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エコツーリズム推進法

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1.檜原村ではどのようにエコツーリズムに取り組んでいるのですか?

地域の概況

払沢の滝

払沢の滝

東京都西多摩郡檜原村は東京都の西南端に位置しており、一部を神奈川県、一部を山梨県に接している。面積は105.41k㎡で、東西に13.85km、南北に10.00kmの大きさであり、周囲は急峻な山々とこれらを繋ぐ尾根に囲まれており、面積の80%は秩父多摩甲斐国立公園に指定されている。全面積の93%は山林が占め、村の中央は三頭山の風張峠に発した標高900mから1,000mの浅間尾根が東西に走る。浅間尾根の南北両側には北秋川・秋川(南)が流れ、集落はこの川沿いに点在する。両秋川は本宿で合流し、秋川となって東に流れて行き、村の最低点はこの秋川に臼杵山から流れ込んでいる中山沢が合流している村境の地点で、標高は224.5mである。

秋川に沿ったわずかな開口部(最東端)を除き、浅間尾根の横断に加えてすべてが尾根筋に囲まれている地形の檜原村には実に多くの沢筋があり、中には奥まで幾つもの滝を擁する沢も存在する。約70あるといわれる滝の中、アクセスに大きな危険が伴わずに観賞が可能であり、村民に親しまれてきた滝だけでも13ヶ所が数えられる。特に、日本の滝百選に選ばれた「払沢の滝」は交通の便も良い本宿地区にあり、春は新緑、夏は涼、秋は紅葉、冬は凍結した姿を求め、年間を通じて多くの観光客が訪れている。また毎年冬には、滝が最高結氷した日を当てる氷瀑クイズも行われている。

檜原村の植生を概観すると、薪炭林として利用されてきた、ミズナラ、コナラ、クリを主な構成種とする落葉広葉樹林と、建築材などに用いるために植林された、スギ、ヒノキなどの常緑針葉樹林が多くを占める。これらの植生は、人の手により管理され、維持されてきた。一方、人の手の入ることが少なかった自然植生としては、三頭山東斜面にはブナの天然林、三頭沢にはシオジ、サワグルミ、カツラなどによる貴重な天然林がある。また、カタクリ、レンゲショウマ、アズマイチゲ、フクジュソウなど、希少な植物の自生地も数多く記録されている。このような都内でも珍しい自然豊かな檜原村では、クマタカやツキノワグマなどの食物連鎖の頂点に位置する捕食者や、大型の鳥類・哺乳類などの野生動物が生息する。

また、檜原村には数多くの文化財や天然記念物も存在し、国の重要文化財に指定されている小林家住宅をはじめ、文化財や名木の他、昔から受け継がれてきた伝統芸能が残されている。本宿地区の「おとう神事」、小沢地区・笹野地区の「式三番」、柏木野地区の「神代神楽」、数馬地区の「太神楽」・「獅子舞」、藤倉地区の「獅子舞」、人里地区の「獅子舞」は東京都無形民俗文化財にも指定され、本宿地区には都指定の史跡である檜原城跡が存在する。その他、代表的な歴史・文化的な有形遺産としては、江戸時代甲州南部から入ってきた富士系兜造りの民家が挙げられる。兜造りは養蚕のために生まれた建築様式で、いまでも数馬地区の旅館などで実物を見ることができる。

このように、豊かな自然環境に加え、歴史・文化的な資源にも恵まれた檜原村へのアクセスは、車で中央自動車道「八王子インター」より24km(45分)、中央自動車道「上野原インター」より甲武トンネル経由で26km(50分)、圏央道「あきる野インター」より15km(30分)、電車ではJR五日市線「武蔵五日市駅」よりバスで25分の距離にあり、「身近な自然との触れ合い」や「地域固有の文化体験」等へのニーズが近年急激な高まりを見せる中で、檜原村は首都圏近郊でそれらを実現できる受け皿としての要求が高まっている。このニーズに応えるためにも、檜原村では「エコツーリズム」を推進し、地域の自然環境やその自然との関わりから生まれた村の歴史・文化資源を持続的に保全し、同時にその積極的な活用を通じて、活力ある観光地域づくりの実現を目指していく必要があると言える。


現状と課題

檜原村は生物多様性豊かな自然、歴史、文化があるものの、これらを活用しきれていないという現状がある。過疎化も進行しているが、その一方では檜原村の自然環境や歴史文化資源に魅力を感じ、若い世代が村へ移り住むケースも近年増えつつある。このことより、村とその魅力を持続可能なものにすることが村の今後の課題であり、その課題を解決するためにも、「自然環境や歴史文化など、地域固有の魅力を地域ぐるみで観光客に伝えることにより、その価値や大切さが理解され、保全につながっていくことを目指していく仕組み」である、エコツーリズムを進める必要性が高まっていると言える。

また、檜原村観光ビジョン(平成28年3月策定)でも、『檜原村では、これからの観光について持続型観光を実現する有力な手段として、エコツーリズム推進法の基本理念に基づく観光施策を行っていきます。なお、檜原村人口ビジョン・総合戦略(平成28年3月策定)においても「エコツーリズムの推進」を主要テーマとしております。』と述べている。

今後は、エコツーリズム推進法(平成19年法律第105号)で述べられている、「観光旅行者が、自然観光資源について知識を有する者から案内又は助言を受け、当該自然観光資源の保護に配慮しつつ当該自然観光資源と触れ合い、これに関する知識及び理解を深める」ことを軸とし、また同法の「自然環境の保全」「観光振興」「地域振興」「環境教育の場としての活用」という基本理念を取り入れることで、自然への影響を最小限にし、環境保全への意識を高め、地元文化を尊重し、地域の「宝」である資源を育て活かすことによって産業へと結び付けていくことを目指したい。

以上を実現するため、檜原村では以下の目標を定める。
 1.地域と人材を育てるエコツーリズムによる観光村づくり
 2.資源を活かすエコツーリズムによる観光村づくり
 3.安全と安心に配慮した観光村づくり


取組

檜原村では村民からの意見をエコツーリズム推進の目的や事業に反映させながら次の3つの基本方針を定める。

1.村の生物多様性豊かな自然を守り育てる

今ある美しい自然を保全し、また多様な生物と共に暮らせるように守りつつ、自然との関わりから生まれている地域文化を継承する。

2.村の文化歴史を伝え活かす

貴重な伝統文化を次世代に伝え活かし未来の子孫に誇る。

3.村の観光産業を興す

エコツーリズムに基づく観光推進のしくみを作ることで、村の産業を興し、村の持続的な発展に繋げ、雇用の場の創出と安心して生活できる持続的な居住環境の実現を目指す。


>>2.檜原村のエコツーリズム推進全体構想はどのようなものですか?