パブリックコメントの実施結果について



  陸中海岸国立公園の公園区域及び公園計画を変更するに当たり、当該変更案を公表し、平成11年11月1日から30日までの30日間、国民からの意見を募集した。
  その結果は次のとおりであった。


○ 意見の提出数
意見提出の方法提出意見数
郵送(封書、ハガキ)
ファックス23
電子メール
合   計26
(意見総数は49件)


1.変更案に関係ある意見及びその対応方針は次のとおり。

意     見対 応 方 針
 田野畑村真木沢の区域編入を歓迎する。
 海岸線に沿った細長い国立公園の公園区域を拡大することは大いに評価できる。
 浄土ヶ浜近くの宿泊施設を公園区域に含めて、景観の保護を図るべき。 当該地は市街化されており、公園区域編入は難しい。
 宮古市崎山地区の崎山貝塚を公園区域に編入し、公園利用施設の整備を期待する。 当該地は市街化されており、公園区域編入は難しい。
 大槌町のイトヨ、バイカモ生息地を環境教育の場とするため公園区域に編入すべき。 当該地は市街化されており、公園区域編入は難しい。
 海鳥の繁殖地である船越大島を特別保護地区にすることを要望。 次回の公園計画点検に向け、関係者と調整する。
 海鳥の繁殖地である松月海岸(赤島)を第1種特別地域に指定することを要望。 次回の公園計画点検に向け、関係者と調整する。
 国立公園境界線は、現地で容易に確定できる合理的な境界線とすべき。 可能な限り、明確な境界線にするとともに、標識等による明示に努める。


2.その他の主な意見は次のとおり。(同趣旨の意見は整理)

意             見
 姉ヶ崎歩道を歩いても海岸線が見えないため、通景を確保すべき。
 展望台の回りの木が展望を妨げているため、通景を確保すべき。
 自然歩道の存在についてのPRが不足。
 身障者の浄土ヶ浜の利用のために、車の乗り入れを要望。
 浄土ヶ浜の車両乗入れ規制は、身障者利用のために混雑期間に限定すべき。
 シーズン中の奥浄土ヶ浜までの一般車両乗り入れ規制は現状のままとすべき。
 浄土ヶ浜の水上バイクは、騒音や事故防止の観点から規制すべき。
 子供たちに自然教育の機会を与えるためにも、国立公園管理官等の人員配置を要望。
 潮吹穴とローソク岩は、アクセスに難があることから、歩道整備が必要。
 潮吹穴入口部の駐車場整備と倒木の処理を要望。
 浄土ヶ浜のトイレの照明を手動式からセンサー式に変えることを要望。
 浄土ヶ浜第1駐車場から海辺の間、身障者等のためにもエスカレーターを設置を要望。
 奥浄土ヶ浜駐車場入口付近の水はけが悪い箇所の改修を要望。
 身障者、高齢者利用に対応したバリアフリー利用施設を整備すべき。
 北山崎に天候に左右されない3Dビデオシアターの整備を要望。
 宮古国民休暇村に、降雨時、厳寒期に利用できる屋内運動施設の整備を要望。
 宮古国民休暇村のビジターセンターにような施設がもっとたくさんあるべき。
 貴重な植物が見られる植物園、ガラスタイプの温室の整備を要望。
 浄土ヶ浜地区に、地層、化石の博物館の整備を要望。
 歩道整備を更に進めることを要望。
 海岸部の開発が鳥類にとって脅威とならないよう、保護策を講じるべき。
 田老町のイワウチワ、宮古市のエゾオグルマ、ハマハコベ等の保全を図るべき。
 国民休暇村付近の歩道へのモーターバイクの乗り入れは、植生保護のために規制すべき。
 カモシカなど、野生動物を自然状態で観察できる施設の整備を要望。
 海鳥類保護のために開発規制を強化し、生息地の保全を図るべき。
 国立公園の存在価値を国民に周知徹底すべき。
 主要道路から公園区域までのアクセスが整備されていない。
 効率的な観光利用ができるように、道路標識、観光パンフレットの整備を図るべき。
 国立公園内は自然を残すようにし、開発はできるだけ抑制することを要望。


《 意見の取り扱い 》

  •  パブリックコメントの結果については、平成11年12月6日に開催された「自然環境保全審議会自然公園部会小委員会」において報告した。
  •  意見のうち、国立公園計画に関係するものについては、次回以降の国立公園計画見直しにおいて、可能な限り反映できるよう努める。
  •  その他の意見については、今後の国立公園行政において可能な限り対応する。