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侵略的な外来生物とは

侵略的な外来生物とは
侵略的な外来生物とは

外来種って?

● 外来種とは、たとえばカミツキガメのように、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のことを指します。

● 同じ日本の中にいる生物でも、たとえばカブトムシのように、本来は本州以南にしか生息していない生物が北海道に入ってきた、というように日本国内のある地域から、もともといなかった地域に持ち込まれた場合に、もとからその地域にいる生物に影響を与える場合がありますが、外来生物法では海外から入ってきた生物に焦点を絞り、人間の移動や物流が盛んになり始めた明治時代以降に導入されたものを中心に対応します。

※ 渡り鳥、海流にのって移動してくる魚や植物の種などは、自然の力で移動するものなので外来種には当たりません。

外来生物の図

● 外来種は意外と身近にたくさんいます。たとえば、四葉のクローバーでおなじみのシロツメクサは、牧草として外国からやってきました。また、金魚の水草でおなじみのホテイアオイや、アメリカザリガニなども外国起源の生物です。

▼ホテイアオイ▼
ホテイアオイの写真
▼アメリカザリガニ▼
アメリカザリガニの写真

● 日本の野外に生息する外国起源の生物の数はわかっているだけでも約2000種にもなります。明治以降、人間の移動や物流が活発になり、多くの動物や植物がペットや展示用、食用、研究などの目的で輸入されています。一方、荷物や乗り物などに紛れ込んだり、付着して持ち込まれたものも多くあります。これらは、意図的、非意図的の違いはありますが、人間の活動に伴って日本に入ってきているという点で共通しています。

● 外来種の中には、農作物や家畜、ペットのように、私たちの生活に欠かせない生き物もたくさんいます。また、荷物にまぎれたりして非意図的にやってきた生き物もたくさんいます。これらの生物が、何らかの理由で自然界に逃げ出した場合、多くは子孫を残すことができず、定着することができないと考えられています。しかし、中には子孫を残し、定着することができる生物もいます。

侵略的な外来種とは?

● 外来種の中で、地域の自然環境に大きな影響を与え、生物多様性を脅かすおそれのあるものを、特に侵略的外来種といいます。具体的な例としては、沖縄本島や奄美大島に持ち込まれたマングース、小笠原諸島に入ってきたグリーンアノールなどがあげられます。
小笠原諸島は海洋島といって、一度も大陸と陸続きになったことがない島々で、小笠原で独自の進化を遂げてきた固有生物の宝庫と言われています。グリーンアノールは小型のトカゲで、昆虫などを主食にしていて、この小笠原固有の昆虫の多くがグリーンアノールに食べられてしまい、絶滅の危機に瀕しているもの、既に絶滅してしまったかもしれないものが多くいます。

▼マングース▼
マングースの写真

● 「侵略的」というと、何か恐ろしい・悪い生き物なのかしら?と思われがちですが、本来の生息地ではごく普通の生き物として生活していたものですので、その生き物自体が恐ろしいとか悪いというわけではありません。たまたま、導入された場所の条件が、大きな影響を引き起こす要因を持っていたに過ぎません。
たとえば、日本ではごく普通にどこにでもいるコイという魚や土手などに生えているクズという植物でも、本来生息・生育していなかったアメリカでは、「侵略的」な外来種だといわれているそうです。


 外来種の問題点

生態系は、長い期間をかけて食う・食われるといったことを繰り返し、微妙なバランスのもとで成立しています。ここに外から生物が侵入してくると、生態系のみならず、人間や、農林水産業まで、幅広くにわたって悪影響を及ぼす場合があります。もちろん全ての外来種が悪影響を及ぼすわけではなく、自然のバランスの中に組み込まれ、大きな影響を与えずに順応してしまう生物もいます。しかし、中には非常に大きな悪影響を及ぼすものもいます。

生態系への影響

外来種が侵入し、新たな場所で生息するためには、餌をとったり、葉っぱを茂らして生活の場を確保したりする必要があり、もともとその場所で生活していた在来の生物との間で競争が起こります。

■外来種が在来の生き物を食べてしまうことにより、本来の生態系が乱されてしまう。
外来種に在来生物が食べられるの図
■外来種が、日陰を作ってしまうことで、在来の植物の生活の場を奪ってしまったり、在来の動物と同じ餌を食べることにより、エサを巡って競争がおこる。
外来種と在来生物の生育環境の競争の図
■近縁の在来の種と交雑して雑種を作ってしまい、在来種の遺伝的な独自性がなくなる。
外来種と在来生物の雑種形成の図

人の生命・身体への影響

たとえば、毒をもっている外来種にかまれたり、刺されたりする危険があります。

農林水産業への影響

外来種の中には、畑を荒らしたり、漁業の対象となる生物を捕食したり、危害を加えたりするものもいます。

 
■毒を持っていることなどによる被害。
外来種の人への危害の図
■農林水産物を食べたり、畑を踏み荒らしたりすることによる被害。
外来種による農林業被害の図

外来生物被害予防三原則

〜侵略的な外来生物(海外起源の外来種)による被害を予防するために

1.入れない
〜悪影響を及ぼすかもしれない外来生物をむやみに日本に入れない
2.捨てない
〜飼っている外来生物を野外に捨てない
3.拡げない
〜野外にすでにいる外来生物は他地域に拡げない

すなわち・・・

  1. 生態系等への悪影響を及ぼすかもしれない外来生物はむやみに日本に「入れない」ことがまず重要で、
  2. もし、すでに国内に入っており、飼っている外来生物がいる場合は野外に出さないために絶対に「捨てない」ことが必要で、
  3. 野外で外来生物が繁殖してしまっている場合には、少なくともそれ以上「拡げない」ことが大切

というものです。外来生物に関わる際には、この原則を心にとめ、適切な対応とご理解・ご協力を、切にお願いします。