大会概要

開催の趣旨

 自然とのふれあいは、心身の健康を増進し、ゆとりある生活を実現するとともに、自然を大切にする心を育む上で極めて重要である。
 国立公園や国定公園をはじめとする自然公園は、我が国で最も美しく貴重な自然であり、毎年多数の人々がその自然に親しみふれあう国民共有の財産である。また、その傑出した風景美は、広く世界にも誇りうるものである。そしてこのような我が国を代表する自然を守り、次の世代へ引き継いでいくことは、現代に生きる私たちに課せられた使命である。
 自然公園ふれあい全国大会は、環境省が主唱する「自然に親しむ運動」の趣旨に則り、地域の環境保全や振興に資するエコツーリズムを推進し、自然と私たちの関係について考え、自然を守りながら人と自然との豊かなふれあいを推進するための祭典である。

開催の意義

 霧島屋久国立公園は、昭和9年に日本初の国立公園として指定された霧島国立公園に、昭和30年に国定公園に指定された錦江湾地域と、ヤクスギ等の巨樹からなる森林が見られる屋久島地域が、昭和39年に追加指定されて誕生したもので、自然公園としては非常に古く、そして再編・統合されてきた歴史を持つ。
 鹿児島県本土は、加久藤、姶良、阿多北、阿多南などの多くのカルデラが北から南に並ぶダイナミックな地形を有し、霧島地域、錦江湾地域では、「火山地形の博物館」と呼ばれる霧島山の複合火山、桜島などの火山景観、海蝕崖などの海岸景観、亜熱帯動植物園などの多様な自然景観を有し、また九州最南端から約60kmに位置する屋久島地域では、樹齢数千年の巨大なヤクスギ等の原生的な自然林や原始性豊かな生息環境等を有するなど、それぞれの地域が独立し、非常に恵まれた自然環境にある。
 また、当公園は、悠久のときの流れの中で火山活動等によって形成された地形や植生、神話の世界から続く人々の営み、太古から生き続けてきた神のような木の存在といった歴史性を併せ持ち、人々の生活や生命は、「荒々しい自然」と「柔らかな自然」が同居する環境の中でゆっくりと営まれている。
 近年、霧島地域をおいてはシカの食害による希少植物被害が深刻化し、錦江湾地域においては、国立公園として非常に恵まれた自然的或いは文化的資源を有しながら利用者は減少しつつある状況にあり、また屋久島地域では、入山者数の著しい増加などから、保全措置を講じるため、自然観光資源の保護や立ち入り制限等を視野に入れた全体構想の策定の検討を進めており、これら3地域は、自然公園の保全と利用の観点から、地元公園の姿を見直し、人と自然の関わり方について改めて見直す時期に来ている。
 このような中、本大会を契機に、地元公園の現状、抱えている課題を再認識するとともに、埋もれていた魅力、見落としがちな魅力を再発見し、10年後、20年後の公園の未来を見据え、世代、地域、セクターの連携により、霧島屋久国立公園に対する想いや保全の必要性及び利用の在り方についての考え方を県内外に発信し、将来につないでいくこととする。

ふれあい広場 関係市町や関係団体が地元特産物の展示販売、地域の自然環境保全の取組の紹介などを行ないます。ご休憩や地域のかたがたとの交流の場としてください。

【日時】11月13日(土)・14日(日)/10:00~16:00
【場所】霧島国際音楽ホール(13日)、かごしま県民交流センター(14日)

こども自然環境学習発表会 次代に担う鹿児島のこどもたちが、これまで取り組んできた自然環境学習について発表します。

【日時】11月14日(日)/10:00~12:30
【場所】かごしま県民交流センター 中ホール

ワークショップ 自然保護推進員、NPO法人等が、霧島国際国立公園の姿を見つめなおすとともに、自然環境に携わる県内関係者のネットワークを構築するワークショップを開催します。

【日時】11月14日(日)/10:00~12:20
【場所】かごしま市民福祉プラザ 5階大会議室

平成22年度 自然公園ふれあい全国大会シンポジウム 再発見!~地球の時間、生物の時間、人の時間~

概要

霧島屋久国立公園、特に錦江湾地域を中心とした魅力的な自然やそこに共生する人々を通して郷土の誇り、心のよりどころとしての自然公園を再認識することにつなげていく。

日時・場所

平成22年11月14日(日) 13:30~16:30
鹿児島県民交流センター(鹿児島市山下町14-50)

プログラム

1.オープニング映像(4分)
霧島屋久国際公園(関係市町の魅力的な自然・人等を紹介)
2.開会あいさつ(4分)
3.オープニングトーク(45分)
テーマ:鹿児島の風景  出演者:榎木孝明(俳優)
4.映像紹介(10分)
錦江湾等の地域と自然分科の特色を紹介
5.公開対談(60分)
テーマ:鹿児島の自然と歴史
出演者:小野寺浩氏(鹿児島大学学長補佐)
     原口泉氏(鹿児島大学教授)
【お願い】地球環境問題に配慮したエコイベントとするため、下記の事項についてご協力お願いします。
■公共交通機関(鉄道・バス等)のご利用をお願いします。
■お買い物をされるお客様はマイバッグを持参してください。
■マイはし・水筒持参など、ゴミ減量を心掛けましょう。
■ゴミは持ち帰り願います。