法令・告示・通達

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令等の一部改正等について

  • 公布日:平成12年1月17日
  • 環水企18・生衛発41

(環境庁水質保全局長・厚生省生活衛生局水道環境部長から各都道府県知事・各政令市長あて)

 ダイオキシン類対策特別措置法(平成11年法律第105号。以下「特措法」という。)の施行に伴い、「ダイオキシン類対策特別措置法の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令」(平成11年政令第434号。以下「整備等政令」という。)が平成11年12月27日に公布され、平成12年1月15日から施行された。
 整備等政令においては、第五条により「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令」(昭和46年政令第300号。以下「廃棄物処理法施行令」という。)についてダイオキシン類を含む廃棄物の特別管理廃棄物への指定及び埋立処分基準の強化等を内容とする一部改正を行うとともに、併せて、第3条により「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令」(昭和46年政令第201号。以下「海防令」という。)についてダイオキシン類を含む廃棄物の船舶からの排出方法に関する基準の強化を内容とする一部改正が、第7条により「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令及び海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令」(平成11年政令第161号)の一部改正がそれぞれ行われた。
 また、これに伴い、別表に掲げる総理府令、厚生省令、環境庁告示及び厚生省告示が平成12年1月14日にそれぞれ公布され、いずれも同月15日から施行された。
 ついては、下記の事項に留意し、これらの円滑かつ適正な運用を図られたい。

 記

第1 廃棄物焼却炉から排出されるばいじん等の特別管理廃棄物への指定(廃棄物処理法施行令第1条、第2条の4)

 1 特別管理廃棄物への指定

   特措法第24条第2項の規定を踏まえ、ダイオキシン類の含有量について厚生省令で定める基準に適合しないばいじん、焼却灰その他の燃え殻(廃棄物焼却炉(特措法第2条第2項に規定する特定施設であるもの)から排出されるものに限る。以下「ばいじん等」という。)を特別管理廃棄物に指定するものとしたこと。さらに、廃ガス洗浄施設を有する廃棄物焼却炉から排出される汚泥及びこれらのばいじん等や汚泥を処分するために処理したものについても、同様に厚生省令で定める基準に適合しないものを特別管理廃棄物としたこと。
   また、ダイオキシン類の含有量について厚生省令で定める基準については、「廃棄物焼却炉に係るばいじん等に含まれるダイオキシン類の量の基準及び測定の方法に関する省令」(平成12年厚生省令第1号)及び「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令」(平成12年厚生省令第2号)による改正後の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則」(昭和46年厚生省令第35号。以下「廃棄物処理法施行規則」という。)により、試料1グラムにつきダイオキシン類3ナノグラムとしたこと。
   ダイオキシン類の測定方法については、「特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法の一部を改正する件」(平成12年厚生省告示第6号)による改正後の「特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法」(平成4年7月厚生省告示第192号)により示したこと。

 2 経過措置

   特措法施行の際(平成12年1月15日)現に設置され、又は設置の工事がされている特定施設から排出される廃棄物については、ダイオキシン類の含有量基準の適用が平成14年11月30日まで猶予され、また、当該廃棄物を次に掲げる方法により処分する限り、当該基準を適用しないこと。

  1.   (1) セメント固化設備を用いて重金属が溶出しないよう化学的に安定した状態にするために十分な量のセメントと均質に練り混ぜるとともに、適切に造粒し、又は成形したものを十分に養生して固化する方法
  2.   (2) 薬剤処理設備を用いて十分な量の薬剤と均質に練り混ぜ、重金属が溶出しないよう化学的に安定した状態にする方法
  3.   (3) その他の溶媒に重金属を溶出させた上で脱水処理を行うとともに、当該溶出液中の重金属を沈殿させ、当該沈殿物及び脱水処理に伴って生ずる汚泥について、重金属が溶出しない状態にし、又は精錬工程において重金属を回収する方法

 3 その他の配慮事項

  1.   (1) ばいじん及び燃え殻(焼却施設内において処理が行われている場合には当該処理物)(特措法第24条第1項において、焼却灰は燃え殻の例示であることに留意されたい。)が分離して排出されている施設については、当該ばいじん及び燃え殻の各々についてダイオキシン類の測定を行い、基準への適合を確認するものであること。
  2.   (2) 流動床炉において炉底部から小石、金属類等の不燃性の異物のみが排出され、焼却灰が排出されない場合には、当該施設からのばいじんのみに基準が適用されるものであること。

第2 特別管理廃棄物に係る処理基準の改正

 1 特措法に基づく処理基準の適用

   ダイオキシン類の観点から特別管理一般廃棄物又は特別管理産業廃棄物とされた廃棄物のうちばいじん等(廃棄物処理法施行令第1条第2号及び第4号並びに第2条の4第5号ス前段、第6号前段及び第7号前段)については、特措法第24条第2項の規定により、同条第1項の基準が「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(昭和45年法律第137号。以下「廃棄物処理法」という。)の特別管理一般廃棄物処理基準及び特別管理産業廃棄物処理基準として適用されること。

 2 収集運搬に係る基準の改正(廃棄物処理法施行規則第1条の9、第1条の13)

   特別管理廃棄物であるばいじん等の廃棄物を、ダイオキシン類濃度の低い焼却灰等と混合して基準に適合させることのないよう、特別一般管理廃棄物の収集、運搬の際の特別管理一般廃棄物以外の廃棄物との混合に関する規定の見直しを行ったこと。

 3 埋立処分基準の改正

  (1) ダイオキシン類の観点から特別管理産業廃棄物とされた廃棄物のうちばいじん等以外のものに係る埋立処分基準(廃棄物処理法施行令第6条の4第1項第3号ソ)

   ア 基準の内容

     ダイオキシン類の観点から特別管理産業廃棄物とされた廃棄物のうちばいじん等以外のもの(廃棄物処理法施行令第2条の4第5号ス後段及び同号ン)の埋立処分を行う場合には、あらかじめ総理府令で定める基準に適合するものにすること。
     また、この総理府令で定める基準については、「金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める総理府令の一部を改正する総理府令」(平成12年総理府令第1号)(以下「判定基準改正府令」という。)による改正後の「金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める総理府令」(昭和48年総理府令第5号)により試料1グラムにつきダイオキシン類3ナノグラム以下とし、検定方法については、「産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法の一部を改正する件」(平成12年環境庁告示第1号)による改正後の「産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法」(昭和48年環境庁告示第13号)により示したこと。

   イ 経過措置(判定基準改正府令附則第2項及び第3項)

     第1の2に掲げるものと同様の経過措置を置くこと。

  (2) その他

    ダイオキシン類の観点から特別管理一般廃棄物とされたものについては、他の特別管理一般廃棄物と同様に埋立処分が禁止されること。
第3 ばいじん、燃え殻等の飛散及び流出の防止措置(廃棄物処理法施行令第3条第3号リ、第6条第1項第3号ル及び第6条の4第3号カ)
  整備等政令による改正前の廃棄物処理法施行令においては、埋立処分を行う際に廃棄物が飛散及び流出しないようにすることとされているが、ダイオキシン類を含む蓋然性の高いばいじん及び燃え殻(これらを処分するために処理したものを含む。以下「ばいじん、燃え殻等」という。)については、より具体的に飛散及び流出を防止するための措置を講ずべきことを規定したこと。なお、本措置については、発生施設を限定せず、埋立処分を行うすべてのばいじん、燃え殻等に適用されること。

  1.   (1) 埋立処分を行う際に、ばいじん、燃え殻等が大気中に飛散しないように、あらかじめ、水分の添加、固型化、こん包等の必要な措置を講ずること。
        なお、水分を過剰に添加すること等により運搬中に汚水が漏洩することのないよう配慮するとともに、強風時には埋立作業を中止する等の措置も考慮すること。また、埋立地へのばいじん、燃え殻等の投下に当たっては、投げ込み式は極力避けることとし、やむを得ず採用する場合には、荷下ろし装置及びカバー等を利用することにより飛散防止に配慮すること。
  2.   (2) 運搬車に付着したばいじん、燃え殻等が飛散しないように、作業終了後に運搬車両を洗浄する等必要な措置を講ずること。
        なお、運搬車両が埋立地内部を走行する場合には、タイヤが直接廃棄物と接触することがないよう覆土、覆工板等の上を走行するとともに、転圧作業時には、覆土等の上から行う等、飛散及び流出の防止に配慮すること。
  3.   (3) 埋め立てるばいじん、燃え殻等が埋立地の外に飛散し、及び流出しないように、その表面を土砂で覆う等必要な措置を講ずること。なお、即日覆土することが困難な場合には、開口部をシートで被覆する等の措置も有効であること。

第4 廃棄物処理業の許可に係る欠格要件の追加(廃棄物処理法施行令第4条の5第8号)

  一般廃棄物処理業及び産業廃棄物処理業の許可に係る欠格要件として、特措法に係る違反を追加したこと。

第5 海防令の一部改正(海防令第5条第1項)

  海防令に規定する船舶から埋立場所等に排出する廃棄物の排出方法に関する基準についても、第2の3と同趣旨の改正を行ったこと。

第6 その他

 1 廃棄物処理法施行規則の改正

  (1) ダイオキシン類の定義の変更

    従来、廃棄物処理法施行規則においては、規制対象とするダイオキシン類をポリ塩化ジベンゾフラン及びポリ塩化ジベンゾ―パラ―ジオキシンとしていたが、特措法においては、コプラナーポリ塩化ビフェニルをダイオキシン類に含めることとされたことから、今般、廃棄物処理法施行規則を改正し、ダイオキシン類の定義を特措法におけるものと整合させたこと(廃棄物処理法施行規則第3条第2項第5号)。
    また、排出ガスの測定方法についても、従来の厚生省告示による方法を改正し、特措法における測定と同様の方法(日本工業規格K0311)を採用することとしたこと。

  (2) 分離排出の特例措置の見直し

    ばいじん及び燃え殻の双方について、重金属に加えてダイオキシン類対策の観点からも特別管理廃棄物としての規制が課せられることとなったことにかんがみ、廃棄物焼却施設においてばいじんと焼却灰の分離排出を不要とする特例措置についても、重金属の溶出量及びダイオキシン類の含有量の双方が抑えられる、溶融又は焼成の方法によりばいじん及び焼却灰を併せて処理する場合のみに限定することとしたこと(廃棄物処理法施行規則第4条第1項第7号チ)。

  (3) 焼成処理の追加

    ばいじん等の再生利用の方途として、ばいじん等をセメント原料として用いる、いわゆるエコセメントの原料としての利用が実用化されてきていることから、特別管理一般廃棄物であるばいじんの処理方法として厚生大臣が定める方法に焼成設備を用いて焼成する方法を加え、併せて、廃棄物処理法施行規則において、ばいじん又は焼却灰の焼成を行う場合の処理施設の構造及び維持管理に係る基準を規定したこと(廃棄物処理法施行規則第4条第1項第7号のリ、同第4条の5第1項第2号ツ)。

  (4) 最終処分場の維持管理に関し記録する事項の追加

    ダイオキシン類対策特別措置法に基づく廃棄物の最終処分場の維持管理の基準を定める命令(平成12年総理府令・厚生省令第2号)に基づき、一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の管理型最終処分場の維持管理に関し、放流水及び周辺地下水に係るダイオキシン類の測定義務が新たに課されることに伴い、当該最終処分場の維持管理に関して記録及び閲覧すべき事項として、当該最終処分場に係る放流水及び周縁地下水に係るダイオキシン類の測定結果及びダイオキシン類による地下水汚染が認められた場合に講じた措置を含めることとしたこと(廃棄物処理法施行規則第4条の7、第12条の7の3)。

 2 廃棄物の埋立処分に係る配慮事項

   廃棄物の埋立処分に伴う環境への負荷の最小化を図る観点から、埋立処分に先立ち廃棄物の埋立処分量の最小化に引き続き努めるとともに、廃棄物の性状や形状に応じてより適切な埋立方法を選択することが望ましいこと。
   特に、ダイオキシン類については、油分等界面活性作用を有する成分を含む廃棄物がばいじん、燃え殻等とあわせて埋め立られている場合には、ばいじん、燃え殻等に含有されるダイオキシン類が溶出するおそれがあるため、このような廃棄物とばいじん、燃え殻等を接して埋め立てることのないよう留意すること。また、ばいじん、燃え殻等の流出を防止するため、保有水等集排水設備を土砂で覆ったうえでばいじん、燃え殻等を埋立処分するなど埋立方法を工夫することが望ましいこと。

 3 特別管理産業廃棄物の追加に関する運用事項

  (1) 特別管理産業廃棄物処理業の許可について

    今回追加された特別管理産業廃棄物の処理を業として行う者は、当該廃棄物の処理を事業内容に含む特別管理産業廃棄物処理業の許可を有することが必要であるので、特別管理産業廃棄物処理業の事業範囲の変更の許可の取得等、所要の手続を指導されたいこと。

  (2) 特別管理産業廃棄物管理責任者の設置について

    今回の特別管理産業廃棄物の追加により新たに特別管理産業廃棄物を生ずることとなった施設を今後設置する事業者は、廃棄物処理法第12条の2第4項の規定により、当該特別管理産業廃棄物に関する業務を適切に行わせるため、廃棄物処理法施行規則第8条の17に規定する資格を有する特別管理産業廃棄物管理責任者を置かなければならない。また、平成12年1月15日の時点で当該施設を既に設置しているか又は設置の工事を行っている事業者については、平成14年12月1日以降、当該管理責任者を置く必要があるので、必要な手続を行うよう指導されたいこと。

別表

  •   ○金属を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める総理府令の一部を改正する総理府令(平成12年総理府令第1号)
  •   ○海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令第5条第1項に規定する埋立場所に排出しようとする金属等を含む廃棄物に係る判定基準を定める総理府令の一部を改正する総理府令(平成12年総理府令第2号)
  •   ○余水吐きから流出する海水の水質についての基準を定める総理府令(平成12年総理府令第3号)
  •   ○廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成12年厚生省令第2号)
  •   ○産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法の一部を改正する件(平成12年環境庁告示第1号)
  •   ○海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令第5条第1項に規定する埋立場所に排出しようとする廃棄物に含まれる金属等の検定方法の一部を改正する件(平成12年環境庁告示第2号)
  •   ○特別管理一般廃棄物又は特別管理産業廃棄物を処分又は再生したことにより生じた廃棄物の埋立処分に関する基準の一部を改正する件(平成12年環境庁告示第3号)
  •   ○廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則第1条第2項及び第1条の2第50項の規定に基づき厚生大臣が定める方法を定める件(平成12年厚生省告示第4号)
  •   ○特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物の処分又は再生の方法として厚生大臣が定める方法の一部を改正する件(平成12年厚生省告示第5号)
  •   ○特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法の一部を改正する件(平成12年厚生省告示第6号)
  •   ○ダイオキシン類の濃度の算出方法を定める件(平成12年厚生省告示第7号)
  •   ○ダイオキシン類の濃度の算出方法を定める件の一部を改正する件(平成12年厚生省告示第8号)

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