国際的な取り組み
ICRI東アジア地域会合の開催記録

第8回ICRI東アジア地域会合

開催日2012年9月3日~5日
開催場所韓国(済州)
参加者東アジア(北東アジア+東南アジア)のICRIメンバー国のフォーカルポイント、GCRMN(地球規模サンゴ礁モニタリングネットワーク)各国コーディネーター、韓国のサンゴ礁保全関係者、ICRI事務局を代表して豪州グレートバリアリーフ海洋公園局職員等、計30名

概要

  • ICRI概要、現事務局の活動計画、第27回総会(2012年7月、豪州ケアンズ)の報告が、豪州グレートバリアリーフ海洋公園局から行われました。
  • 韓国のMPAに関する発表が、国立済州大学、韓国海洋科学技術院(KIOST)、韓国NGOのEco Horizonから行なわれました。
  • 韓国ではMPA法の成立前は国立公園や漁業資源保護のための海域が個別に指定されていたが、MPA法の成立後、国土海洋部(MLTM)が中心となり「MPA」の設置が行われているとのことです。

今後の活動について

  • 2008-2012年のMPAネットワークに関する東アジア地域イニシアティブの報告・評価書案が事務局より提出され、所期の目標達成状況の評価について意見が出された。ICRIフォーカルポイントと直接の関係はなくとも、各国が独自に行い、地域戦略の項目に合致する活動については、情報を入れることとしました。
  • 今後の東アジア地域の活動としては、地域会合を能力開発会合と位置付け、予算が確保できれば、2013年には管理効果評価に関する研修、2014年にはMPAデータベース(環境省が2010年にReefBase上に更新したもの)の利用・データ更新に関する研修を行うこととなりました。
  • 新たな課題として、日本から、愛知目標10(サンゴ礁への人為的圧力の最小化)に対する対応の話題提供を行いました。
  • 過剰な漁獲に対する取組及び統合的沿岸管理の推進の必要性が提案されたが、具体的な活動案としてはまとまりませんでした。
  • 外部資金に頼らない共同プロジェクトとして、以下が挙げられました。
    → 国際教養大学の日比野浩平氏、上智大学のあん・まくどなるど氏、バードライフのクリスティ・ノザワ氏、UNU-IASのマリオ・ビエロス氏が進めようとしているアジア地域の海洋資源管理の事例収集への協力が呼びかけられました。
    → 海水温の上昇に伴い高緯度地域に北上を続けるサンゴの状態やこれを取り巻く課題を把握し、東アジア地域サンゴ礁現況報告書2014やアジア太平洋サンゴ礁学会において報告するため、ワーキンググループが立ち上げられることとなりました。

GCRMNについて

  • 東アジア地域では、今後もこれまでと同様、4年に1回の東アジア地域サンゴ礁現況報告を作成すること、アジア太平洋サンゴ礁学会を開催すること、地球規模での解析とは別に地域規模で詳細な解析を行うことが確認されました。
  • GCRMN各国コーディネーターから自国のモニタリングについて発表が行われ、財政難によりモニタリング従事者が辞める等の問題が挙げられました。
  • GCRMN東アジア地域のモニタリング成果が広く共有されるようにするため、オンライン上の文書共有のためのシステム、ソーシャルメディア、オンライン学術雑誌への発表等の提案がありました。