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エコツーリズムに取り組む地域への支援

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平成19年〜21年度 エコインストラクター人材育成研修

「エコインストラクター人材育成事業」は、自然学校のインストラクターやエコツアーガイドを育成するために、環境省が民間の自然学校やエコツーリズム関連事業者の協力を得てインターンシップ等による研修を実施した、本格的な人材育成事業です。 エコインストラクターが活躍する舞台は、主に自然学校やエコツーリズムの分野です。自然学校は『自然と人』『人と人』『人と社会』の関係を学ぶところ、エコツーリズムは『環境』と『観光』の両立を図ることで、自然観光資源の保全や地域の活性化に寄与していくものとして推進されています。エコインストラクターは、将来これらを担う人材となることが期待されております。

本事業では、全国にまたがる研修の質を一定レベルに保ち、基本的な知識や技術を習得させるために、共通カリキュラムを設定しました。これに基づいて、集合研修と各自然学校での実地研修で活用するテキスト教材を作成し、通信教育を実施しました。また、実地研修期間中に2回の巡回指導を行うことで、受講生のカウンセリングや受け入れ団体側の要望などを直に聞き、研修制度全体の安定と質を維持する仕組みを作りました。テキスト教材執筆や巡回指導は、この分野で国内トップレベルの講師陣があたりました。これら数々の成果は、自然体験活動やエコツアーの分野において、今後の模範となるべきものであると考えられます。

研修の概要

研修の特徴 「人材育成」と「雇用」の両面を促進

ガイド(案内人)に留まらず、資源の適正利用に関する知識や企画・広報のノウハウを持ち、事業運営を幅広く担うことができる人材が求められていることから、以下の取り組みを基本として実施しました。

  • 最前線で活躍する専門家による指導
  • 専門団体のノウハウを集約した実用性が高いテキストの作成と活用
  • 全国の自然学校や地域の産業界とのネットワークを活かした就業支援

研修実施体制

自然学校やエコツアー分野の第一線で活躍している事業者、講師陣による研修体制を整え、研修修了後の就業を紹介しました。(ただし就職を保証するものではありません)

  • 全国ネットを活用したOJT受入組織(平成20年度は全国23組織)
  • 専門家(自然学校の経営者やエコツアーの専門家)によるOJT現場での巡回指導と当事業の運営方針やカリキュラムの検討、教材作成を実施。
  • 全国事務局による、集合研修の実施、通信教育の実施、研修成果についての試験、修了試験の実施、就職情報の提供。

カリキュラム内容

地域でのエコツーリズムや自然体験活動を普及・定着させるためには、幅広い資質を兼ね備えた人材の育成が求められています。理念から具体的な地域貢献へと結びつけるために、段階を踏んだカリキュラムを実施しました。

  • 「理念」 エコツーリズムの考え方を理解し、他者に伝えることができる。
  • 「伝える技術」 自然学校インストラクター、又はエコツアーのガイド(エコインストラクター)として参加者にプログラム提供できる。
  • 「安全管理」 リスクマネジメント、野外救急法の考え方と方法を理解し、プログラム化できる。
  • 「資源発掘」 地域資源を発掘し、プログラム化できる。
  • 「資源管理」 資源管理の考え方、方法論を理解し、実践できる。
  • 「事業化」「地域貢献」 事業の企画と運営の理論を理解し、地域においてエコツーリズムを推進できる。

本研修においては、上記の内、「理念」「伝える技術」「安全管理」「資源発掘」について学習した上で、「資源管理」「事業化」「地域貢献」についても受講生の能力や希望に応じて学んでもらえるようにしました。

研修の構成

研修は、集合研修、通信教育、実地研修の3本柱で実施しました。また専門家と事務局スタッフにより、実施研修先での巡回指導を実施して、研修期間中のフォローアップを実施しました。

  • 「集合研修」 研修の最初に、2泊3日で実施。独学では学習困難な科目について、専門家から直接指導を受け、OJT研修期間中の学習法などについて学んだ。
  • 「通信教育」 全国共通の教材を使用して通信教育を実施して、専門家が添削を受講生へ返信し、現在の到達点を振り返るようにしました。
  • 「実地研修」 全国のOJT受入先で、業務を通じた実地研修を実施しました。

就業支援のイメージ

所定の単位を修得できそうな研修修了予定者には就業支援として、全国の関連組織からの求人情報などを全国事務局がとりまとめ、受講生に随時提供しました。

修了証書の交付

所定の単位を取得し、その成績が一定の基準を満たしている受講生には、環境省自然環境局長から修了証を発行しました。

資料

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ガイダンス:平成19年度〜21年度エコインストラクター人材育成研修の概要  新規ウィンドウで開きます

No. タイトル 執筆者 所属 PDF
SS1 エコインストラクターの役割 広瀬 敏通氏 ホールアース自然学校 新規ウィンドウで開きます
SS2 エコツーリズムおよび、自然学校概論 広瀬 敏通氏 ホールアース自然学校 新規ウィンドウで開きます
SS3 伝える技術 川嶋 直氏 財団法人キープ協会常務理事 新規ウィンドウで開きます
SS4 体験プログラムの実際 平野 達也氏 ホールアース自然学校 新規ウィンドウで開きます
SS5 ホスピタリティの実践 江崎 貴久氏 オズ海島遊民くらぶ 新規ウィンドウで開きます
SS6 リスクマネジメント 佐藤 初雄氏 NPO法人国際自然大学校 新規ウィンドウで開きます
SS7 関連法規の基礎Ⅰ 三浦 雅生氏 弁護士 新規ウィンドウで開きます
SS8 関連法規の基礎Ⅱ〜農家民宿開設における規制緩和について〜 宍戸 信一氏 財団法人都市農山漁村交流活性化機構 新規ウィンドウで開きます
SS9 自然環境概論 北野 日出男氏 社団法人日本環境教育フォーラム会長 新規ウィンドウで開きます
SS10 資源管理の考え方と仕組み 宮川 浩氏 財団法人自然環境研究センター 新規ウィンドウで開きます
SS11 地域プロデュースの方法 高橋 充氏 株式会社南信州観光公社専務取締役 新規ウィンドウで開きます
SS12 観光関連産業の仕組み 鈴木 晴江氏 財団法人日本交通公社 新規ウィンドウで開きます
SS13 旅行会社業務の理解 中村 一郎氏 社団法人日本旅行業協会 新規ウィンドウで開きます
SS14 観光協会業務の理解 川野 美和氏 社団法人日本観光協会 新規ウィンドウで開きます
SS15 農山漁村における体験型観光 鹿熊 勤氏 自然系ジャーナリスト 新規ウィンドウで開きます
SS16 事業企画・運営の実際 増田 直広氏 財団法人キープ協会 新規ウィンドウで開きます
SS17 地域コーディネートの実務 加蘭 明宏氏 沖縄体験ニライカナイ 新規ウィンドウで開きます
SS18 体験交流活動の市場性 中村 智明氏 株式会社農協観光グリーンツーリズム事業本部 新規ウィンドウで開きます
SS19 広報活動の基礎 山中 俊幸氏 日本エコツーリズムセンター事務局長/エコツアー・ドット・ジェイピー編集人 新規ウィンドウで開きます
SS20 社会企業論 広瀬 敏通氏 ホールアース自然学校 新規ウィンドウで開きます
参考資料 自然に軸足を置いた「業」のおこし方〜コミュニティービジネスの具体例〜 鹿熊 勤氏 自然系ジャーナリスト 新規ウィンドウで開きます

資料及び教材の使用上の注意

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  • 執筆者の都合により、書き換えることもあります。

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