非常に多いと推定される。
●特徴ならびに近縁種、類似種について
頭胴長 12〜15cm、尾長 11〜12cm、体重 70〜115g程度。茶色。背中に5本の黒い縞模様があり、腹は白い。
本種を含め、シマリス属(Tamias)は25種がアジア、アメリカに分布している。
チョウセンシマリスはエゾシマリスより、やや赤みが強いとされる。
●その他の関連情報
飼育、繁殖が比較的容易であるために、大量に輸入される可能性がある。
人馴れするリスであり、森林と地上に適した生活能力を有し、都市公園などでも強い生存率を有する。
野外に逸出すれば、再捕獲は難しい。
北海道以外では外来種としてシマリスは狩猟鳥獣としての捕獲が認められている。
海外では、タウンゼントシマリスが野生化した事例がある。
●注意事項
大量にペットとして利用されているが、定着すれば在来生物相に影響を与える可能性があるので、飼養に当たっては、野外への遺棄、逸出には十分に注意する。特に北海道ではエゾシマリスとの交雑が懸念されるために、特に注意する必要があるので、安易な飼養はすべきでない。
本種の放し飼い、放獣行為は絶対に行わない。
被害の実態は十分には把握されていないため、今後とも科学的知見の集積が望まれる。
●主な参考文献
(1) Long, J.L. (2003) Introduced Mammals of the world. 589pp. CABI Publishing 
(2) National Biological Information Infrastructure(NBII), (2002) Invasive Species Information   
Node, non-native mammals in the U.S. and Canada,
http://invasivespecies.nbii.gov/speciesinfo/mammal_list.html.
(3) 日本生態学会 (編) (2002) 外来種ハンドブック, 地人書館, 390p.
(4) 田村典子 (2001) ニホンリスの保全ガイドラインつくりに向けて,哺乳類科学41:137-148.
(5) US.National Park Service, http://www.nature.nps.gov/biology/ipm/manual/ticks.htm
(6) 自然環境研究センター(1998) 野生化哺乳類実態調査報告書、 161pp.


シジュウカラガン大型亜種 (Branta canadensis moffiti)に関する情報
●原産地と分布:
亜種シジュウカラガン(Branta canadensis leucopareia)、亜種シジュウカラガン
B.c.minima)は在来種。北米の大型亜種(B. c. moffiti) とされる亜種が定着している。
●定着実績:
関東、中部地区での生息確認が多い。
●評価の理由  
ニュージーランド、ヨーロッパに移入されて増えているオオカナダガン(Branta canadensis moffiti)である可能性の高い、日本産の亜種よりあきらかに大きい別亜種が定着している。
●被害の実態・被害のおそれ
生態系に係る被害
在来亜種と交雑する可能性が危惧されている。
海外では飼育由来の留鳥化したオオカナダガンが増加した地域で、草地の過食、水草への食害、水際の土壌流出などが問題となっている(文献2)
●被害をもたらす要因
(1)生物学的要因
自然界での亜種間交雑については、現状では定かでないが、日本産の固有亜種と交雑するおそれがある
(2)社会的要因
人為的に持ち込まれ、意図的に放鳥されたと推測されている。
●特徴ならびに近縁種、類似種について
在来亜種シジュウカラガン(Branta canadensis leucopareia)と亜種シジュウカラガン
B.c.minima)よりも大型亜種が定着している。
●その他の関連情報
増殖率が高く、ニュージーランドに移入したものは、60個体程度の時に狩猟対象とされていたにもかかわらず、10,000羽以上に増えた。
●注意事項
被害の実態は把握されていないため、今後とも科学的知見の集積が望まれる。
定着している大型のシジュウカラガンの亜種区分など明確な科学知見の収集が必要である。
在来の亜種に対する影響を考慮し、これ以上放鳥すべきでない。
●主な参考文献
(1) Cleary, E. C. 1994. Waterfowl. Pages E-129 to 138 in S. E. Hygnstrom, R. M. Timm, and G. E. Larson, eds. Prevention and Control of Wildlife Damage. University of Nebraska Cooperative Extension, US Department of Agriculture/APHIS/ADC, and Great Plains Agricultural Council cooperating.
(2) USDA(2003) Fact sheet: Managing Canada goose damage, USDA-Animal and Plant Health Inspection Service, 18pp.


コリンウズラ (Colinus virginianus) に関する情報
●原産地と分布:
北米原産
●定着実績:
神奈川県、大阪府などで生息が確認されている。
●評価の理由  
原産地のアメリカでは森林から草原まで、様々な環境に生息しており、日本でも一部の地域で定着しているが、生態系への具体的影響については不明な点が多い。
●被害の実態・被害のおそれ
生態系に係る被害
農地、草原、森林を利用し、雑穀類や草の種子、ドングリ類を多く食べるが、繁殖期には昆虫類も多く食べる(文献1,4)
●被害をもたらす要因
(1)生物学的要因
繁殖力が強く、環境適応能力も高い。
(2)社会的要因
狩猟犬の訓練用に放鳥されたものが野生化したとされる。
アメリカでは狩猟対象として非常に人気種である。
●特徴ならびに近縁種、類似種について
全長22〜27cm。額、嘴基部、眼下部は黒色で、喉、眉斑は白色。背、胸、腹は赤褐色で、羽縁は黒色あるいは白色。
メキシコからカナダまでに広く分布し、約20ほどの亜種に区分されている。
●その他の関連情報
アメリカでは農地開発などにより個体数が減少し、保護が開始された。
ニュージーランド、ハワイにも導入された。
●注意事項
放鳥後の生息数等が不明であるので、早急に調査を行って影響の程度を把握する必要がある。
狩猟訓練用など野外での利用目的に輸入すべきでなく、逸出すれば再捕獲も困難であるので、新たな飼育は慎重に対応すべきである。
●主な参考文献
(1) Brennan, L. A. (1991) How can we reserve the northern bobwhite population decline? Wildlife Society Bulletin, 19:544-555.
(2) Johnsgard, P. A. (1981) The Plovers. Sandpipers, and Snipes of the World. University of Nebraska. Lincoln and Lomdon.
(3) 中村一恵 (1992) コリンウズラの野生化, はばたき, 240:2-3.
(4) 日本野鳥の会神奈川支部 (2002) 20世紀神奈川の鳥
(5) Roseberry、J.L. and David, L. M. (1994) The conservation reserve program and northern bobwhite population trends in Illinois, Transactions of Illinois State Academy of Science, 87:61-70.


クロエリセイタカシギ (Himantopus himantops mexicanus)に関する情報
●原産地と分布:
セイタカシギ(Himantopus himantops )のアメリカ亜種(H. h. mexicanus )とされる個体群が定着している。
●定着実績:
奈良県などで生息が確認されている。
●評価の理由  
在来のセイタカシギ亜種は生息数が少なく、絶滅危惧TB類(EN)となっており、これらとの交雑による遺伝撹乱の影響は大きいと懸念されるが、定着の実態や影響の程度に関する知見は不足している。
●被害の実態・被害のおそれ
生態系に係る被害
在来亜種と交雑する可能性が危惧されている。
●被害をもたらす要因
(1)生物学的要因
自然界での亜種間交雑については、現状では定かでなが、日本産の固有亜種と交雑が懸念されている。
2004年の6月に大阪で営巣が確認されたセイタカシギにクロエリセイタカシギの特徴が顕著に現れているため、日本産のセイタカシギと交雑が起こっていると推測されている。
(2)社会的要因
人為的に持ち込まれ、個人によって数十羽から数百羽が意図的に放鳥されたとされている。
●特徴ならびに近縁種、類似種について
本亜種をHimantopus mexicanus としセイタカシギと別種とする見解もある。
セイタカシギより背中部分の黒色となる羽が多い。
●その他の関連情報
アメリカ産の亜種は繁殖後、アメリカ合衆国南部から南アメリカの北部にて越冬する。
●注意事項
放鳥後の生息数等が不明であるので、セイタカシギの生息状況を調査し、放鳥されたクロエリセイタカシギや交雑個体の生息数について、早急に調査を行って影響の程度を把握する必要がある。
本亜種は動物園等で飼育されている個体数も多いので、逸出が起きないように飼育者は注意すべきである。
●主な参考文献
(1) 日本野鳥の会大阪支部 (2003) セイタカシギの繁殖,むくどり通信No.167(2003.9)
(2) 塩田猛 (2004) セイタカシギはなんだか不思議,むくどり通信No.173(2004.9-10)
(3) 藤崎裕(2004) 原ノ池のセイタカシギの繁殖,むくどり通信No.175.(2005.1-2)
(4) Marchant, J., Prater, T. and Hayman, P. (1986)  Shorebirds: an identification guide to the waders of the world. Croom Helm. London and Sydney.
(5) Johnsgard, P. A. (1981) The Plovers. Sandpipers, and Snipes of the World. University of Nebraska. Lincoln and Lomdon.


シリアカヒヨドリ (Pycnonotus cafer)に関する情報
●原産地と分布:
東南アジア
●定着実績:
我が国での確認報告事例はなく定着していない。
●評価の理由
海外で農林業への被害が報告されているが、本種が国内で影響を及ぼすおそれとその程度の評価に当たっては、更なる情報の集積が必要である。
●被害の実態・被害のおそれ
生態系に係る被害
我が国に定着すれば、在来のヒヨドリを含む鳥類と競合するおそれがある。
 農林水産業に係る被害
オーストラリア、太平洋諸国などで様々な野菜、果物などの農作物に食害を与えている(文献1,2)。
トマトなどの果菜類、キャベツなど葉・花菜類、さらに根菜類、果樹類に至るまで様々な農業作物に被害をあたえている(文献1,2)。
●被害をもたらす要因
(1)生物学的要因
新たに導入された地域への環境適応能力が高いと示唆されている。
農耕地、森林域、都市部まで様々な環境で生息が可能とされる。
年間を通じて繁殖が可能である。
(2)社会的要因
東南アジアからの大型の輸送物資(貨物コンテナー)に紛れて、太平洋諸国などに侵入したと考えられている。
●特徴ならびに近縁種、類似種について
体長20〜30cm程度。全体に黒みがかっているが、尻から腹にかけての赤い羽毛が特徴的である。
●その他の関連情報
シリアカコウラウン、クロコウラウンとも呼ばれることがある。
アメリカでは輸入が禁止されている。
●注意事項
国内での目撃事例などについて、更なる知見を収集し、定着した場合の被害の可能などについて、今後とも科学的知見の集積が望まれる。
海外で問題となっていることに留意し、ペット目的などでの安易な飼育には十分注意すべきである。
●主な参考文献
(1) Department of Agriculture - Western Australia,:
http://www.agric.wa.gov.au/agency/pubns/infonote/vprs/rvbulbul.htm
(2)Meyer, J. Y. (2000) Invasive plants in the Pacific Islands. In: The Invasive Species in the Pacific: A Technical Review and Draft Regional Strategy. Sherley, G. (tech. ed). Published in June 2000 by the South Pacific Regional Environment Programme (SPREP). 197pp.


外国産メジロ(ヒメメジロ:Zosterops japonicus simplexなど)に関する情報
●原産地と分布:
中国南東部、フィリピンのバタン諸島などに分布
●定着実績:
ヒメメジロなどが野外で繁殖した事例は確認されていないが、野外に逸出している可能性は強い。
●評価の理由
交雑に関する危険性が懸念されているが、被害の実態に関する知見が不足している。
●被害の実態・被害のおそれ
生態系に係る被害
在来種のメジロが、野外で外国産メジロと交雑する可能性が指摘されている(文献4)。
●被害をもたらす要因
(1)生物学的要因
自然界での亜種間交雑については、現状では定かでなが、日本産の固有亜種と交雑するおそれがある
(2)社会的要因
愛玩目的(鳴き合わせなど)で多数が輸入され、大量に流通、飼育されている可能性がある。
ヒメメジロなどを輸入して、その飼育許可証を悪用して、密漁された国内産種と入れ替えて飼育・販売するなどの行為が報告されている。
●特徴ならびに近縁種、類似種について
ハイナンメジロ (Z. j. hainanus)、キクチメジロ(Z. j. batansis)、フィリピンメジロ(Z. j. meyeni) などを含み、日本原産種と非常に類似するが、羽色、くちばしなどの特徴により識別は可能である。
●その他の関連情報
中国からの野鳥の輸出は規制されている。
国内産のメジロを外国産と偽って飼育するのは鳥獣保護法の違反行為となる。
●注意事項
被害の実態が把握されていないため、今後とも科学的知見の集積が望まれる。
観賞用として一部で利用されているが、国内産のメジロを外国産と偽って飼育するのは鳥獣保護法の違反行為であり、今後も普及啓発が必要である。
●主な参考文献
(1) Eguchi, K. and Amano, H.E. (2004) Invasive birds in Japan, Global Environmental Research, 8:23-28.
(2) Mountainspring, S and Scott, JM (1985) Interspecific competition among  Hawaiian forest birds. Ecol. Monogr. 55: 219-239.
(3) Reynolds, M.H., R.J.Camp, Nielson and J.D.Jacobi. (2003). Evicence of change in a low-elevation forest bird community of Hawai'i since 1979. Bird Conservation International 13: 175-187.
永田尚志. (2005). 侵入種が種多様性におよぼす影響機構の解明に関する研究, 環境省地球環境研究総合推進費終了研究報告書侵入生物による生物多様性影響機構に関する研究 平成12年度〜平成15年度 (2), 24pp.