環境省ホーム > 政策分野・行政活動 > 政策分野一覧 > 自然環境・生物多様性 > 生物多様性の観点から重要度の高い海域 > 沿岸域 > 15402 有明海沿岸
該当市区町村 | 熊本県宇土市、玉名市、荒尾市、長洲町、熊本市、佐賀県佐賀市、鹿島市、小城市、太良町、白石町、長崎県雲仙市、島原市、諫早市、福岡県みやま市、大牟田市、柳川市、大川市 |
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面積(平方キロメートル) | 726 |
基準1、2、3、7が高く、MARXANにより選定されたため
有明海沿岸の海域であり、筑後川河口から矢部川河口、東与賀海岸、六角川河口から塩田川河口、鹿島海岸、田古里川河口、荒尾海岸、菊池川・白川・緑川河口などを含む海域である。有明海湾奥の塩性湿地と干潟は広大で、ムツゴロウ、テナガダコ、クマサルボウ、タイラギなどが生息し、23種の特産種、40種以上の準特産種を産している。カキ礁が発達する海域もある。筑後川河口から矢部川河口は日本の他地域には見られない大陸遺存性の強内湾系種、アリアケガニ、ハラグクレチゴガニ、ウミマイマイなどの多産地である。筑後川の感潮域はアリアケシラウオ、アリアケヒメシラウオ、エツの産卵場であり、有明海沿岸はヤマノカミの産卵場でもある。東与賀海岸はシチメンソウの我が国最大の生育地でシギ・チドリ類の春秋の渡りおよび越冬期の種数・個体数が多く、ダイゼン、ハマシギ、ダイシャクシギでは最小推定個体数の1%以上、シロチドリ、メダイチドリ、アオアシシギ、ソリハシシギ、キアシシギでは0.25%以上が記録されている。カラフトアオアシシギ、コシャクシギ、アカアシシギ、ホウロクシギ、ツクシガモも記録される。鹿島海岸もシギ・チドリ類の春秋の渡りおよび越冬期の種数・個体数が比較的多く、ツクシガモ、ズグロカモメの渡来地である(環境省, 2001;バードライフ・インターナショナル,2012)。田古里川河口はサキグロタマツメタ、ハイガイ、イチョウシラトリ、ムツハアリアケガニなどの希少種が分布する。六角川から塩田川河口はオオクリイロカワザンショウの比類なき多産地でシマヘナタリ、クロヘナタリ、キヌカツギハマシイノミといった希少種も多産する。荒尾海岸もシギ・チドリ類春秋の渡りおよび越冬期の種数・個体数が比較的多い。白川河口、緑川河口はシギ・チドリ類の春秋の渡りおよび越冬期の種数・個体数が比較的多い。塩性湿地には固有の絶滅危惧種が多産する。泥干潟にはササゲミミエガイが多産する。アリアケシラウオ、アリアケヒメシラウオの生息地でもある(環境省, 2001)。小型のジンドウイカ類、特にベイカは国内では瀬戸内海中央部と有明海からのみ分布が知られており、有明海湾奥の浅海部に広く分布し、産卵場を含め、生活史を完結しているものと考えられる(夏苅, 1994)。有明海のスナメリや多くの魚類は、生活史の中で有明海を広域的に移動している(田北、山口, 2013)。
干潟(平方キロメートル) | 424.6 |
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藻場(平方キロメートル) | |
サンゴ(平方キロメートル) | |
自然海岸の長さ(キロメートル) | 26.2 |
自然海岸の占める割合(パーセント) | 6.0 |
砂堆(在情報) | |
マングローブ |
■基準1 |
【魚類】 |
エツ |
スズキ |
ハゼクチ |
ムツゴロウ |
ヤマノカミ |
ワラスボ |
【甲殻類等】 |
アリアケガニ |
アリアケヤワラガニ |
ウモレマメガニ |
ギボシマメガニ |
シオマネキ |
ハシボソテッポウエビ |
ハラグクレチゴガニ |
ヒメケフサイソガニ |
【貝類】 |
アズキカワザンショウ |
ウミマイマイ |
エドガワミズゴマツボ |
オキシジミ |
クリイロカワザンショウ |
クロヘナタリ |
シイノミミミガイ |
シマヘナタリ |
センベイアワモチ |
タケノコカワニナ |
ツブカワザンショウガイ |
ハイガイ |
ハマグリ |
ヒガタヨコイトカケギリ |
マテガイ |
ムシヤドリカワザンショウ |
ヤマトシジミ |
ヨシダカワザンショウ |
【その他無脊椎動物】 |
トゲイカリナマコウロコムシ |
ハナワケイソギンチャク |
ミドリシャミセンガイ |
ミナミエラコ |
【維管束植物】 |
シチメンソウ |
■基準2 |
【哺乳類】 |
スナメリ |
【鳥類】 |
アジサシ |
アジサシ(営) |
アマツバメ(営) |
ウミネコ |
ウミネコ(営) |
エリグロアジサシ |
エリグロアジサシ(営) |
クロハラアジサシ |
コアジサシ |
コアジサシ(営) |
コチドリ(営) |
シロチドリ(営) |
ズグロカモメ |
セグロカモメ |
ハジロクロハラアジサシ |
ベニアジサシ |
ベニアジサシ(営) |
ミサゴ(営) |
ユリカモメ |
【魚類】 |
エツ(産) |
トラフグ(産) |
ブリ(産) |
マアジ(産) |
マサバ(産) |
ムツゴロウ(産) |
■基準3 |
【鳥類】 |
エリグロアジサシ |
カンムリカイツブリ |
コアジサシ |
ズグロカモメ |
ベニアジサシ |
【魚類】 |
ウナギ |
エツ |
スズキ |
ハゼクチ |
ムツゴロウ |
ヤマノカミ |
【昆虫類】 |
ルイスハンミョウ |
【甲殻類等】 |
アカテガニ |
アシハラガニ |
アリアケガニ |
アリアケモドキ |
アリアケヤワラガニ |
ウチノミカニダマシ |
ウモレベンケイガニ |
ウモレマメガニ |
オオヨコナガピンノ |
ギボシマメガニ |
クシテガニ |
シオマネキ |
シロナマコガニ |
チゴガニ |
ハクセンシオマネキ |
ハシボソテッポウエビ |
ヒメケフサイソガニ |
フタツトゲテッポウエビ |
ベンケイガニ |
メナシピンノ |
ヤドリカニダマシ |
ヤマトオサガニ |
【貝類】 |
アズキカワザンショウ |
アリアケケボリガイ |
イチョウシラトリ |
ウネハナムシロ |
ウミマイマイ |
オオクリイロカワザンショウ |
オカミミガイ |
カワアイ |
キヌカツギハマシイノミガイ |
クリイロコミミガイ |
クロヘナタリ |
ゴマフダマ |
サキグロタマツメタ |
ササゲミミエガイ |
シマヘナタリ |
センベイアワモチ |
タケノコカワニナ |
タマキビ |
テリザクラ |
ナラビオカミミガイ |
ハイガイ |
ハナグモリ |
ハマグリ |
ヒロオビヨフバイ |
マルテンスマツムシ |
ミズゴマツボ |
ヤベガワモチ |
【その他無脊椎動物】 |
アリアケカワゴカイ |
ウチワゴカイ |
ツバサゴカイ |
ミナミエラコ |
ムギワラムシ |
【維管束植物】 |
シチメンソウ |
ヒロハマツナ |
■基準7 |
【魚類】 |
イドミミズハゼ |
【頭足類】 |
テナガダコ |
【甲殻類等】 |
オサガニ |
シオマネキ |
ハクセンシオマネキ |
ヤマトオサガニ |
【貝類】 |
イチョウシラトリ |
イボキサゴ |
カノコガイ |
クロヘナタリ |
シマヘナタリ |
タケノコカワニナ |
ハマグリ |
ヒロクチカノコ |
フトヘナタリ |
ヘナタリ |
ミドリシャミセンガイ |
ヤマトシジミ |
タイラギ |
【その他無脊椎動物】 |
トゲイカリナマコ |
【維管束植物】 |
ウラギク |
シチメンソウ |
ヒロハマツナ |
フクド |
※掲載種は抽出基準に合致するとして解析に用いた種のリストであって、当該海域に分布する種全てではない。
生物情報の例の凡例:無印:その種の分布情報あり。(営):営巣地・繁殖地に隣接する海域。(産):産卵海域。(※):解析には用いていないが、種の生息が確認されたとして追加で掲載したもの。(★):解析には生息情報を用いたが、当該海域では近年生息・生育の確認がない、あるいはすでに絶滅した可能性があるもの。