法令・告示・通達

自然公園法施行令の一部を改正する政令及び自然公園法施行規則の一部を改正する省令の施行について

  • 公布日:昭和45年7月15日
  • 国発550号

厚生省大臣官房国立公園部長から各都道府県知事あて
 自然公園法施行令の一部を改正する政令(昭和45年政令第182号)は、昭和45年6月15日公布、施行され、また、自然公園法施行規則の一部を改正する省令(昭和45年厚生省令第35号)は、昭和45年6月27日公布され、同年7月1日から施行されたが、その内容等は次のとおりであるので、これが施行について遺憾のないようにされたく、通達する。
 なお、この通達においては、自然公園法(昭和32年法律第161号)を「法」と、自然公園法施行令(昭和32年政令第298号)を「令」と、自然公園法施行規則(昭和32年厚生省令第41号)を「規則」とそれぞれ略称する。
第1 改正の趣旨
  自然公園法の一部を改正する法律(昭和45年法律第61号)の施行に伴ない、国立公園の海中公園地区に係る厚生大臣の権限の一部を都道府県知事に委任し、また、海中公園地区の不要許可行為を規定したほか、国立公園の特別地域に係る厚生大臣の権限のうち都道府県知事に委任するものの範囲を拡大する等事務処理の簡素化を図り、あわせて自然公園の保護のため所要の規定を設けたものであること。
第2 海中公園地区に係る厚生大臣の権限の委任
  令第25条第2号に規定したとおり、国立公園の海中公園地区内における広告物類の掲出等、熱帯魚、さんごその他厚生大臣の指定する動植物の採捕及び物の繋留については、その許可等の権限を都道府県知事に委任することとなつたので、その処理にあたつては慎重を期されたいこと。
第3 特別地域に係る厚生大臣の権限の委任
  改正後の令第25条第1号は、イからニまで厚生大臣の許可に係る行為を列挙したものであり、それ以外の行為に係る許可の権限を都道府県知事に委任するものであるから留意されたいこと。
  改正前の令第25条第1号は、工作物の新築、改築又は増築については、そのうち住宅及び仮工作物の新築、改築及び増築のみを都道府県知事に委任していたが、今回の令の一部改正により、令第25条第1号ロ及びハに掲げる行為以外はすべて工作物の種類の如何にかかわらず同号イに規定する規模により区分することとしたこと。
  なお、国立公園の特別地域に係る厚生大臣の権限の相当部分を都道府県知事に委任することに伴い次の事項に留意されたいこと。
 1 令第4条(公園事業となる施設の種類)各号に掲げる施設に係る許可申請書が都道府県知事に対してされた場合であつて、それが当該国立公園の利用計画に適合し、公園事業として把握することが適当であるときは、法第14条第2項又は第3項の規定により厚生大臣へ承認又は認可の申請を行なうよう指導し、法第17条第3項の許可を与えてはならないこと。
   なお、当該公園の公園計画中に許可申請に係る計画がない場合であつても公園利用計画を変更し、公園事業として把握することが適当であることもあるので、これらの許可申請があつたときは、その写しを添えて当職へ協議し、当職の指示をまつて処理されたいこと。
 2 厚生省の所管する国有地において法第17条第3項の許可申請が都道府県知事に対してされた場合は、遅滞なく国立公園集団施設地区等管理規則(昭和28年厚生省令第49号)第4条第1号の許可申請書に法第17条第3項の許可申請書の写しを添えて進達すること。
   なお、この場合の副申には、法第17条第3項の許可に関する意見を付されたく、また許可申請に対する処分は、当職の国立公園集団施設地区等管理規則第4条第1号の処分をまつてこれと矛盾の生じないように行なうこと。
 3 都道府県知事に委任した権限に係る行為のうち、国立公園の風致に及ぼす影響の大きい行為については、別途定める「国立公園の許可、届出等取扱要領」により、その処分について厚生大臣に協議されたいこと。
 4 2以上の工作物を同時に同一敷地内に新築等する場合であつてその一部の許可権限が厚生大臣に、その他が都道府県知事にあるときは、都道府県知事は厚生大臣の行なう処分と著しい矛盾を生ぜしめないよう十分連絡協議すること。
第4 海中公園地区において許可又は届出を要しない行為
  法第18条の2第3項各号に掲げる行為のうち、規則第13号の2各号に掲げる行為は許可又は届出を要しないものとされたので留意されたいこと。
  なお、同条第2号に規定する都道府県知事に対する届出は毎年定期的に提出させるものとし、届出に係る海中公園地区において採捕を予定される動植物の種類及びその数を把握すること。
第5 特別地域において許可又は届出を要しない行為の改正
  規則第12条を改正し、次のとおり不要許可行為を改めたこと。
 1 規則第12条第1号の「水槽」を「農業又は林業用水槽」に改め、工業その他のために使用する水槽については許可を要することとしたこと。
 2 規則第12条第2号の「きん舎」についてその規模を明確にしたこと。
 3 規則第12条第6号の2に森林法(昭和26年法律第249号)の規定による保安施設事業に係る施設及び急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)の規定による急傾斜地崩壊防止施設の改築又は増築を加えたこと。
 4 規則第12条第7号を改め、港湾法(昭和25年法律第218号)による港湾施設及び港湾区域又は臨港地区以外の場所にある廃油処理施設の改築又は増築を不要許可行為としたこと。
 5 規則第12条第7号の2により漁港法(昭和25年法律第137号)第3条第1号及び第2号イ、ロ又はハに掲げる施設(同号ハに掲げる施設については、公共施設用地に限る。)の改築及び増築を不要許可行為としたこと。
 6 規則第12条第10号の2、第10号の3及び第10号の4により道路に送水管等を埋設すること。巣箱等野生鳥獣の保護のための施設及び測量法(昭和24年法律第188号)等による測量標を設置することを不要許可行為としたこと。
 7 都市計画法(昭和43年法律第100号)の施行に伴ない規則第12条第28号を改め、都市計画による公園緑地のうち、建設大臣の認可を受けた都市計画に係るものはその設置又は管理のための行為を不要許可行為とし、また、都市公園等その他の公園緑地についても一定規模をこえる工作物の新築、改築及び増築以外の行為は不要許可行為としたこと。
第6 普通地域において届出を要する工作物の基準の改正
  規則第14条を改正し、普通地域を陸域、海中公園の周辺1キロメートルの当該海中公園地区に接続する海面の区域及びその他の海面の区域の3に区分し、各区分における工作物の種類ごとに基準を設けたこと。
第7 許認可申請書記載事項等の追加
  国立公園の公園事業の執行認可申請書の添附書類として、工事の施行を要する場合の木竹の伐採、修景のための植栽その他当該工事に附随する工事の内容を明らかにした書類及び図面を追加することを規定し、また、施設の位置及び附近の状況を明らかにした写真を添附させることとしたこと。また、許可申請書記載事項についても同様の改正をしたこと。
第8 許可申請書の様式の削除
  法第17条第3項の許可申請書の様式を削除したこと。
  なお、今後は「国立公園の許可届出等の取扱要領」に許可申請書の様式を示すこととなつたので留意されたいこと。
第9 国立公園事業者の届出事項の改正
  規則第7条を改め、施設の供用を開始したとき、法人を解散しようとするとき及び工事に着手し、又はこれを完了したときの届出を廃止したこと。
第10 規則第15条の改正
  規則第15条を改め、普通地域内における不要届出行為を掲げることとしたが、その内容については、従来と特に変更された事項はなく、海中公園地区の規定が法に設けられたことに伴ない第13条の2第1号、第5号若しくは第7号から第9号までに掲げる行為又は魚礁の設置その他漁業生産基盤の整備若しくは開発のための行為を追加したものであること。
第11 植生復元施設
  令第4条第10号を改め、公園事業となる施設の種類として「植生復元施設」を規定したが、これは従前の「造林施設」を含め、荒廃し、又は荒廃するおそれのある植物景観を復元し、又は保存するための施設であつて、給水施設、柵、植栽された植物等をいうものであること。近年、自然公園においては各種施設の設置、過剰利用又は自然の変化により植物景観の保護に支障をきたしている事例がしばしば見られるので、公園事業の範囲を拡大し、今後積極的に自然の保護を行なうこととしたものであること。
  おつて、国立公園において植物景観が荒廃し、又はそのおそれがある事例であつて植生復元施設事業を行なうことが適当であると認められる場合は、その旨申し出られたいこと。
第12 その他
  今回の法、令及び規則の改正に伴ない、都道府県立自然公園条例等についても所要の改正を行なわれたいこと。

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