パブリックコメントの実施結果について



  伊勢志摩国立公園の公園区域及び公園計画を変更するに当たり、当該変更案を公表し、平成11年11月1日から30日までの30日間、国民からの意見を募集した。
  その結果は次のとおりであった。


○ 意見の提出数
意見提出の方法提出意見数
郵送(封書、ハガキ)
ファックス
電子メール
合   計15
(意見総数は35件)


1.変更案に関係ある意見及びその対応方針は次のとおり。

意     見対 応 方 針
 区域の明確化、地種区分の格上げは妥当。
 単独施設の削除は、バブル期の開発志向の結果か。  単独施設の見直しは、利用の現状などを踏まえて行うもの。
 公園計画の見直しは国独自で決めるのか、自治体と協議して決めるのか。  決定に先だち、関係地方自治体とも協議する。
 住宅用地の確保のため国立公園区域の見直しを行い、土地の有効利用を図るべき。   国立公園であっても、景観に配慮した住宅用地の確保は可能。
 河内ダム計画地流域は水源涵養のため、第2種特別地域として保全を図るべき。  次回の公園計画点検に向け、関係者と調整する。
 タカ類等の渡りのメインルートにあたる小浜半島を第3種特別地域として保全を図るべき。  次回の公園計画点検に向け、関係者と調整する。
 オシドリの越冬地である神路ダム一帯を第2種特別地域として保全を図るべき。  次回の公園計画点検に向け、関係者と調整する。
 サギ類の集団繁殖地である止ノ鼻、迫子浦を特別保護地区として保全を図るべき。  次回の公園計画点検に向け、関係者と調整する。


2.その他の主な意見は次のとおり。(同趣旨の意見は整理)

意             見
 危険な水上バイクの乗り入れ規制を要望。
 登茂山での人工砂浜は今以上に整備しないことにすべき。
 鳥羽市から磯部町にかけての海辺に、公設の釣り場の整備を要望。
 答志島の歴史・文化遺産を有効に活用するための利用施設を整備を要望。
 素晴らしい自然景観を有している南勢町、南島町に公園利用施設を整備を要望。
 野鳥の解説のために、ビジターセンター、観察路として循環式登山道の開設を要望。
 神宮宮域林周辺の歩道を登山路、観察路として整備することを要望。
 県道伊勢磯部線等、交通アクセスの早期整備を要望。
 志摩地方の宿泊施設は比較的高額であるため、低廉宿泊施設の整備を望む。
 伊勢神宮内宮前のおかげ横町のような昔の面影を残す地区を保全を要望。
 パブリックコメントの実施を新聞紙上で知らしめるなどの周知が必要。
 国立公園の地域変更などについては自然の保護、開発について徹底的に議論すべき。
 展望台、歩道の施設、山・海の資源を活かした観光誘導施設の充実整備を図るべき。
 国立公園管理官の増員を要望。
 公園計画図は5万分の1地形図だけでなく、わかりやすい縮尺の図面を作成すべき。
 行政事務手続きを簡素化すべき。
 地域住民の国立公園に関する意識を高めるための啓蒙、教育の推進を要望。


《 意見の取り扱い 》

  • パブリックコメントの結果については、平成11年12月6日に開催された「自然環境保全審議会自然公園部会小委員会」において報告した。
  • 意見のうち、国立公園計画に関係するものについては、次回以降の国立公園計画見直しにおいて、可能な限り反映できるよう努める。
  • その他の意見については、今後の国立公園行政において可能な限り対応する。