法令・告示・通達

国立公園普通地域内における措置命令等に関する処理基準について

  • 公布日:平成13年5月28日
  • 環自国212号

(自然環境局長から各地区自然保護事務所長あて)

 今般、「自然公園普通地域内における措置命令等に関する処理基準」(平成13年5月28日環自国第212号環境庁自然保護局長通知)の一部を別添のとおり改正したので、通知する。
 なお、自然公園法施行令(昭和32年政令第298号)附則第3項第3号に規定する法定受託事務を行う都県に対し、別添のとおり通知したので了知されたい。

環自国発第040401004号
平成16年4月1日
各関係都県知事 殿
環境省自然環境局長

「国立公園普通地域内における措置命令等に関する処理基準」の一部改正について

 今般、「国立公園普通地域内における措置命令等に関する処理基準」(平成13年5月28日環自国第212号環境庁自然保護局長通知)の一部を別添のとおり改正したので、地方自治法第245条の9第1項に規定する法定受託事務を処理するに当たりよるべき基準として通知する。
 今後、自然公園法施行令(昭和32年政令第298号)附則第3項第3号に規定する法定受託事務を行うに当たっては、これに基づき当該事務を適切に実施されたい。

別紙

     国立公園普通地域内における措置命令等に関する処理基準

 法第26条第1項の届出を要する行為のうち、国立公園の普通地域の風景の保護上、大きな影響を与える可能性のある行為について、同条第2項に基づき、その行為を禁止し、若しくは制限し、又は必要な措置をとるべき旨を命ずること(以下「措置命令等」という。)に際してよるべき基準を次のとおり定めたので、当該行為に対してはこれに基づき適切な対応をとるものとする。
 なお、本基準によるほか、本基準に掲げる行為であるかどうかにかかわらず、風景を保護するために必要であると認めるときは、措置命令等を行うことができるものであるので念のため申し添える。

 1)鉄塔の新築、改築及び増築

  高さ30メートルを超える鉄塔は、周辺の広範な地域から極めて望見されやすいため、自然風景に大きな影響を与える場合がある。
  このため、次のすべてに適合するかどうかについて審査し、風景を保護するために必要があると認められる場合は、措置命令等を行うものとする。ただし、学術研究その他公益上必要であり、かつ、届出に係る場所以外の場所においてはその目的を達成することが困難と認められるものについてはこの限りでない。

  1.  ①当該工作物が主要な展望地から展望する場合の著しい妨げにならないこと。
  2.  ②当該工作物が山稜線を分断する等重要な眺望の対象に著しい支障を及ぼすものでないこと。
  3.  ③当該工作物の色彩及び形態がその周辺の風景と著しく不調和でないこと。ただし、特殊な用途の工作物については、この限りでない。
      また、高さ30メートルを超える風力発電施設については、特にプロペラ式の風車を伴う場合、周辺の広範な地域から極めて望見又は注視されやすく、野生生物に影響を及ぼす可能性があるため、自然風景に大きな影響を与える場合がある。
      このため、次のすべてに適合するかどうかについて審査し、風景を保護するために必要があると認められる場合は、措置命令等を行うものとする。
  4.   ①以下の規定によること。ただし、学術研究その他公益上必要であり、かつ、届出に係る場所以外の場所においてはその目的を達成することが困難と認められるものについてはこの限りでない。
    •   ・当該風力発電施設が主要な展望地から展望する場合の著しい妨げにならないものであること。
    •   ・当該風力発電施設が山稜線を分断する等重要な眺望の対象に著しい支障を及ぼすものでないこと。
  5.  ②当該風力発電施設の色彩及び形態がその周辺の風景と著しく不調和でないこと。
  6.  ③当該風力発電施設の撤去に関する計画が定められており、かつ、当該風力発電施設を撤去した後に跡地の整理を適切に行うこととされているものであること。
  7.  ④当該風力発電施設に係る土地の形状を変更する規模が必要最小限であると認められること。
  8.  ⑤野生動植物の生息又は生育上その他の風景の維持上重大な支障を及ぼすおそれがないものであること。

     なお、上記の運用にあたっては、「国立・国定公園内における風力発電施設設置のあり方に関する基本的考え方」(平成16年2月環境省自然環境局)3(4)エを参考にされたい。

2)水面の埋立て又は干拓

 水面の埋立て又は干拓(以下「埋立て等」という。)は、海岸部における自然風景の根幹である海岸線を改変する行為であり、自然風景に大きな影響を与える場合がある。
 このため、次のすべてに適合するかどうかについて審査し、風景を保護するために必要があると認められる場合は、措置命令等を行うものとする。

  1.  ①次に掲げる場所のいずれかにおいて行われるものでないこと。ただし、学術研究その他公益上必要であり、かつ、届出に係る場所以外の場所においてはその目的を達成することが困難であると認められるものについてはこの限りでない。
    1.   イ リアス式海岸、砂浜等の優れた風景を有する自然海岸の地先水面
    2.   ロ 藻場、干潟、浅海等の優れた風景を有する水面
    3.   ハ イ、ロのほか、主要な展望地から見て、埋立て等により風景の保護上著しい支障が及ぼされると見込まれる水面
  2.  ②埋立て等の規模及び形状が適切であると認められるものであること。
  3.  ③埋立地又は干拓地において修景等が適切に行われる計画であること。
  4.  ④埋立て等の工事に伴う汚濁が周辺水域へ拡散しない工法がとられていること。

3)露天掘りによる鉱物の掘採又は土石の採取

 普通地域内において露天掘りにより行われる大規模な鉱物の掘採又は土石の採取は、風景の根幹である地形の改変を伴うことが多く、自然風景に大きな影響を与える場合がある。
 このため、眺望の対象に著しい支障を及ぼすかどうか、及び跡地の整理を適切に行うこととされているかどうかについて審査し、山稜線の著しい改変を伴う場合など風景を保護するために必要があると認められる場合は、措置命令等を行うものとする。ただし、次のいずれかに適合する場合については、この限りでない。

  1.  ①法第20条第1項の規定による届出をして、現に露天掘りによる鉱物の掘採又は土石の採取を行っている者がその掘採又は採取を行っている土地に隣接した土地において生業の維持のために行うもの(②から④までの規定の適用を受けるものを除く。)にあっては、自然的、社会経済的条件にかんがみ、掘採又は採取の期間及び規模が必要最小限であり、かつ、跡地の整理を適切に行うこととされていると認められるものであること。
  2.  ②河川にたい積した砂利を採取するものであって採取の場所が採取前の状態に復することが確実であると認められるものにあっては、当該採取が河川の水を汚濁する方法で行われるものでないこと。
  3.  ③既に鉱業権が設定されている区域内における鉱物の掘採にあっては、露天掘りでない方法によることが著しく困難であると認められるものであること。
  4.  ④学術研究その他公益上必要であり、かつ、届出申請に係る場所以外の場所においてはその目的を達成することが困難であると認められるものであること。

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