【 ダイオキシン類対策特別措置法の施行に伴う留意事項について 】
公布日:平成12年02月15日
衛企8・衛環12
(各都道府県・各指定都市・各中核市ダイオキシン類対策特別措置法施行担当部局長あて厚生省生活衛生局企画課長・水道環境部環境整備課長通知)
ダイオキシン類による環境汚染の防止等の対策を総合的に推進するため、ダイオキシン類対策特別措置法(平成一一年法律第一〇五号。以下「特措法」という。)が平成一一年七月一六日に公布され、平成一二年一月一五日から施行された。
ついては、特措法の趣旨を踏まえ、ダイオキシン類対策の一層の充実を図るため、下記の事項に留意されるようよろしくお願いする。
また、廃棄物焼却炉に係るばいじん等の処理(特措法第二四条関係)及び廃棄物の最終処分場の維持管理(特措法第二五条関係)に関する留意事項については、別途、平成一二年一月一七日付け環水企第一八号・生衛発第四一号及び同日付け環水企第一九号、生衛発第四二号により、各都道府県・各政令市廃棄物処理主管部局長宛て通知しているので、併せて参照されたい。
記
第一 耐容一日摂取量(特措法第六条)
特措法第六条第一項においては、国及び地方公共団体が講ずるダイオキシン類に関する施策の指標とすべき耐容一日摂取量(ダイオキシン類を人が生涯にわたって摂取したとしても健康に影響を及ぼすおそれがない一日当たりの摂取量で二、三、七、八―四塩化ジベンゾーパラージオキシンの量として表したもの)を人の体重一キログラム当たり四pg―TEQ以下で政令で定めることとされていること。
この規定に基づき、中央環境審議会、生活環境審議会及び食品衛生調査会の検討結果(平成一一年六月)を踏まえ、耐容一日摂取量を人の体重一キログラム当たり四pg―TEQと定めたこと(ダイオキシン類対策特別措置法施行令(平成一一年政令第四三三号)第二条)。
耐容一日摂取量は、人が生涯にわたって摂取し続けた場合の健康影響を指標として定められたものであり、一時的に摂取量がこの値を多少超過することがあったとしても、長時間での平均摂取量がこの値以内ならば、健康を損なうものではないことに留意する必要があること。
なお、ダイオキシン類への暴露は、大部分が食品からのものであるが、平成一〇年度の調査では、一般的な食生活で取り込まれるダイオキシン類は約二・〇pg―TEQ/kg/日と推定されており、また、その他の取り込み量を含めても約二・一pg―TEQ/kg/日であり、人が一日に平均的に摂取するダイオキシン類の量は、政令で定められた値を下回っている。食品に含まれるダイオキシン類の量は、食品の種類によって異なるが、それぞれの食品の持つ栄養素の重要性や体へのよい影響も考慮し、バランスの取れた良い食生活を送ることが重要であること。
第二 ばいじん等の測定及び報告(特措法第二八条第二項、第三項)
大気又は水質排出基準が適用される廃棄物焼却炉の設置者は、特措法第二八条第一項の規定に基づき当該施設から排出される排出ガス又は排出水に含まれるダイオキシン類の測定を行う場合においては、併せて、当該施設から排出されるばいじん等に含まれるダイオキシン類の量について測定を行い、その結果を都道府県知事、指定都市市長又は中核市市長(以下「都道府県知事等」という。)に報告することとされたこと。
ばいじん等に含まれるダイオキシン類の測定方法については、「特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法の一部を改正する件」(平成一二年厚生省告示第六号)による改正後の「特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法」(平成四年七月厚生省告示第一九二号)により示したこと。
事業者がばいじん等に含まれるダイオキシン類の量を測定した結果を都道府県知事等に報告する様式については、必要に応じ都道府県、指定都市又は中核市(以下「都道府県等」という。)において独自に定めることが可能であるが、今般、都道府県等における事務の参考に供するため、厚生省において別添のとおり報告要領の例を策定したこと。
なお、本要領例は、報告要領を策定するか否か及びその内容等に係る都道府県等の判断を拘束するものではなく、技術的助言であることを申し添える。
別表
ダイオキシン類対策特別措置法第二八条第三項に係るばいじん等の測定結果報告要領(例)
一 ダイオキシン類対策特別措置法(平成一一年法律第一〇五号)第二八条第三項による報告は、様式による報告書によって行うこととする。
二 その他諸規定については、ダイオキシン類対策特別措置法施行規則(平成一一年総理府令第六七号)第九条から第一三条までを準用する。
測定したダイオキシン類の構成
|
整理番号
|
実測濃度
|
試料における定量下限
|
試料における検出下限
|
毒性等価係数
|
毒性等量
|
||
|
ポリ塩化ジベンゾフラン
|
2,3,7,8−TeCDF
|
0.1
|
|||||
|
1,2,3,7,8−PeCDF
|
0.05
|
||||||
|
2,3,4,7,8−PeCDF
|
0.5
|
||||||
|
1,2,3,4,7,8−HxCDF
|
0.1
|
||||||
|
1,2,3,6,7,8−HxCDF
|
0.1
|
||||||
|
1,2,3,7,8,9−HxCDF
|
0.1
|
||||||
|
2,3,4,6,7,8−HxCDF
|
0.1
|
||||||
|
1,2,3,4,6,7,8−HpCDF
|
0.01
|
||||||
|
1,2,3,4,7,8,9−HpCDF
|
0.01
|
||||||
|
OCDF
|
0.0001
|
||||||
|
TotalPCDFs
|
―
|
―
|
―
|
―
|
|||
|
ポリ塩化ジベンゾ―パラ―ジオキシン
|
2,3,7,8−TeCDD
|
1
|
|||||
|
1,2,3,7,8−PeCDD
|
1
|
||||||
|
1,2,3,4,7,8−HxCDD
|
0.1
|
||||||
|
1,2,3,6,7,8−HxCDD
|
0.1
|
||||||
|
1,2,3,7,8,9−HxCDD
|
0.1
|
||||||
|
1,2,3,4,6,7,8−HpCDD
|
0.01
|
||||||
|
OCDD
|
0.0001
|
||||||
|
Total PCDDs
|
―
|
―
|
―
|
―
|
|||
|
Total(PCDFs+PCDDs)
|
―
|
―
|
―
|
―
|
|||
|
コプラナーポリ塩化ビフェニル
|
3,4,4’,5−TeCB(#81)
|
0.0001
|
|||||
|
3,3’,4,4’−TeCB(#77)
|
0.0001
|
||||||
|
3,3’,4,4’,5−PeCB(#126)
|
0.1
|
||||||
|
3,3’,4,4’,5,5’−HxCB(#169)
|
0.01
|
||||||
|
2’,3,4,4’,5−PeCB(#123)
|
0.0001
|
||||||
|
2,3’,4,4’,5−PeCB(#118)
|
0.0001
|
||||||
|
2,3,3’,4,4’−PeCB(#105)
|
0.0001
|
||||||
|
2,3,4,4’,5−PeCB(#114)
|
0.0005
|
||||||
|
2,3’,4,4’,5,5’−HxCB(#167)
|
0.00001
|
||||||
|
2,3,3’,4,4’,5−HxCB(#156)
|
0.0005
|
||||||
|
2,3,3’,4,4’,5’−HxCB(#157)
|
0.0005
|
||||||
|
2,3,3’,4,4’,5,5’−HpCB(#189)
|
0.0001
|
||||||
|
Total コプラナーPCB
|
―
|
―
|
―
|
―
|
|||
|
Total ダイオキシン類
|
―
|
―
|
―
|
―
|
|||
備考
1 測定結果を記入する場合にあっては、単位をng/g(毒性等量にあっては、ng‐TEQ/g)とする。
2 実測濃度の項において、検出下限以上定量下限未満の濃度は括弧付きの数字で記載すること。
3 実測濃度の項において、検出下限未満のものは“ND”と記載すること。
4 毒性等量は、定量下限未満の実測濃度を零として算出すること。
5 用語の定義は、日本工業規格K0311によること。
6 整理番号は、測定結果が複数の場合に記入すること。