法令・告示・通達

租税特別措置法に基づく廃棄物の最終処分場に係る特定災害防止準備金制度について

  • 公布日:平成3年7月15日
  • 衛環176号

[改定]
平成五年四月二一日 衛環第一三六号

(各都道府県・政令市廃棄物処理主管部(局)長あて 厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長通知)

 平成三年度税制改正において、廃棄物の最終処分場に係る適正な跡地管理の推進等の観点から、廃棄物の最終処分の終了後における廃棄物による地下水の汚染その他の災害の防止に要する費用の支出に備えるための準備金の制度の創設が認められたので通知する。
 本制度の概要は以下のとおりであり、各都道府県・各政令市においては、同制度の主旨について廃棄物処理業者等関係者への十分な普及啓発を図るとともに、同制度の積極的活用について指導されたい。

1 制度の主旨について

  本制度の主旨は次のとおりである。

  1.  (1) 廃棄物の埋立終了後の最終処分場の維持管理が適正に行われることを確保することにより、埋め立てられた廃棄物による地下水の汚染その他の災害を確実に防止し、もって最終処分場に対する周辺住民の信頼の向上に資すること。
  2.  (2) 埋立終了後の維持管理費用の支出時期が収入、すなわち埋立料金の計上時期よりも後になるとの性格を有する廃棄物の最終処分場について、費用収益計上対応の原則による準備金としての費用計上の特例を認め、もって廃棄物処理業者の経営の安定に資すること。

2 制度の概要について

  1.  (1) 青色申告書を提出する個人(又は法人)で廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第七条第四項、第十四条第四項又は第十四条の四第四項に規定する一般廃棄物処分業、産業廃棄物処分業又は特別管理産業廃棄物処分業の許可を受けた者が、平成三年四月一日から平成七年三月三十一日までの期間内の日の属する各年(又は平成三年四月一日から平成七年三月三十一日までの間に開始する各事業年度)において、租税特別措置法施行令(昭和三十二年政令第四十三号。以下「令」という。)第十二条の四第一項又は第三十二条の八第一項で定める廃棄物の最終処分場における廃棄物の最終処分の終了後における、廃棄物による地下水の汚染その他の災害の防止に要する費用(以下「最終処分災害防止費用」という。)の支出に備えるため、当該最終処分場ごとに、積立限度額以下の金額を特定災害防止準備金として積み立てたときは、当該積み立てた金額は、当該積立てをした年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入する(又は当該積立てをした事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する)こと(租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号。以下「法」という。)第二十条の四第一項又は第五十五条の七第一項)。
  2.  (2) 積立限度額とは、次に掲げる金額のうちもっとも低い金額であること(法第二十条の四第二項又は第五十五条の七第二項)。
    •   ア 最終処分災害防止費用の見積額として令第十二条の四第六項又は第三十二条の八第六項で定める金額のうち、当該最終処分場における廃棄物の最終処分の期間又は当該最終処分場における廃棄物の最終処分の予定数量を基礎として令第十二条の四第七項又は第三十二条の八第七項で定めるところにより計算した金額
    •   イ 最終処分災害防止費用の支出に備えるため、当期において令第十二条の四第八項で準用する同条第五項又は第三十二条の八第八項で準用する同条第五項で定めるところにより委託された信託財産の額に相当する金額
    •   ウ 最終処分災害防止費用の見積額からその前年(前事業年度)までに積み立てられた準備金の金額を控除した金額
  3.  (3) 最終処分災害防止準備金を積み立てている個人(又は法人)が、その最終処分場に係る最終処分災害防止費用を支出した場合、最終処分を廃止した場合等には、その最終処分場に係る最終処分災害防止準備金を総収入金額(又は益金の額)に算入しなければならないこと(法第二十条の四第三項~第六項又は第五十五条の七第三項~第六項)。
  4.  (4) 最終処分災害防止費用の見積額、最終処分の期間及び最終処分の予定数量については、いずれも大蔵省令で定めるところにより証明されたものであることを要することとされ(令第十二条の四第六項及び第七項又は第三十二条の八第六項及び第七項)、租税特別措置法施行規則(昭和三十二年大蔵省令第十五号)第七条の二又は第二十一条の五により、最終処分場が所在する区域を管轄する都道府県知事(保健所を設置する市にあっては市長とする。以下同じ。)の認定を受け、確定申告書に当該認定に係る書類の写しを添付することにより証明することとされていること。
  5.  (5) 最終処分災害防止費用の見積額、最終処分の期間及び最終処分の予定数量に係る都道府県知事の認定手続については、別添の平成三年七月十五日付け厚生省告示第百五十三号及び第百五十四号により定めたので、これにより遺漏なきよう行われたい。

3 最終処分災害防止費用の見積額の算定について

  1.  (1) 特定災害防止準備金制度に係る最終処分災害防止費用の見積額の認定に当たっては、一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める命令(昭和五十二年総理府・厚生省令第一号)第一条第二項又は第二条第二項に規定する維持管理基準に従って災害防止措置を講じる場合に、当該措置に要する費用に応じた額を認定すること。
  2.  (2) 上記(1)の認定の際には、別表の左欄に掲げる工事の種類に応じそれぞれ右欄に掲げる工事単価を災害防止措置の種別単価の上限値とすること。

(別表)

災害防止措置の種別
単価
覆土
埋立地の面積一㎡当たり 一、二三八円
法面保護工
法面保護の面積一㎡当たり 一、〇五五円
植栽
埋立地の面積一㎡当たり 一八一円
浸出液処理設備の維持管理
埋立地の面積一㎡当たり 二、三九〇円
雨水排水溝敷設
敷設一m当たり 六、二八〇円
火災の発生防止
埋立地の面積一㎡当たり 七二円
設備の点検
埋立地の面積一㎡当たり 三八九円
公共の水域及び地下水の水質測定
埋立地の面積一㎡当たり 二八四円
施設撤去
埋立地の面積一㎡当たり 二九四円
しゃ断型処分場の覆い
覆いの面積一㎡当たり 九、八三五円

 (注1)

   災害防止措置の種別に応じた費用の内容は、概ね次のとおりである。

  1 覆土

    廃棄物の飛散防止、発生ガスの放散防止、火災予防等の観点から行われる覆土のために要する費用。

  2 法面保護工

    埋立地及びその周辺の法面を保護するため、法面の締固め及び種子吹付け等の緑化作業などに要する費用。

  3 植栽

    法面天端、犬走りなどに樹木を植えることによる法面崩壊の防止、覆土の流出防止、囲いとしての植栽の補修などに要する費用。

  4 浸出液処理設備の維持管理

    浸出液を一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める命令(昭和五十二年総理府・厚生省令第一号。以下「共同命令」という。)第一条第二項及び第二条第二項に規定する排水基準に適合するよう浸出液処理設備を維持管理するために要する費用。薬剤購入費、電気代などを含む。

  5 雨水排水溝敷設

    覆土上面、法面天端、犬走りなどに雨水排除のためにU字溝等を敷設する費用。

  6 火災の発生防止

    発生ガス処理施設の維持管理、消火設備の維持管理などに要する費用。

  7 設備の点検

    立札、門扉、囲障設備、貯留構造物、浸出液集排水設備、雨水排水溝、防災調整池等の点検、補修に要する費用。

  8 公共の水域及び地下水の水質測定

    放流水の水質測定、観測井による地下水の水質測定に要する費用。

  9 施設撤去

    閉鎖後に立札、門扉、囲障設備、浸出液処理設備等を撤去するために要する費用。

  10 しゃ断型処分場の覆い

    しゃ断型処分場を共同命令第二条第二項第一号ハに規定する覆いにより閉鎖するために要する費用。

 (注2)

   しゃ断型処分場及び安定型処分場にあっても、都道府県の行政指導等により管理型処分場の維持管理基準に準じて災害防止措置を講じることが義務付けられている場合には、その措置に応じた各項目の費用を準用することができることとする。

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