法令・告示・通達

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令及び海上汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令等の施行について

  • 公布日:平成18年9月27日
  • 環廃対060927001号、環廃産060927002号

(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課長、産業廃棄物課長から各都道府県・政令市廃棄物行政主管部(局)長あて)

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令及び海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成18年政令第250号。以下「改正政令」という)及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等の一部を改正する省令(平成18年省令第23号。以下「改正省令」という。)が平成18年7月26日に公布された。これらの改正は、一部を除き、平成18年10月1日から施行される。
 ついては、下記事項に留意の上、その運用に遺漏なきを期するとともに、貴管下市町村等に対しては、貴職より周知願いたい。
 なお、本通知は地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。

第一 改正の概要

  石綿含有一般廃棄物(工作物(建築物を含む。以下同じ。)の新築、改築又は除去に伴って生じた一般廃棄物であって、石綿をその重量の0.1パーセントを超えて含有するもの。以下同じ。)、廃石綿等又は石綿含有産業廃棄物(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じた産業廃棄物であって、石綿をその重量の0.1パーセントを超えて含有するもの。以下同じ。)(以下「石綿含有一般廃棄物等」という。)の取扱いについては、石綿の飛散防止等適正な管理が必要である。
  このため、収集、運搬、処分等の全般にわたり、いたずらな破砕をできる限り少なくするとともに、処分又は再生に当たっては、人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれが生じないような性状にするために溶融等の無害化処理を行うこと、直接埋立処分を行う場合にあっては、他の廃棄物と混合しないよう一定の場所において分散しないように行うこと、など石綿の飛散防止のための措置を講じる必要がある。
  これらを踏まえ、新たに石綿含有一般廃棄物等に係る処理基準を定めるとともに、廃石綿等又は石綿含有産業廃棄物(以下「石綿含有産業廃棄物等」という。)の溶融施設を廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「法」という。)第15条第1項に基づく施設の設置許可の対象施設として追加するなど、石綿含有産業廃棄物等の適正処理の確保を図ることとしたものである。
  なお、石綿含有家庭用品が廃棄物となったものに関しては石綿含有一般廃棄物に該当せず、その処理については、本改正後も「石綿含有家庭用品を処理する際の留意すべき事項について(平成18年6月9日付け環廃対発第060609002号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課長通知)」によるものとする。

第二 改正の内容

1 処理基準について

 (1)収集又は運搬について

  1.   ① 石綿含有一般廃棄物又は石綿含有産業廃棄物(以下「石綿含有廃棄物」という。) の収集又は運搬を行う場合には、石綿含有廃棄物を破砕することのないよう、パッカー車及びプレスパッカー車への投入を行わないこととし、当該石綿含有廃棄物がその他の廃棄物と混合しないように仕切りを設ける等必要な措置を講じることとする。
        なお、この場合においては、石綿含有廃棄物が飛散しないようにするため、当該石綿含有廃棄物を梱包し、又はシートで覆う等の措置を講じることが望ましい。
        また、積替え又は保管を行う場合にも、石綿含有廃棄物がその他の廃棄物と混合しないように仕切りを設ける等必要な措置を講じることとする。
  2.   ② 収集又は運搬のために運搬車両等に積み込む際に運搬車両に比べ石綿含有廃棄物が大きい等によりやむを得ず破砕又は切断が必要な場合には、石綿含有廃棄物が飛散しないように、散水等により十分に湿潤化した上で、積込みに必要な最小限度の破砕又は切断を行うこととする。(改正政令による改正後の廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和46年政令第300号。以下「施行令」という。)第3条第1号ホ、ト、ヌ及び第2号ト(2)並びに第6条第1項第1号ロ、ニ、ヘ及び第2号ニ(2)関係)

 (2)処分又は再生について

  1.   ① 石綿含有廃棄物の処分又は再生に当たっては、石綿の飛散防止を確保するため、破砕又は切断を原則として禁止するとともに、他の廃棄物と混合されることで破砕又は切断が行われることのないよう、他の廃棄物と区分して保管することとする。(施行令第3条第2号ト(1)及び第6条第1項第2号ニ(1)関係)
  2.   ② 石綿含有一般廃棄物の処分又は再生は、①によるほか、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれをなくする方法として、以下の方法により行うこととする。
        なお、オに掲げる方法による石綿の重量比率は、処分又は再生を行う設備への石綿含有一般廃棄物の投入量及びその他の一般廃棄物の投入量並びに当該石綿含有一般廃棄物に係る石綿の含有率を用いて算出するものとする。(施行令第3条第2号ト(2)関係)
    1.    ア 一般廃棄物処理施設であって、石綿含有産業廃棄物等の溶融施設に係る改正省令による改正後の廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和46年厚生省令第35号。以下「施行規則」という。)第12条の2第13項に規定する技術上の基準(以下「構造基準」という。)に適合するものにおいて、当該溶融施設に係る施行規則第12条の7第13項に規定する維持管理の基準上の基準(以下「維持管理基準」という。)に従い溶融する方法
    2.    イ 法第9条の10第1項の認定を受けた者が行う当該認定に係る無害化処理の方法
    3.    ウ 施行令第7条第11号の2に掲げる石綿含有産業廃棄物等の溶融施設であって法第15条の2の4の規定による届出がされたものにおいて、石綿が検出されないよう溶融する方法
    4.    エ 石綿含有一般廃棄物をアからウまでに掲げる方法による処理を行う設備に投入するため必要な破砕又は切断を当該処理を行う施設において行う方法(イに掲げる方法による処理を行う設備に投入する場合にあっては、石綿含有産業廃棄物等の溶融施設に係る構造基準に適合する破砕設備を用い、かつ、当該溶融施設に係る維持管理基準に従い破砕又は切断を行う方法に限る。)
    5.    オ 処理によって生じるばいじん及び粉じんの飛散を防止するために必要な排ガス処理設備、集じん器、散水装置その他の必要な装置が設けられた設備を用い、かつ、石綿を当該設備に投入する一般廃棄物の重量の0.1パーセント以下とした上で、石綿含有一般廃棄物を他の一般廃棄物と混合して破砕し、又は焼却する方法
  3.   ③ 石綿含有産業廃棄物の処分又は再生は、①によるほか、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれをなくする方法として、以下の方法により行うこととする。
       (施行令第6条第1項第2号ニ(2)関係)
    1.    ア 施行令第7条第11号の2に掲げる石綿含有産業廃棄物等の溶融施設において石綿が検出されないよう溶融する方法
    2.    イ 法第15条の4の4第1項の認定を受けた者が行う当該認定に係る無害化処理の方法
    3.    ウ 法第11条第2項の規定により市町村が産業廃棄物を処理する場合(当該産業廃棄物の処分を市町村以外の者に委託する場合を含む。)に、一般廃棄物処理施設であって石綿含有産業廃棄物等の溶融施設に係る構造基準に適合するものにおいて、当該溶融施設に係る維持管理基準に従い溶融する方法
    4.    エ 石綿含有産業廃棄物をアからウまでに掲げる方法による処理を行う設備に投入するため必要な破砕又は切断を当該処理を行う施設において行う方法(イ及びウに掲げる方法による処理を行う設備に投入する場合にあっては、石綿含有産業廃棄物等の溶融施設に係る構造基準に適合する破砕設備を用い、かつ、当該溶融施設に係る維持管理基準に従い破砕又は切断を行う方法に限る。)

 (3)埋立処分について

   石綿含有廃棄物の埋立処分に当たっては、一定の場所に分散しないように行うとともに、表面を土砂で覆う等、飛散又は流出しないよう必要な措置を講ずることとする。(施行令第3条第3号チ及び第6条第1項第3号ヨ関係)
   また、石綿含有廃棄物の処分又は再生により生じた廃棄物の埋立処分を行う場合には、あらかじめ環境大臣が定める以下の基準に適合することとする。(施行令第3条第3号リ及び第6条第1項第3号ム)

  1.   ① 石綿含有一般廃棄物の処分又は再生により生じた廃棄物の埋立処分に関する基準は、以下のとおりとする。
    1.    ア 第二1(2)②アからウまでに掲げる方法により処分又は再生を行ったことにより生じた廃棄物(ばいじんを除く。)については、以下のような性状になるよう処理されていることとする。
      1.    (ア)石綿が検出されない性状にすることとする。
      2.    (イ)「検出されない」とは、位相差顕微鏡を用いた分散染色法及びX線回折装置を用いたX線回折分析法による分析方法を用いて検定した場合、定量限界を下回ることとし、具体的な分析方法としては、「建材製品中のアスベスト含有率測定」(日本工業規格JIS A 1481)に準拠した方法を用いることとする。
      3.    (ウ)(イ)において、石綿であるか否かの同定が困難な場合には、電子顕微鏡を用いた検定を行うこととする。(電子顕微鏡を用いた検定方法については別途通知する。)
    2.    イ 第二1(2)②アからウまでに掲げる方法により処分又は再生を行ったことにより生じたばいじん及び第二1(2)②エに掲げる方法により破砕又は切断を行ったことにより生じた粉じんについては、アに掲げる性状になるよう処理され、又はばいじん若しくは粉じんが飛散しないようセメント固化されていることとする。
    3.    ウ 第二1(2)②オに掲げる方法により破砕又は焼却を行ったことにより生じた廃棄物については、石綿が当該廃棄物の重量の0.1パーセント以下となるよう処理され、アに掲げる性状になるよう処理され、又は石綿が飛散しないようセメント固化されていることとする。
  2.   ② 石綿含有産業廃棄物の処分又は再生により生じた廃棄物の埋立処分に関する基準は、以下のとおりとする。
    1.    ア 第二1(2)③アからウまでに掲げる方法により処分又は再生を行ったことにより生じた廃棄物(ばいじんを除く。)については、①アに掲げる性状になるよう処理されていることとする。
    2.    イ 第二1(2)③アからウまでに掲げる方法により処分又は再生を行ったことにより生じたばいじん及び第二1(2)③エに掲げる方法により破砕又は切断を行ったことにより生じた粉じんについては

①アに掲げる性状になるよう処理され、又はばいじん若しくは粉じんが飛散しないようセメント固化されていることとする。

 (4)溶融処理生成物の取扱いについて(施行令第6条第1項第3号イ関係)

   石綿含有産業廃棄物等を無害化処理認定を受けた施設(溶融処理を行う施設に限る。)において処理した場合に生じた溶融処理生成物及び施行令第7条第11号の2に掲げる施設において生じた溶融処理生成物は、施行令第2条第8号に掲げる鉱さいに該当するものとして扱うこととする。このうち、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第6条第1項第3号イ(6)に掲げる安定型産業廃棄物として環境大臣が指定する産業廃棄物」(平成18年7月環境省告示第105号)に定める産業廃棄物については、施行令第6条第1項第3号イ(6)に基づき指定する安定型産業廃棄物とする。また、石綿含有産業廃棄物等の無害化処理又は同じく溶融処理したことにより生じたばいじんを溶融処理し生成したものについても同様とする。
  なお、既に法第14条第6項若しくは第14条の2第1項の許可を受けている者であって、施行令第6条第1項第3号イ(4)に掲げる廃棄物(以下「ガラスくず等」という。)を扱うことができる者については、施行令第6条第1項第3号イ(6)に基づき指定する安定型産業廃棄物を扱うための許可を受けたものとみなす。また、既に法第15条第1項若しくは第15条の2の5第1項の許可を受けている場合であって、当該安定型最終処分場がガラスくず等を埋め立てることができる施設である場合については、施行令第6条第1項第3号イ(6)に基づき指定する安定型産業廃棄物を埋め立てることができる安定型最終処分場とみなすこととする。

2 石綿含有産業廃棄物等の溶融施設について

  石綿含有産業廃棄物等を溶融する施設を設置しようとする場合は、新たに法第15条に基づく都道府県知事(政令で定める市の市長を含む。以下同じ。)による施設の許可制度に位置付けたので、本制度を活用されたい。

 (1)構造基準(施行規則第12条の2第13項関係)

  1.   ① 外気と遮断された状態で石綿含有産業廃棄物等を投入することができる供給設備が設けられていることとする。ただし、バッチ式溶融炉のように、1回ごとに石綿含有産業廃棄物等を溶融する方式の溶融炉であって、石綿含有産業廃棄物等の溶融中に外気と接することがないものについては、この規定は適用しない。
  2.   ② 石綿含有産業廃棄物等を摂氏1500度以上の状態で溶融することができるものであることとする。
  3.   ③ ②の温度を石綿含有産業廃棄物等の溶融に必要な滞留時間を保つことができるものであることとする。溶融を行うに必要な滞留時間については、当該溶融炉の構造等を踏まえて判断されたい。
  4.   ④ 適切な溶融炉内の温度を保つため、空気量を調節することができる設備その他の必要な設備を設置されていることとする。
  5.   ⑤ 適切な運転が行われていることを確認するため、溶融炉内の温度を連続的に測定することが必要であるが、溶融炉内の温度を直接測定するのは困難であることにかんがみ、溶融炉内の温度を間接的に把握することができる位置に、当該位置の温度を連続的に測定し、かつ、記録するための装置が設けられていることとする。ただし、溶融炉内の温度を直接的、かつ、連続的に測定し、かつ、記録するための装置が設けられている場合はこの限りでない。間接的に測定する場合にあっては、測定温度と溶融中の石綿含有産業廃棄物等の温度に一定の相関が認められる位置において測定することとする。
  6.   ⑥ 「排ガスによる生活環境の保全上の支障が生じないようにすることができる排ガス処理設備(ばいじんを除去する高度の機能を有するものに限る。)」とは、排ガスにより人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれのない処理を行うことができるものであり、具体的には、バグフィルタ又は同等以上のばいじん除去能力を持つ設備を備えた排ガス処理設備を指す。また、排ガスによる生活環境の保全上の支障が生じないようにすることについては、排ガス中の石綿の濃度が大気汚染防止法(昭和43年法律第97号)に規定する特定粉じん発生施設に係る隣地との敷地境界における規制基準を参考に判断することとする。
  7.   ⑦ 溶融処理に伴い生じる溶融処理生成物が適正に溶融されていることを確認するために、溶融処理生成物が炉外に出る際の流動状態を確認できるモニター等の設備が設けられていることとする。
  8.   ⑧ 溶融処理の前処理として必要な破砕を行う場合にあっては、以下の要件を備えた破砕設備が必要であることとする。なお、当該設備は、溶融施設に付属する前処理設備として扱うものであり、溶融施設に係る許可時に併せて審査を行うこととし、別途破砕施設の許可を要するものではないこととする。
    1.    ア 投入する廃棄物に破砕に適さないものが含まれていないことを連続的に監視するモニター等の設備を備えるなど、必要な措置が講じられていることとする。
    2.    イ 破砕設備は石綿含有産業廃棄物が飛散しないよう建物の中に設けられていることとする。ただし、周囲に石綿含有産業廃棄物が飛散しないように破砕設備と一体となった集じん器が設けられている場合(設備全体が覆い等で覆われ、外部に石綿含有産業廃棄物及び破砕によって生じた粉じんが飛散しない場合等)は、この限りでない。
    3.    ウ 破砕施設から生じる粉じんの周囲への飛散を防止するため、バグフィルタ又は同等以上の粉じん除去能力を持つ集じん器等、粉じんを除去する高度な機能を有する集じん器及び散水装置その他必要な装置を備えていることとする。

 (2)維持管理基準(施行規則第12条の7第13項関係)

  1.   ① 施設の構造基準に対応した適切な維持管理を行い、記録することとする。
  2.   ② 排ガス中の石綿の濃度を6月に1回以上測定し、記録することとする。
  3.   ③ 溶融処理生成物が環境大臣が定める基準に適合していることを確認するための試験を6月に1回以上行うこととする。ここでいう、環境大臣が定める基準とは、以下のような性状になることをいう。
    1.    (ア)溶融処理生成物に石綿が検出されない状況にすることとする。
    2.    (イ)「検出されない」とは、位相差顕微鏡を用いた分散染色法及びX線回折装置を用いたX線回折分析法による分析方法を用いて検定した場合、定量限界を下回ることとし、具体的な分析方法としては、「建材製品中のアスベスト含有率測定」(日本工業規格JIS A 1481)に準拠した方法を用いることとする。
    3.    (ウ)(イ)において、石綿であるか否かの同定が困難な場合には、電子顕微鏡を用いた検定を行うこととする。(電子顕微鏡を用いた検定方法については別途通知する。)
  4.   ④ 破砕によって生ずる粉じんのための集じん器の出口における排ガス中の石綿の濃度を6月に1回以上測定し、記録することとする。

 (3)生活環境影響調査等

   石綿含有産業廃棄物等の溶融施設は、周辺の生活環境への影響を慎重に判断することが求められるため、焼却施設の設置許可手続の場合と同様の手続を行うこととする。具体的には以下の手続を行う。

  1.   ① 許可を受けようとする場合は、生活環境に及ぼす影響についての調査(以下「生活環境影響調査」という。)を行い、その結果を示す書類を作成して許可申請書への添付が必要であることとする。
  2.   ② 大気汚染に係る分野において、生活環境影響調査の実施の際は、季節変動を十分に考慮した調査が必要であることとする。ただし、当該施設が施行令第7条第3号、第5号、第8号、第12号又は第13号の2に規定する施設であり、過去に同一施設において生活環境影響調査を実施している場合は、季節変動に係る調査については必要最低限の調査にとどめ、改めて季節変動を考慮した調査を実施を求めるものではない。
  3.   ③ 都道府県知事は、申請書及び生活環境影響調査書類の縦覧等を行うこととする。
  4.   ④ 都道府県知事は、施設の設置に関し生活環境の保全上関係がある市町村長の意見を聴取することとする。
  5.   ⑤ 施設の設置に関し利害関係を有する者は、都道府県知事に生活環境の保全上の見地からの意見書を提出できることとする。

3 その他

 (1)排出事業者に対する指導等

  1.   ① 石綿含有産業廃棄物の適正処理を行うためには、排出段階で石綿含有産業廃棄物とその他の産業廃棄物を区分して保管し、排出することが極めて重要である。排出事業者に対しては、この点を特に周知されたい。(施行規則第8条関係)
        排出事業者が石綿含有産業廃棄物の保管(建築物等の解体場所において、解体業者が解体物を廃棄物として運搬するまでの間の保管を含む。)を行う場合にあっては、以下の措置を講じることとする。
    1.    (ア)石綿含有産業廃棄物を保管している旨を記載した掲示板を設けることとする。
    2.    (イ)石綿含有産業廃棄物がその他の物と混合するおそれのないように仕切りを設ける等必要な措置を講ずることとする。
    3.    (ウ)シートで覆うこと、梱包すること等飛散の防止のために必要な措置を講ずることとする。
  2.   ② 今般の政令等の改正により、石綿含有産業廃棄物の破砕のみの処理を行うことが禁止されたため、排出事業者に対して破砕のみの委託を行うことがない等、処理基準の改正について十分な周知を図られたい。

 (2)石綿含有一般廃棄物等に係る情報の伝達、最終処分場における埋立後の状況の把握等

   石綿含有産業廃棄物の処理の流れを把握すること及び石綿含有一般廃棄物等の最終処分場における埋立後の状況を把握することにより、石綿含有廃棄物の的確な管理を可能とするため、次の改正を行った。ただし、この改正省令が施行される際現に埋め立てられている石綿含有一般廃棄物等については、③から⑦までの措置は従前の例によることとする。

  1.   ① 排出事業者及び廃棄物処理業者が備えるべき帳簿において、石綿含有廃棄物が含まれる場合には、石綿含有廃棄物に係る記載を行うこととする。(施行規則第2条の5、第8条の5、第10条の8関係)
  2.   ② 石綿含有産業廃棄物を取り扱う場合には、産業廃棄物管理票及び委託契約書に石綿含有産業廃棄物が含まれる旨を記載することとする。なお、当該規定が施行の際現に締結されている委託契約書については、次の更新の際に石綿含有産業廃棄物が含まれる旨を記載することとする。また、自動更新規定を含む契約書にあっては、覚書等により石綿含有産業廃棄物が含まれる旨を規定することが望ましい。(施行規則第8条の4の2、第8条の20、第8条の21、第8条の31の2、第8条の32関係 )
  3.   ③ 最終処分場の設置者は、石綿含有一般廃棄物等が埋め立てられている位置を示す図面を作成し、最終処分場の廃止までの間保存することとする。(一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める省令第1条第2項第20号、第2条第2項第2号、第3号関係)
  4.   ④ 最終処分場の設置者は、埋立処分の終了の届出の際に、埋め立てた廃棄物に石綿含有一般廃棄物等が含まれる場合は、その旨を記載した届出書を都道府県知事に提出することとする。また、石綿含有一般廃棄物等が埋め立てられている位置を示す図面を添付することとする。本図面は、平面図及び断面図から構成されるものとし、法第15条の19の規定による廃棄物が地下にある土地の形質変更の際に、生活環境保全上の支障を生じさせないよう適切な対応を図るために必要な内容を含むものであることとする。(施行規則第5条の5、第12条の11関係)
  5.   ⑤ 最終処分場の設置者は、最終処分場の廃止の確認の申請の際に、石綿含有一般廃棄物等が埋め立てられている場合は、その旨を記載した申請書を都道府県知事に提出することとする。また、石綿含有一般廃棄物等が埋め立てられている位置を示す図面を添付することとする。(施行規則第5条の6、第12条の11の2関係)
  6.   ⑥ 都道府県知事は、法第15条の18に規定する指定区域台帳の帳簿に、地下にある廃棄物が石綿含有一般廃棄物等を含む場合は、当該石綿含有一般廃棄物等の数量を記載することとする。また、石綿含有一般廃棄物等が地下にある場合にあっては、指定区域台帳の図面に、当該廃棄物が埋め立てられている位置を示す図面を追加することとする。なお、都道府県知事は、土地の形質変更を行う際に、石綿含有一般廃棄物等の飛散による生活環境保全上の支障が生じるおそれがないよう、法15条の17に基づく指定区域の指定及び法第15条の18に基づく指定区域台帳の調製を速やかに行われたい。(施行規則第12条の34関係)
  7.   ⑦ 指定区域内において土地の形質変更を行おうとする者が都道府県知事に届出を行う際、地下にある廃棄物が石綿含有一般廃棄物等を含む場合は、当該石綿含有一般廃棄物等の位置を示す図面を添付することとする。また、都道府県知事は、土地の形質変更を行う際に、石綿含有一般廃棄物等の飛散による生活環境保全上の支障が生じるおそれがないようにするための必要な措置を講じていない場合は、土地の形質変更の施行方法に関する計画の変更を命ずることができることとする。なお、形質変更の際の事前調査時及び形質変更時に、過去に石綿含有一般廃棄物等が埋め立てられていたことが判明した際にも、同様の指導を行うことが望ましい。(施行規則第12条の35、第12条の36、第12条の38、第12条の40)

 (3)既存の石綿含有産業廃棄物等の溶融施設について(施行令附則第2条関係)

   改正政令の施行の際現に施行令第7条第11号の2に掲げる石綿含有産業廃棄物等の溶融施設を設置している者は、法第15条第1項の許可を受けたものとみなす。また、許可を受けたとみなされた者に対しては、改正政令附則第2条第2項に基づき制定された廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令及び海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令附則第二条第二項の規定による届出に関する省令(平成18年環境省令第24号)により届出をさせることとする。
   また、本規定により法第15条第1項の許可を受けたとみなされた施設は、施設の改善命令(法第15条の2の6)等の規定が適用される。

 (4)研究機関の実験設備等の扱いについて

   研究機関等において設置している屋内実験設備等の中には、断熱材等として石綿が含まれる場合がある。このような設備を除去した後の廃棄物の処理については、石綿含有一般廃棄物等の取扱いに準じた対応を行うことが望ましい。

 (5)「非飛散性アスベスト廃棄物の適正処理に係る廃棄物の処理及び清掃に関する法律上の取扱いについて(平成17年8月22日付け環廃産発第050822001号)」の取り扱いについて

   石綿含有産業廃棄物について、今般飛散防止のための処理基準の強化等の措置を法令上位置付けたことに伴い、標記通知は廃止することとする。なお、中間処理業者において、積替え保管設備を活用して最終処分場に搬入する場合が考えられることから、都道府県等においては、これら中間処理業者から、収集又は運搬(積替え保管を含む。)に係る申請があった場合には、保管場所の確認を行い、基準に適合していると認められる場合には、速やかに当該収集運搬業の許可を発出されたい。
   従前より、一部の自治体において、事前協議制等により他自治体からの産業廃棄物の搬入規制を事実上行っている場合が見られるが、これに起因して産業廃棄物の処理が滞留したり、不法投棄等の不適正処理が生じることにより、結果的に生活環境の保全上の重大な支障を生じるおそれがある。したがって、かかる事態を招くことなく円滑な処理が確保されるよう留意されたい。

 (6)産業廃棄物処理業に係る許可の取扱いについて

   産業廃棄物収集運搬業者であって、改正政令の施行の際現に石綿含有産業廃棄物を取扱っている者は、改正政令の施行をもって許可の変更を伴わない。ただし、取扱う産業廃棄物の種類に石綿含有産業廃棄物を含むことを明記するよう改正を行ったところであり、積替え又は保管を行う場合に取扱う廃棄物を明確にするため変更の届出を求めるなど適切な指導を行うよう努められたい。

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