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エコツーリズム推進法

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1.弟子屈町ではどのようにエコツーリズムに取り組んでいるのですか?

地域の概況

摩周湖

摩周湖

弟子屈町は東北海道の中心に位置しており、西北面は高陵な山脈を持ってオホーツク連携地域に接し、東は根室高原、南は標茶町を経て釧路湿原へとつながっています。透明度において世界有数の摩周湖、日本最大級のカルデラ湖である屈斜路湖の2つの湖、さらに今もなお活動を続ける硫黄山や豊富な温泉など、多くの自然に恵まれていることから、町域の約65%が阿寒摩周国立公園に指定されています。

基幹産業のひとつである観光は、明治18年に網走監獄の囚人たちによる硫黄採掘や周辺道路開発などが本格化したことにより初めての温泉旅館がオープンし、観光地としてスタートしたと言われています。近年では恵まれた自然を体験するプログラムとして、星空や雲海を観察するツアーや釧路川源流域での川下り、登山やスノーシュートレッキングなどがおこなわれています。また、もうひとつの基幹産業である農業では、冷涼な気候を生かし大規模酪農とじゃがいも・小麦・てん菜・そばなどの畑作が盛んです。また、弟子屈町の町名がアイヌ語で「岩盤の上」という意味の「テシカ(岩盤)ガ(上)」が由来であると言われていることからもわかるように、アイヌ民族の文化が残る地域でもあります。


現状と課題

弟子屈町は美しい自然景観や温泉を利用し、古くから観光業が盛んですが、町内宿泊者数は平成3年の約73万人をピークに減少を続けており、現在は約20万人とピーク時の半分以下となっています。その背景には時代と共に変化する旅行ニーズへの対応の遅れであると考えられます。旅行形態が以前のような大勢での物見遊山の観光ではなく、個人で地域の自然や文化を楽しむ傾向に変化してきている中で、多様な旅行ニーズに対応していくべく、様々な立場の方が参画し、観光を機軸としたまちづくりに取り組んでいく必要があります。

観光は総合産業であり、経済効果は様々な業種に波及と言われています。特に当町は人口の約7割が第3次産業従事者であり、経済は観光に依存するところが多いと言える地域です。今後、観光を機軸として経済と資源の持続可能な地域を目指し、自然環境の適正な保全、健全な活用ができる仕組みを検討していく必要があります。

「エコツーリズム推進基本方針」に規定されている4つの基本理念の観点から、地域の現状と課題は以下のとおりです。

①自然環境の保全

【現状】豊かで恵まれた自然環境

【課題】自然環境の適正な保全・管理の健全な活用

②観光振興

【現状】町の主要産業であり、人口の約7割が第3次産業従事者である

【課題】町の自立や持続を図るための、観光による地域再生の機軸化

③地域振興

【現状】続く人口減少・少子高齢化

【課題】観光と農業を柱とした地域活性化の推進

雇用新産業の創出、足腰の強い産業の育成

④環境教育の場としての活用

【現状】弟子屈町環境基本条例・環境基本計画にて推進を規定

町主催の摩周湖クリーンウォーク、自然の番人宣言等の実施

てしかがえこまち推進協議会主催のてしかがジュニア自然ガイドの実施

【課題】各種イベント、プログラム開発等により幅広い取組の推進


取組

平成20年に設立されたてしかがえこまち推進協議会は、住民が主体となり観光を機軸としたまちづくりをおこなう協議会であり、8つの専門部会に分かれて様々な視点から活動をしています。

専門部会の取組

エコツーリズム推進部会

エコツーリズムによるまちづくりをする部会。全体構想の素案策定、アウトドアガイドのスキルアップ講習会の実施など。

人財育成部会

町の良さを再認識する取組などをおこなう部会。子供を対象にした星空観察会や会議の手法を学ぶファシリテーション講習会の実施など。

女性部会

女性目線でのまちづくりをおこなう部会。地域の歴史を残す「昔語り」、町内外の交流を増やす街コンや異業種交流会の実施など。

食・文化部会

食を通じて地域の価値を高め、また、地域内自給率を高めることを目指した部会。地場産メニューのある飲食店を紹介した「MADEinてしかがガイド」の作成、地場産メニューの考案など。

情報部会

旬の弟子屈情報を町内外へ発信する部会。弟子屈町の公式YOUTUBEチャンネルとの連携、情報発信セミナーやSNSの使い方講座の開催など。

温泉街部会

温泉街の活性化を考える部会。川の清掃や植樹活動、おもてなし能力の向上など。

ユニバーサルデザイン部会

ユニバーサルなまちづくりについて考える部会。ユニバーサルデザインの普及や旅行のサポートやバリアフリーマップの作成など。

アート&アド部会

アートによるまちおこしをする部会。アートフェスティバルやコンテスト等のイベントの開催、町内へのアート作品の設置など。


また、協議会のアイディアの販売先として、地域の旅行会社「株式会社ツーリズムてしかが」も設立されました。

主なツアープログラム

釧路川源流域カヌー

釧路川源流域カヌー

  • 歩くツアー(トレッキング、登山など)
  • 屈斜路湖や釧路川でのカヌー、ネイチャーボートのツアー
  • スノーシュートレッキング
  • 星空観察ツアー
  • 雲海観察ツアー
  • ホーストレッキング など

>>2.弟子屈町のエコツーリズム推進全体構想はどのようなものですか?