「エコインストラクター人材育成事業」は、自然学校のインストラクターやエコツアーガイドを育成するために、環境省が民間の自然学校やエコツーリズム関連事業者の協力を得てインターンシップ等による研修を実施した、本格的な人材育成事業です。 エコインストラクターが活躍する舞台は、主に自然学校やエコツーリズムの分野です。自然学校は『自然と人』『人と人』『人と社会』の関係を学ぶところ、エコツーリズムは『環境』と『観光』の両立を図ることで、自然観光資源の保全や地域の活性化に寄与していくものとして推進されています。エコインストラクターは、将来これらを担う人材となることが期待されております。
本事業では、全国にまたがる研修の質を一定レベルに保ち、基本的な知識や技術を習得させるために、共通カリキュラムを設定しました。これに基づいて、集合研修と各自然学校での実地研修で活用するテキスト教材を作成し、通信教育を実施しました。また、実地研修期間中に2回の巡回指導を行うことで、受講生のカウンセリングや受け入れ団体側の要望などを直に聞き、研修制度全体の安定と質を維持する仕組みを作りました。テキスト教材執筆や巡回指導は、この分野で国内トップレベルの講師陣があたりました。これら数々の成果は、自然体験活動やエコツアーの分野において、今後の模範となるべきものであると考えられます。
ガイド(案内人)に留まらず、資源の適正利用に関する知識や企画・広報のノウハウを持ち、事業運営を幅広く担うことができる人材が求められていることから、以下の取り組みを基本として実施しました。
自然学校やエコツアー分野の第一線で活躍している事業者、講師陣による研修体制を整え、研修修了後の就業を紹介しました。(ただし就職を保証するものではありません)
地域でのエコツーリズムや自然体験活動を普及・定着させるためには、幅広い資質を兼ね備えた人材の育成が求められています。理念から具体的な地域貢献へと結びつけるために、段階を踏んだカリキュラムを実施しました。
本研修においては、上記の内、「理念」「伝える技術」「安全管理」「資源発掘」について学習した上で、「資源管理」「事業化」「地域貢献」についても受講生の能力や希望に応じて学んでもらえるようにしました。
研修は、集合研修、通信教育、実地研修の3本柱で実施しました。また専門家と事務局スタッフにより、実施研修先での巡回指導を実施して、研修期間中のフォローアップを実施しました。
所定の単位を修得できそうな研修修了予定者には就業支援として、全国の関連組織からの求人情報などを全国事務局がとりまとめ、受講生に随時提供しました。
所定の単位を取得し、その成績が一定の基準を満たしている受講生には、環境省自然環境局長から修了証を発行しました。
ガイダンス:平成19年度〜21年度エコインストラクター人材育成研修の概要