法令・告示・通達

廃棄物の処理及び清掃に関する法律の適用上の疑義について

  • 公布日:平成14年3月8日
  • 環廃産142号

(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長から各都道府県知事・各政令市産業廃棄物行政主管部(局)長あて)

 標記について、別紙のとおり当職あて照会のあったところ、いずれの照会事項についても貴見のとおり解して差し支えない旨回答したところであるので了知されたい。

別表
  廃棄物の処理及び清掃に関する法律の適用上の疑義について

(平成一四年三月五日)
(四環政第六号)
(京都府企画環境部環境政策監から環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長あて照会)

 下記のとおり疑義が生じましたので、御回答いただきますようお願いします。

[事案]

 本府井手町内の民有地に、使用済のパチンコ台(大部分は木枠が付けられたままのものである。以下「当該物」という。)約一五〇〇台が搬入されていることを、昨年一〇月末に確認した。当該物の占有者Aに事実関係を聴取したところ、
 当該物は本府八幡市内の倉庫から、一台当たり一〇〇円で購入してきたもので、自己所有地に持ち込んできて、釘を抜き、手作業で分解して基盤やバネ等を取り出し、売却する予定であり、廃棄物ではないと認識していた旨の申し出がされた。
 当該地は、平成九年八月までAが無許可で建設系産業廃棄物の埋立処分業を営んでいた(同年逮捕、刑が確定)場所であり、本府が平成一二年五月に埋立られている燃え殻の撤去を命じる措置命令を発したところ、一部履行されたものの、完全履行されていないため引き続き撤去を求めているところである。この場所に使用済パチンコ台が搬入されたことから、当該物の搬出を指導し、一部(約三〇〇台)は搬出された。
 また、八幡市内の倉庫について現地調査を行ったところ、敷地内には数千台の使用済みと思われるパチンコ台が、主として屋内に(一部は屋外にシート掛けされて)置かれていたが、門が閉鎖された状態であり、倉庫業者は既に倒産していた。
 なお、Aは、京都府知事から廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「法」という。)第一四条第一項及び第四項の規定による産業廃棄物収集運搬業及び産業廃棄物処分業の許可は有していない。(なお、過去には産業廃棄物収集運搬業の許可を有していたことがある。)
 Aに対しては、燃え殻に係る措置命令の履行を求めているところではあるが、府は、今後、廃パチンコ台(産業廃棄物)の不法投棄(法第一六条違反)として、刑事訴訟法に基づき告発することとしている。

[質問]

  1. 問1 廃棄物に該当するか否かは、その物の性状、排出の状況、通常の取引形態、取引価値の有無及び占有者の意思等を総合的に勘案して判断すべきものとされているところ、当該物は、下記事項に照らし判断する限り、全体として法第二条第四項に規定する産業廃棄物に該当すると解してよいか。
     ・当該物の性状
      当該物は、大部分木枠の取り付けられたままの状態で、パチンコホールから排出された状態と変わりないが、土の上に置かれ、ビニールシートを掛けただけの状態で整然と置かれていた。現状は、一部のビニールシートは取り去られ、半数以上の当該物の液晶部分が外されており、煩雑に置かれている。
     ・排出の状況
      八幡市内の倉庫業者一社で置かれていた数千台のうち約一五〇〇台が搬入された。
     ・通常の取引形態
      使用済のパチンコ台の発生量は年間約三〇〇万台と推定されており、そのうちの約一割は中古機として再使用されているが、それ以外はほとんどが廃棄処分されている。排出元はパチンコホール、メーカーや下取りした商社と様々であるが、大半が環境大臣の広域再生利用指定制度(法施行規則第九条第三号、第一〇条の三第三号)の指定を受けて、産業廃棄物として収集、運搬、再生利用がされているほか、産業廃棄物処理業者による処分もされている。
      なお、昨年一一月、栃木県鹿沼市等に野積みされていた廃パチンコ台については、製造関連団体の費用負担により処理されているとの報道がされており、その記事によれば、約一七万台に約一億円の費用を要するようであることから、一台当たり数百円の処理費用の試算となる。
      また、通常パチンコホールが使用済パチンコ台を廃台として処分する場合は、一台一〇四六円で処理委託されている。(関西では、関西遊技業商業協同組合に委託)
     ・取引についてのAの説明
      当事社の真意及び実際の取引状況については不明ながら、Aは一台当たり一〇〇円で購入し、運搬費用はAが負担していると説明している。
     ・倉庫業者の意思
      倒産しており、当時の関係者の所在がつかめないことから、不明である。
     ・Aの意思及び府の判断
      Aは、一台当たり一〇〇円で購入してきたもので、手作業で分解した後売却する予定であり、廃棄物ではないと認識していたと説明するも、当該物を大量に集積し、これを放置しているものであり、社会通念上、合理的に認定し得る占有者の意思は、廃棄物を占有していると考えられる。
     ・その他
      当該物は、構成素材から判断すると、木枠部分(事業系一般廃棄物)があるものの、総体として廃プラスチック類、金属くず、ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずの三種類の産業廃棄物に該当する。
  2. 問2 当該物が産業廃棄物である場合、Aの計画によれば、当該物を分解し一部有用物を抜き取ることを目的として一時的に置く行為であったとしても、当該地の過去の状況、四か月以上も置かれていた期間、搬出の実績(一時的に一部を搬出したもののその後搬出していない。)状況から判断する限り、産業廃棄物をみだりに捨てたものと解してよいか。

<参考>添付資料

  1.  1 行為地の写真(使用済パチンコ台が置かれている状況) 略
  2.  2 「平成一〇年度再生利用基準調査報告書」(平成一一年三月)厚生省生活衛生局水道環境部 略
  3.  3 栃木県鹿沼市等における業界記事等 略
  4.  4 産業廃棄物広域再生利用指定等に関する状況(平成一二年度実績)環境省資料 略
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