法令・告示・通達

廃棄物の処理及び清掃に関する法律第24条の2第1項及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法第19条第1項に基づく「政令で定める市」が整備する組織体制の指針について

  • 公布日:平成18年3月15日
  • 環廃産060315002号

(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長から各都道府県知事・各政令市市長あて)

 廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律(平成17年法律第42号。以下「改正法」という。)及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行令の一部を改正する政令(平成17年政令第310号。以下「改正令」という。)の施行については、平成18年3月15日付け環廃対発第060315001号・環廃産発第0603150015号により通知しているところである。
 これらに基づき産業廃棄物関係事務等を行う市を政令で定めるに当たり、地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項に規定する指定都市及び第252条の22第1項に規定する中核市を指定する際の要件は同法の規定による一方、その他の市(改正令による改正後の廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第27条及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行令第4条で規定されている市を除く。)については、改正法による改正後の廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第24条の2第1項及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(平成13年法律第65号)第19条第1項に基づく「政令で定める市」を指定する際の要件は定められていない。
 そのため、当該「政令で定める市」の指定の目安として、市が整備すべき組織体制の指針を別紙のとおり作成したので、参考とされたい。また、各都道府県管下市(政令で定める市を除く。)に対しては、必要に応じて貴職より周知願いたい。
 なお、本指針で示す組織体制はあくまで「目安」であり、当該組織体制が整備されていることのみにより、産業廃棄物関係事務等を行う市として指定を受けることができるものではなく、実際の指定に当たっては、産業廃棄物関係事務等に対する意欲、当該市の規模、事務処理体制等を併せて、総合的に勘案することとなることを申し添える。

別紙 「政令で定める市」が整備すべき組織体制の指針

1 廃棄物処理業・処理施設の許可事務及び不適正処理等の監視指導事務の実施体制の整備について

  1.   (1) 許可事務担当職員数については、専任職員を最低2名確保するように努めることとし、収集運搬業(積替え・保管を除く。)の許可150件(年間)につき又は収集運搬業(積替え・保管を含む。)・処分業及び処理施設の許可件数を合わせて15件(年間)につき1人役を目安として職員の確保に努めることとする。
  2.   (2)  監視指導事務担当職員数については、専任職員を最低2名確保するように努めることとし、年間の立入検査日数と立入検査以外の出動日数を合わせた日数の150日につき2人役を目安として職員の確保に努めることとする。
  3.   (3) 実務担当職員全員が許可事務及び監視指導事務の双方を兼ねることは、お互いの業務に支障が生じるおそれがあるため、極力避けるようにする。

(解説)

○ 許可事務に当たっては、複数名で互いに確認しながら当該事務を遂行するのが適当であるため、専任職員を最低2名確保するように努めることとする。
  また、「人役」については、当該事務に要する事務量等にかんがみ、上記の判断を目安として該当職員の実労務人役の確保に努めるものとする。

○ 監視指導事務に当たっては、不測の事態(他機関への通報といった緊急連絡、帳簿や管理票の照合作業、検査妨害・忌避の場合の確認等)に対応するといった観点から、複数名で互いに確認しながら当該事務を遂行するのが適当であるため、専任職員を最低2名確保するように努めることとする。
  また、「人役」については、当該事務に要する事務量等にかんがみ、上記の判断を目安として該当職員の実労務人役の確保に努めるとともに、当該市における地理的要件(面積、離島・山間部の有無及び面積、最終処分場の有無及び設置件数)に考慮した人員配置に努めることとする。

○ 許可事務は窓口等で申請受付を行うことが多い一方、監視指導事務は外へ出向くことが多いため、担当職員全員が双方の事務を兼ねることは、互いの業務に支障が生じるおそれがあるため、極力避けることが適当である。

2.建設リサイクル法、自動車リサイクル法及びPCB特別措置法に関する事務の実施体制の整備について

   建設リサイクル法、自動車リサイクル法及びPCB特別措置法関係事務担当職員数については、専任職員を最低2名確保するように努めることとする。

(解説)

○廃棄物処理法以外の上記関係事務に当たっては、複数名で互いに確認しながら当該事務を遂行するのが適当であるため、専任職員は最低2名確保するように努めるものとする。特に自動車リサイクル法に基づく登録、許可、届出等の審査事務や立入検査といった業務は、業務量が非常に多いものであることから、建設リサイクル法、自動車リサイクル法及びPCB特別措置法関係事務担当職員数については、上記のとおりの体制を整えることが適切である。

3.大規模不法投棄事案の発生等の非常時における、産業廃棄物担当部署以外から応援を得られる機動的な体制の整備について

  大規模不法投棄事案の発生等の非常時においては、事案に応じて対応できるように、部局内において応援態勢の整備に努めるものとする。

(解説)

○ 重要な事案等(立入検査・報告徴収、許可の取消及び訴訟に係る事案)に対処するには応援態勢の整備(例えば、要領の作成や部局内での取り決めを行っておく。)が不可欠であり、それにより、不測の事態への機動的な対応が可能となる。

4.許可事務や監視指導事務における必要な技術力及び経験の確保について

  1.   (1) 技術系職員数については、許可事務、監視指導事務ともに、化学系職員で最低1人役、土木・機械系職員で最低1人役確保するよう努めるものとする。
  2.   (2) 産業廃棄物担当部署の組織に属する担当者について、廃棄物・公害行政に係る経験年数が平均して2年を超えるものとするよう努めるものとする。

(解説)

○ 許可事務や監視指導事務を遂行するに当たっては、重金属等有害物質についての知識(用途、特徴、処理方法など)が有効であること及び廃棄物処理施設の構造等については、中間処理施設(プラント等)や最終処分場の設計等を的確に審査する必要があることから、化学系職員及び機械・土木系職員を確保しておくことが望ましい。

○ 産業廃棄物関係事務を適切に行うためには、人員の確保にとどまらず、人員の質も重要であり、組織内での知識研鑽等を行う上でも、一定の経験を持つことが必要である。よって産業廃棄物関係事務を行う部署の担当者の経験年数は平均して最低限2年を超えることが望ましい。

5.警察との連携体制の確保について

   現役警察官の出向又は派遣を受けるのが望ましいが、諸々の事情により困難な場合は、警察官OBの配置を行うこととする。

(解説)

○ 産業廃棄物処理業者の監視指導や不法投棄問題等の業務については、行政のみでは十分な対応を行うことができなくなる事態が発生する場合も考えられるため、現役警察官の出向又は派遣を受ける、若しくは、警察官OBを配置し、対応してもらうことが必要である。このように警察との連携体制を十分に確保することにより、悪質な産業廃棄物処理業者に対しての適切な監視指導を行うことができ、産業廃棄物行政の円滑な遂行が期待される。

6.その他 産業廃棄物行政の事務遂行上、検討し得る体制について

  1.   (1) 行政間の連携体制の確保について、所属する都道府県又は他の「政令で定める市」との連絡会議・担当者会議や他の機関も含めた不法投棄関係連絡会等が設置されている例が多くあり、連携を取るために会議に参加する。必要に応じて、立入検査を行った結果を共有することや合同での立入検査を実施する等、可能な限り連携を密に行う。
  2.   (2) 「政令で定める市」の内部において、建設・河川関係部局、農林関係部局等、環境部局以外の部局との連携ができる体制を整備する。
  3.   (3) 当該業務を円滑に進めるため、監視指導時に必要な機材等を備える。
  4.   (4) 廃棄物処理法及び産業廃棄物行政の最新動向について、環境省が主催する研修に職員が積極的かつ定期的に参加できる機会を確保するほか、都道府県等の近隣の自治体で共同の研修会等を開催する機会を確保する。

(解説)

○ 同じ産業廃棄物行政を担うものであれば、県等の近隣自治体との意思統一は必要である。また、立入検査を行った結果を共有することや合同での立入検査を行うことにより、事務能力の向上や、適正な指導の実施及び事務の軽減化が図れることが期待される。

○ 産業廃棄物行政を遂行していくには、「政令で定める市」内部において、他の環境部局との連携ができる体制(例えば、要領の作成や部局内での取り決めを行っておく等)を整備しておく必要がある。

○ 産業廃棄物行政を遂行していくには、特に、監視指導時において必要な機材等(※)を備えることが求められる。
※検体収去用の採水びん、pHメーター、電気伝導度計、測量機材、防塵マスク等

○ 廃棄物処理法及び産業廃棄物行政の最新動向について、近年、研修を実施していない都道府県市も少なからず存在している。そこで、組織内における知識の蓄積及び工場を目的に、環境省が主催する研修に職員が積極的かつ定期的に参加する機会を確保するとともに、近隣の都道府県市が主体となって合同の研修会等を開催する機会を確保することにより、広域的な産業廃棄物行政機能のレベルアップが期待される。

○ 参考として産業廃棄物担当部署における組織人員のモデルを別添に掲げる。

別添
産業廃棄物担当部署の組織に属する担当者数(モデル)

(条件)

 
件数(中核市平均)
収集運搬業(積替・保管除く)の許可件数①
326.95
収集運搬業(積替・保管含む)、処分業及び処理施設の許可件数②
29.39
立入検査延べ回数③
177.00
立入検査以外の延べ回数④
204.09

(最低限確保すべき担当者数)

 
人役(人)
うち、専任職員(人)
許可事務担当職員数
4.14
監視指導事務担当職員数
5.08
建設リサイクル法、自動車リサイクル法及びPCB束別措置法事務担当職員数
庶務担当職員
12.22

※課長等、管理職は除く。

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