法令・告示・通達

国民環境基金(ナショナル・トラスト)活動に係る税制上の優遇措置の運用について

  • 公布日:昭和60年5月1日
  • 環自企244号

環境庁自然保護局企画調整課長から都道府県自然保護主管部(局)長あて
 国民環境基金(ナショナル・トラスト)活動に係る税制上の優遇措置については、昭和60年5月1日付け環自企第243号により、環境庁自然保護局長名をもつて通知されたところであるが、今般所得税法施行令(昭和40年政令第96号)第217条第1項第2号タ又は法人税法施行令(昭和40年政令第97号)第77条第1項第2号タに掲げる、すぐれた自然環境の保全のためその自然環境の保存及び活用に関する業務を行うことを主たる目的とする公益法人について所得税法施行令第217条第1項第2号又は法人税法施行令第77条第1項第2号に基づき行われる主務官庁の認定の要件、手続等を別紙「自然環境保全法人認定要領」のとおり定めたので通知する。
別紙

   自然環境保全法人認定要領

 所得税法施行令第217条第1項第2号タ又は法人税法施行令第77条第1項第2号タに掲げる、すぐれた自然環境の保全のためその自然環境の保存及び活用に関する業務を行うことを主たる目的とする公益法人(以下「自然環境保全法人」という。)についての所得税法施行令第217条第1項第2号又は法人税法施行令第77条第1項第2号に基づく、当該公益法人の業務に関し適正な運営がなされていることの主務官庁の認定(以下「適性運営認定」という。)は次により行うこととする。

1 認定の要件

  適正運営認定は、自然環境保全法人が次の要件に適合しているかどうかを審査の上行うものとする。

 (1) すぐれた自然環境を保存及び活用の対象としていること。

   この場合すぐれた自然環境とは次の地域をいうものとする。

  1.   ① 自然公園法(昭和32年法律第161号)、自然環境保全法(昭和47年法律第85号)、古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法(昭和41年法律第1号)、首都圏近郊緑地保全法(昭和41年法律第101号)、近畿圏の保全区域の整備に関する法律(昭和42年法律第103号、近郊緑地保全区域に限る。)、明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法(昭和55年法律第60号)、都市計画法(昭和43年法律第100号、風致地区に限る。)及び都市緑地保全法(昭和48年法律第72号)に基づき指定された地域
  2.   ② 区域を定め、行為を制限することにより自然環境を保全することを目的とする条例(地域指定に当たつて審議会等の意見を聴くこととされているものに限る。)に基づき指定された地域
  3.   ③ ①又は②に掲げる地域に準ずるすぐれた自然環境を有する地域として環境庁長官が認定した地域

 (2) 自然環境の保存及び活用に関する業務に関して国又は地方公共団体の出資、助成又は委託を受けていること。

 (3) 定款又は寄附行為に次のとおり規定されていること。

  (組織について)

  1.   ① 役員のうち事業遂行のため必要な一定数の者は、事業の適正な運営に必要な専門的識見を有する者であること。
  2.   ② 役員のいずれか一名と親族その他特別の関係にある者の合計数は、役員総数の3分の1以内であること。
  3.   ③ 監事は、相互に親族その他特別の関係にある者ではないこと。
  4.   ④ 財産処分等の重要事項については特に慎重な運営が行われるよう評議員会等を設置すること(活動対象、募金活動の実績等からみて事業活動が一定規模以上の法人に限る。)。
      (財産管理について)
  5.   ⑤ 保存及び活用のため取得した土地等の財産は、基本財産とし、主務官庁の承認を得なければその処分等をなし得ないこと。
  6.   ⑥ 基本財産の処分等に関する主務官庁の承認に際し、主務官庁より処分等の相手方の指定があつた場合には、これに従うこと。
  7.   ⑦ 保存及び活用のため取得した土地等は、その保存に支障のない範囲内で一般に公開すること。
  8.   ⑧ 解散の際の残余財産は、主務官庁の許可を得て自然環境の保存及び活用に関する業務を行うことを主たる目的とする団体、国又は地方公共団体に寄附すること。
      (経理について)
  9.   ⑨ 収益事業等の会計は、自然環境の保存及び活用に関する事業の会計と収支予算及び収支決算上明確に区分すること。
  10.   ⑩ 事業状況報告書及び収支決算書は、一般に公開すること。

 (4) その他事業内容が次のとおりであること。

  1.   ① 評議員会等が設置されている場合には、その構成員の大部分が事業の適正な運営に必要な専門的識見を有する者であること。
  2.   ② 既存法人の場合にあつては、適正運営認定申請時の前3事業年度における公益活動の事業量が、減少傾向でないこと(ただし、その事業量が当該法人としての事業量の適正水準を維持している場合その他特別の事情があると認められる場合を除くものとする。)、また新設法人の場合にあつては、初年度及び次年度の事業計画の概要を記載した書類、収支予算書等からみて、公益活動の事業量が持続できると認められること。
  3.   ③ 適正運営認定申請時の前2事業年度(設立後2年以内の間に申請が行われた場合には、その2年以内の期間)の経理について、外部監査人の監査により経理が適正である旨の監査証明を受けていること又は主務官庁が調査を行い経理内容が適正であると認めたこと。
  4.   ④ 受け入れた寄付金により、役員及び職員が特別の利益を受けた事実がないこと又は受けるものでないこと。
  5.   ⑤ その他公益活動に重大な弊害をもたらすこととなる事情が存在しないこと。

2 適正運営認定の手続

  適正運営認定は次の手続により行うものとする。

 (1) 適正運営認定の申請は、自然環境保全法人が主務官庁に対し次に掲げる書類を添付して別記様式1により行うものであること。

  1.   ① 1(1)に掲げる要件に適合することを証する書類
        1(1)①に掲げる地域の場合にあつては、保存及び活用の対象である地域(以下「対象地域」という。)が当該法律に基づき指定された地域内にあることを示す図面(原則として縮尺5万分の1の地形図とする。以下同じ。)、同②に掲げる地域の場合にあつては、対象地域が当該条例に基づく指定地域内にあることを示す図面及び当該条例が掲載された関係地方公共団体の公報の写し、同③に掲げる地域の場合にあつては、対象地域の位置を示す図面、当該地域の植生、野生動物の生息状況、地形、地質、利用等の現状及び評価を示す書類並びに当該地域が同①又は②に掲げる地域に近接する場合にはその位置関係を記載した図面及び関係条例が掲載された関係地方公共団体の公報の写し(同③に掲げる環境庁長官の認定に対する申請は適正運営認定の申請と併せ別記様式2により、また、環境庁長官の認定は別記様式3により行うものとする。)
  2.   ② 1(2)に掲げる要件に適合することを証する書類
        委託契約書、補助金交付決定書等の写し
  3.   ③ 役員名簿並びに役員のうち事業の適正な運営に必要な専門的識見を有する者の氏名及び略歴
  4.   ④ 当該法人に評議員会等が設けられている場合は、その構成員の氏名及び略歴
  5.   ⑤ 申請時の前3事業年度の事業報告書及び収支決算書(新設法人にあつては設立年度及び翌年度の事業計画書及び収支予算書)
  6.   ⑥ 申請時の前2事業年度に係る公認会計士若しくは監査法人の監査報告書又は貸借対照表、財産目録その他主務官庁において当該法人の経理内容を審査するために必要な資料
  7.   ⑦ 定款又は寄附行為
  8.   ⑧ その他主務官庁が必要と認めた書類

 (2) 適正運営認定は主務官庁が行うものであること。

   したがつて、内閣総理大臣の許可により設立された法人については内閣総理大臣が、また都道府県知事の許可により設立された法人については、その設立を許可した都道府県知事が、別記様式4により適正運営認定を行うものであること。

 (3) 適正運営認定に当たつての所得税法施行令第217条第2項又は法人税法施行令第77条第2項の規定による大蔵大臣との協議は、適正運営認定に際し申請者が添付した書類を添付し、別記様式5により行うものであること。この場合、都道府県知事の大蔵大臣との協議については、当職と事前に調整した上で当職を経由して行うものであること。

3 その他

  1.  (1) 適正運営認定を受けた法人に係る試験研究法人等であることの証明手続については、「所得税法施行規則第47条の2第3項及び法人税法施行規則第24条に規定する主務官庁又は所轄庁の証明に関する手続(昭和40年7月29日各省共同告示)により行い、当該証明の申請は適正運営認定申請と併せ行うものとする。
  2.  (2) 都道府県知事は、適正運営認定を行つた法人に対し定期的な立入り検査等を励行するとともに、その業務が適正に運営されるよう指導するものとする。

様式 略

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