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エコツーリズム推進法

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2.奄美群島のエコツーリズム推進全体構想はどのようなものですか?

奄美群島エコツーリズム推進全体構想

奄美群島エコツーリズム推進全体構想[ PDF(8,931KB) 新規ウィンドウで開きます

自然観光資源一覧表[ PDF(24,914KB) 新規ウィンドウで開きます

奄美群島エコツーリズム推進全体構想の概要[ PDF(274KB) 新規ウィンドウで開きます

1 全体構想の目的

奄美群島は、固有種が多く生息・生育する亜熱帯照葉樹林、美しい海岸景観、サンゴ礁の海など、島毎に特徴的な自然環境と、その自然との関わりの中で形成されてきた暮らしや伝統文化、長寿・子宝といった個性的な特徴を有しています。その豊かな自然環境と多様な文化が評価され、国内34か所目となる国立公園に指定されており、さらに世界自然遺産登録に向けた取組が進められています。

本全体構想は、奄美群島におけるエコツーリズムの推進を通じて、自然環境を保全しながら、奄美群島ならではの自然体験を提供することで、持続的な地域づくりへ寄与することを目的に、地域関係者が共通の認識のもと取組を推進するために策定しました。

2 エコツーリズム推進全体構想の概要

(1)エコツーリズムを推進する地域(法第5条第3項第1号関係)
奄美群島エコツーリズムの目的

島の宝を「守り」ながら「活かし」ていくことで、地域を「興す」ことを目指します。

エコツーリズム推進の基本方針

方針1:地域主導によるエコツーリズムの推進

方針2:地域資源の再認識と共有化

方針3:適正利用のルールづくり

方針4:奄美群島独自の観光スタイルの確立とガイドの質の向上

方針5:地域の総合産業としての観光の推進

方針6:エコツアーガイドと地域(集落・産業)との連携

方針7:地域や環境保全への貢献

方針8:順応的管理による取組の質の向上

エコツーリズムを推進する地域

奄美群島全域を対象とします。奄美群島では、古くから人と自然と深く関わり調和してきました。奄美群島のエコツーリズムは自然だけでなく、人と自然との関係そのものを保全・活用の対象とすることから、各島とも島全体において取組を進めます。

島毎のエコツーリズムの目標

各島の推進協議会において、島毎のエコツーリズムの目指す姿を「宣言」及び「理想的な状態」としてとりまとめています。

(2)エコツーリズムの対象となる主たる自然観光資源の名称及び所在地(同項第2号関係)

エコツーリズム推進法の「自然観光資源」の定義に即して、「動植物の生息地又は生育地その他の自然環境に係る資源」「自然環境と密接な関連を有する風俗慣習その他の伝統的な生活文化に係る資源」を抽出します。

奄美群島のエコツーリズムの対象は、世界的にも貴重な亜熱帯照葉樹林とそこに生息・生育する動植物、サンゴ礁地形の発達した海岸、それらの自然と密接に関わって形成された暮らし・文化などであり、有形・無形の資源からなります。これらの資源については、学術的な視点のみではなく、地域の住民が大切に守り伝えていきたいものなど、地域の視点からも検討します。

(3)エコツーリズムの実施の方法(同項第3号関係)
ルール

自然観光資源の保全、利用者の体験の質の確保、地域住民の暮らしの保全等のためのルールを設定します。

奄美群島のエコツーリズムに関するルールとしては、エコツアーガイドの行動規範を示した「奄美群島エコツアーガイド自主ルール」が策定されており、これらに基づいた取組を進めます。また、各島の課題に対応したルールを策定します。

ルールは、資源の状態に合わせて柔軟に見直すなど「成長し続けるルール」とします。罰則や強制力は持たないルールでも、地域の関係者が協力して実践することで強制力を持たせる以上の実績を積み上げることを目指します。

自主ルールに基づく取組のみでは、自然観光資源や地域文化・生活の保全、利用体験の質の確保が困難な状況が生じた場合には、特定自然観光資源の指定など強制力を持ったルール設定について検討します。

案内(ガイダンス)及びツアー

奄美群島の自然や文化をじっくりと深く味わうためには仲介する人の存在が重要であり、以下の点に留意してガイダンスを行います。

  • 旅行者が、自然や地域文化の「楽しさ」、「大切」を実感できること。
  • 出来る限り自然や地域の文化・暮らしに負担をかけないこと。
  • 自然環境や地域文化に関する正確な情報を提供すること。
  • ツアーが自然環境等に与える影響についても、しっかりと伝えることで「人間生活と自然との関わり」を改めて認識し、エコロジカルなライフスタイルを実践するきっかけとなること。
  • 自然環境の保全や地域文化の継承に役立つこと。
自然観光資源のモニタリング及び評価

エコツアーによる自然環境への影響、利用体験への効果、地域社会への貢献といった観点から指標を設定し、エコツーリズムの取組の成果や課題を把握します。

モニタリングの評価結果を踏まえ対策が必要な事象については、以下の3タイプに分け、各島推進協議会を中心に対応します。

①ツアー実施方法の改善で対応できる課題

②ツアー実施者同士の調整が必要な課題

③ツアー実施者及び各島推進協議会のみでは対応が困難な課題

(4)自然観光資源の保護及び育成(同項第4号関係)
特定自然観光資源の指定

奄美群島は国立公園指定を目指しており、指定後は多くの自然観光資源の保全が図られることとなります。また、奄美群島のエコツアーガイドは自主ルールを定めて自然環境に配慮した活動を行っています。そのため、現時点では特定自然観光資源の指定は行いません。今後、世界自然遺産登録等により観光客の増加も想定されるため、自然観光資源の状況についてモニタリングを行い、必要に応じて特定自然観光資源の指定について検討します。

特定自然観光資源の指定

自然観光資源は、各島の宝といえます。この“宝”を「守り」、「活かし」ていくことで、地域を「興す」ことを目指します。

守る(資源の保全)

宝さがし、ルールづくり、資源の保全活動等

活かす(観光振興)

奄美らしいプログラムづくり、ガイド養成、ビジネスの仕組等

興す(地域振興)

地域内の経済循環、地域のにぎわい、誇りの醸成、地域文化の維持・継承

(5)協議会の参加主体(同項第5号関係)
推進協議会の参加主体

各島の推進協議会は、地元行政、地元住民、事業者、関係機関等から構成されており、群島協議会は、12市町村、学識経験者、関係機関、各島協議会の代表等から構成されています。

エコツアーガイドの登録・認定制度

奄美群島の世界自然遺産登録を見据えて、保護と利用の両立や、質の高いガイドを確保する観点から、エコツアーガイドの登録・認定制度について検討しています。

その他エコツーリズムの推進に必要な事項
  • 安全管理
  • 奄美遺産、文化財保護行政との連携
  • 郷土・環境教育と普及啓発、聞き書きの取組との連携
  • 集落との連携のための仕組み
  • 農林水産業等との連携方策や配慮事項
  • 地域の振興
  • 島間の連携
  • エコツーリズムに取り組む地域としてのプロモーション
全体構想の公表・見直し

全体構想は、毎年度実施状況を点検しつつ、概ね5年を目途に見直しを行います。点検の結果、早急に見直しが必要と判断された場合は適宜見直しを行います。

(6)その他エコツーリズムの推進に必要な事項(同項第6号関係)
マテリヤの滝(奄美大島) 阿伝集落のサンゴ石垣(喜界島)
マテリヤの滝(奄美大島) 阿伝集落のサンゴ石垣(喜界島)
ムシロ瀬とトンバラ岩(徳之島) フーチャ(沖永良部島)
ムシロ瀬とトンバラ岩(徳之島) フーチャ(沖永良部島)
与論城跡からの夕日(与論島)
与論城跡からの夕日(与論島)

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