【 土壌の汚染に係る環境基準について 】
公布日:平成3年08月23日
環境庁告示46号
[改定]
平成5年3月8日 環境庁告示19号
平成6年2月1日 環境庁告示5号
平成6年2月21日 環境庁告示25号
平成7年3月30日 環境庁告示19号
平成10年4月24日 環境庁告示21号
環境基本法(平成5年法律第91号)第16条第1項による土壌の汚染に係る環境上の条件につき、人の健康を保護し、及び生活環境を保全するうえで維持することが望ましい基準(以下「環境基準」という。)並びにその達成期間等は、次のとおりとする。
第1 環境基準
1 環境基準は、別表の項目の欄に掲げる項目ごとに、同表の環境上の条件の欄に掲げるとおりとする。
2 1の環境基準は、別表の項目の欄に掲げる項目ごとに、当該項目に係る土壌の汚染の状況を的確に把握することができると認められる場所において、同表の測定方法の欄に掲げる方法により測定した場合における測定値によるものとする。
3 1の環境基準は、汚染がもっぱら自然的原因によることが明らかであると認められる場所及び原材料の堆積場、廃棄物の埋立地その他の別表の項目の欄に掲げる項目に係る物質の利用又は処分を目的として現にこれらを集積している施設に係る土壌については、適用しない。
第2 環境基準の達成期間等
環境基準に適合しない土壌については、汚染の程度や広がり、影響の態様等に応じて可及的速やかにその達成維持に努めるものとする。
なお、環境基準を早期に達成することが見込まれない場合にあっては、土壌の汚染に起因する環境影響を防止するために必要な措置を講ずるものとする。
別表
(平6環庁告25・全改、平7環庁告19・平10環庁告21・一部改正)
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項目
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環境上の条件
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測定方法
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カドミウム
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検液1lにつき0.01mg以下であり、かつ、農用地においては、米1kgにつき1mg未満であること。
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環境上の条件のうち、検液中濃度に係るものにあっては、日本工業規格K0102(以下「規格」という。)55に定める方法、農用地に係るものにあっては、昭和46年6月農林省令第47号に定める方法
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全シアン
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検液中に検出されないこと。
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規格38に定める方法(規格38.1.1に定める方法を除く。)
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有機燐〈りん〉
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検液中に検出されないこと。
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昭和49年9月環境庁告示第64号付表1に掲げる方法又は規格31.1に定める方法のうちガスクロマトグラフ法以外のもの(メチルジメトンにあっては、昭和49年9月環境庁告示第64号付表2に掲げる方法)
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鉛
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検液1lにつき0.01mg以下であること。
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規格54に定める方法
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六価クロム
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検液1lにつき0.05mg以下であること。
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規格65.2に定める方法
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砒〈ひ〉素
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検液1lにつき0.01mg以下であり、かつ、農用地(田に限る。)においては、土壌1kgにつき15mg未満であること。
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環境上の条件のうち、検液中濃度に係るものにあっては、規格61に定める方法、農用地に係るものにあっては、昭和50年4月総理府令第31号に定める方法
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総水銀
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検液1lにつき0.0005mg以下であること。
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昭和46年12月環境庁告示第59号付表1に掲げる方法
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アルキル水銀
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検液中に検出されないこと。
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昭和46年12月環境庁告示第59号付表2及び昭和49年9月環境庁告示第64号付表3に掲げる方法
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PCB
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検液中に検出されないこと。
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昭和46年12月環境庁告示第59号付表3に掲げる方法
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銅
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農用地(田に限る。)において、土壌1kgにつき125mg未満であること。
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昭和47年10月総理府令第66号に定める方法
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ジクロロメタン
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検液1lにつき0.02mg以下であること。
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日本工業規格K0125の5.1、5.2又は5.3.2に定める方法
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四塩化炭素
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検液1lにつき0.002mg以下であること。
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日本工業規格K0125の5.1、5.2、5.3.1、5.4.1又は5.5に定める方法
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1,2―ジクロロエタン
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検液1lにつき0.004mg以下であること。
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日本工業規格K0125の5.1、5.2、5.3.1又は5.3.2に定める方法
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1,1―ジクロロエチレン
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検液1lにつき0.02mg以下であること。
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日本工業規格K0125の5.1、5.2又は5.3.2に定める方法
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シス―1,2―ジクロロエチレン
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検液1lにつき0.04mg以下であること。
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日本工業規格K0125の5.1、5.2又は5.3.2に定める方法
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1,1,1―トリクロロエタン
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検液1lにつき1mg以下であること。
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日本工業規格K0125の5.1、5.2、5.3.1、5.4.1又は5.5に定める方法
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1,1,2―トリクロロエタン
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検液1lにつき0.006mg以下であること。
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日本工業規格K0125の5.1、5.2、5.3.1、5.4.1又は5.5に定める方法
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トリクロロエチレン
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検液1lにつき0.03mg以下であること。
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日本工業規格K0125の5.1、5.2、5.3.1、5.4.1又は5.5に定める方法
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テトラクロロエチレン
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検液1lにつき0.01mg以下であること。
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日本工業規格K0125の5.1、5.2、5.3.1、5.4.1又は5.5に定める方法
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1,3―ジクロロプロペン
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検液1lにつき0.002mg以下であること。
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日本工業規格K0125の5.1、5.2又は5.3.1に定める方法
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チウラム
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検液1lにつき0.006mg以下であること。
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昭和46年12月環境庁告示第59号付表4に掲げる方法
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シマジン
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検液1lにつき0.003mg以下であること。
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昭和46年12月環境庁告示第59号付表5の第1又は第2に掲げる方法
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チオベンカルブ
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検液1lにつき0.02mg以下であること。
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昭和46年12月環境庁告示第59号付表5の第1又は第2に掲げる方法
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ベンゼン
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検液1lにつき0.01mg以下であること。
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日本工業規格K0125の5.1、5.2又は5.3.2に定める方法
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セレン
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検液1lにつき0.01mg以下であること。
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規格67.2又は67.3に定める方法
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備考
1 環境上の条件のうち検液中濃度に係るものにあっては付表に定める方法により検液を作成し、これを用いて測定を行うものとする。
2 カドミウム、鉛、六価クロム、砒〈ひ〉素、総水銀及びセレンに係る環境上の条件のうち検液中濃度に係る値にあっては、汚染土壌が地下水面から離れており、かつ、原状において当該地下水中のこれらの物質の濃度がそれぞれ地下水1lにつき0.01mg、0.01mg、0.05mg、0.01mg、0.0005mg及び0.01mgを超えていない場合には、それぞれ検液1lにつき0.03mg、0.03mg、0.15mg、0.03mg、0.0015mg及び0.03mgとする。
3 「検液中に検出されないこと」とは、測定方法の欄に掲げる方法により測定した場合において、その結果が当該方法の定量限界を下回ることをいう。
4 有機燐〈りん〉とは、パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトン及びEPNをいう。
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付表
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検液は、次の方法により作成するものとする。
1 カドミウム、全シアン、鉛、六価クロム、砒〈ひ〉素、総水銀、アルキル水銀、PCB及びセレンについては、次の方法による。
(1) 採取した土壌の取扱い
採取した土壌はガラス製容器又は測定の対象とする物質が吸着しない容器に収める。試験は土壌採取後直ちに行う。試験を直ちに行えない場合には、暗所に保存し、できるだけ速やかに試験を行う。
(2) 試料の作成
採取した土壌を風乾し、中小礫、木片等を除き、土塊、団粒を粗砕した後、非金属製の2mmの目のふるいを通過させて得た土壌を十分混合する。
(3) 試料液の調製
試料(単位g)と溶媒(純水に塩酸を加え、水素イオン濃度指数が5.8以上6.3以下となるようにしたもの)(単位ml)とを重量体積比10%の割合で混合し、かつ、その混合液が500ml以上となるようにする。
(4) 溶出
調製した試料液を常温(おおむね20℃)常圧(おおむね1気圧)で振とう機(あらかじめ振とう回数を毎分約200回に、振とう幅を4cm以上5cm以下に調整したもの)を用いて、6時間連続して振とうする。
(5) 検液の作成
(1)から(4)の操作を行って得られた試料液を10分から30分程度静置後、毎分約3,000回転で20分間遠心分離した後の上澄み液を孔径0.45μmのメンブランフィルターでろ過してろ液を取り、定量に必要な量を正確に計り取って、これを検液とする。
2 ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2―ジクロロエタン、1,1―ジクロロエチレン、シス―1,2―ジクロロエチレン、1,1,1―トリクロロエタン、1,1,2―トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,3―ジクロロプロペン及びベンゼンについては、次の方法による。
(1) 採取した土壌の取扱い
これらの物質は揮発性が高いので、採取した土壌は密封できるガラス製容器又は測定の対象とする物質が吸着しない容器に空げきが残らないように収める。試験は土壌採取後直ちに行う。試験を直ちに行えない場合には、4℃以下の冷暗所に保存し、できるだけ速やかに試験を行う。ただし、1,3―ジクロロプロペンに係る土壌にあっては、凍結保存するものとする。
(2) 試料の作成
採取した土壌からおおむね粒径5mmを超える中小礫、木片等を除く。
(3) 試料液の調製
あらかじめかくはん子を入れたねじ口付三角フラスコに試料(単位g)と溶媒(純水に塩酸を加え、水素イオン濃度指数が5.8以上6.3以下となるようにしたもの)(単位ml)とを重量体積比10%の割合となるようにとり(注1)(注2)、速やかに密栓する。このとき、混合液が500ml以上となるようにし、かつ、混合液に対するねじ口付三角フラスコのヘッドスペースができるだけ少なくなるようにする。
(4) 溶出
調製した試料液を常温(おおむね20℃)常圧(おおむね1気圧)に保ちマグネチックスターラーで4時間連続してかくはんする(注3)。
(5) 検液の作成
(1)から(4)の操作を行って得られた試料液を10分から30分程度静置後、ガラス製注射筒に静かに吸い取り、孔径0.45μmのメンブランフィルターを装着したろ紙ホルダー(用いるメンブランフィルターの直径に適合するものであってステンレス製又はこれと同等以上の材質によるもの)を接続して注射筒の内筒を押し、空気及び始めの数mlを排出し、次に共栓付試験管にろ液を分取し、定量に必要な量を正確に計り取って、これを検液とする(注4)。
(注1) 使用するねじ口付三角フラスコに使用するかくはん子を入れ質量を測定する。これに水を満たして密栓し、その質量を測定する。前後の質量の差からねじ口付三角フラスコの空げき容量(単位ml)を求める。一度空げき容量を測定しておけば同一容器及び同一かくはん子を用いることとすれば毎回測定する必要はなく、2回目以降はその空げき容量を用いてよい。
(注2) 試料1g当たりの体積(ml)を測定し、(注1)により求めた空げき容量からヘッドスペースを残さないように加える水の量を調整してもよい。
(注3) 試料と水が均一に混じってかくはんされるようマグネチックスターラーを調整すること。また、試料液が発熱しないようにすること。
(注4) ろ液の分取後測定までの操作中、測定の対象とする物質が損失しないように注意すること。
3 有機燐〈りん〉、チウラム、シマジン及びチオベンカルブについては、次の方法による。
(1) 採取した土壌の取扱い
採取した土壌はガラス製容器又は測定の対象とする物質が吸着しない容器に収める。試験は土壌採取後直ちに行う。試験を直ちに行えない場合には、凍結保存し、できるだけ速やかに試験を行う。
(2) 試料の作成
採取した土壌を風乾し、中小礫、木片等を除き、土塊、団粒を粗砕した後、非金属製の2mmの目のふるいを通過させて得た土壌を十分混合する。
(3) 試料液の調製
試料(単位g)と溶媒(純水に塩酸を加え、水素イオン濃度指数が5.8以上6.3以下となるようにしたもの)(単位ml)とを重量体積比10%の割合で混合し、かつ、その混合液が1,000ml以上となるようにする。
(4) 溶出
調製した試料液を常温(おおむね20℃)常圧(おおむね1気圧)で振とう機(あらかじめ振とう回数を毎分約200回に、振とう幅を4cm以上5cm以下に調整したもの)を用いて、6時間連続して振とうする。
(5) 検液の作成
(1)から(4)の操作を行って得られた試料液を10分から30分程度静置後、毎分約3,000回転で20分間遠心分離した後の上澄み液を孔径0.45μmのメンブランフィルターでろ過してろ液を取り、定量に必要な量を正確に計り取って、これを検液とする。
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