【 公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法による認定に際しての医学的検査の実施について 】
公布日:昭和45年01月26日
環公庶5009号
厚生省環境衛生局公害部庶務課長から関係都道府県・市主幹部局長あて
公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法(以下「法」という。)の施行については、本日厚生事務次官及び環境衛生局長から通知されたところであるが、法第3条第1項の認定に際しては、公害被害者認定審査会の審査に資するため、申請者について所要の医学的検査を行なうこととしたので、下記によつて適切な実施を図られたい。
記
1 医学的検査は、申請者が大気汚染に係る疾病に関する住所、居住期間等の法に定める要件に該当しないことが明らかな場合を除き、原則として、申請者全員について実施すること。
2 医学的検査の内容は、それぞれの疾病について別表に定めるところによること。ただし、乳幼児、重症者等の場合であつて、医学的にみて実施し難い検査項目があるときは、その状態に適する他の方法によつて実施すること。
3 すでに認定に必要な医学的諸資料が整備されている申請者については、公害被害者認定審査会の意見を聞いて、前記1の検査の一部又は全部を省略できるものであること。
4 医学的検査の実施は、公害被害者認定審査会の意見を聞いて、検査機能、立地条件、じん速効率的な実施等の点から適当と認められる病院等の施設を定め、これに委託することにより行なうこと。なお、医学的検査に要する経費については、認定事務費として法第12条の規定による都道府県の補助金又は法第14条の規定による公害防止事業団の納付金の対象となるものであるが、この基準については、別途通知されるものであること。
5 医学的検査の結果は、申請者の認定申請書等関係資料とともに整理保存すること。
別表
|
疾病別
|
検査項目
|
備考
|
|
慢性気管支炎
気管支ぜん息
|
原則として全例について行なう検査
|
幼児における肺機能検査等実施できない場合は省略することができる。
|
|
ぜん息性気管支炎
肺気しゆ
これらの続発症
|
肺機能検査
肺活量
一秒量
気道抵抗
レントゲン検査
胸部直接撮影
血液検査
血球計算
赤血球数
白血球数
血色素検査
血液像検査
赤血球沈降速度測定
|
|
|
喀痰顕微鏡検査
|
性状、量、細菌、エオジン細胞等
|
|
|
皮内反応検査
|
ハウスダスト等のアレルギー皮内反応
|
|
|
必要に応じて行なう検査
残気量検査、心電図検査、血圧測定等認定のため必要を生じた場合に行なう検査
|
||
|
水俣病
|
原則として全例について行なう検査
|
乳幼児等で実施できない場合は省略することができる。
|
|
精密視野検査
精密眼底検査
精密聴力検査
|
ゴールドマン視野計による。
|
|
|
必要に応じて行なう検査
水銀量測定
毛髪
血液
尿
筋電図検査
バイオプシー
末梢神経
頸部レントゲン撮影、脳脊髄液検査、血液・尿の糖検査等、類似疾患の鑑別のために行なう検査
|
||
|
イタイイタイ病
|
原則として全例について行なう検査
|
|
|
血液検査
血球計算
赤血球数
血色素検査
赤血球沈降速度測定
血液理化学検査
血清カルシウムの定量
血清無機燐の定量
血清アルカリフオスフアターゼの定量
糖の定量
|
||
|
レントゲン検査
|
||
|
単純撮影
|
胸部、骨盤、大腿骨を主体とする。
|
|
|
尿検査
蛋白質の定性
糖の半定量
|
||
|
必要に応じて行なう検査
尿中カドミウム量の測定、電気泳動法による尿蛋白分画測定等認定のため必要を生じた場合に行なう検査
|