法令・告示・通達

一般廃棄物又は産業廃棄物の輸出の確認に係る審査基準等

  • 公布日:平成14年8月29日
  • 環廃産484号

(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)

第一 廃棄物の輸出確認の趣旨

  廃棄物の輸出については環境大臣の確認が必要とされているが、これは、廃棄物の国内処理の原則を具体化するとともに、国外での安易な処理が行われることにより国内の排出事業者責任が空洞化し、国内での適正処理に支障を来すことを防止する観点から定められたものであること。
  なお、廃棄物の輸出とは、本邦から廃棄物を外国に向けて送り出すこと(公海において日本の船舶、航空機内で発生した廃棄物を外国に向けて送り出すことを含む。)をいうものであること。また、ここで、外国とは本邦以外の国又は地域をいい、公海は含まないこと。

第二 適合性の確認について

  1.  1 国内においては適正に処理されることが困難であると認められる廃棄物の輸出であること。
       法第一〇条第一項第一号(法第一五条の四の五において読み替えて準用する場合を含む。)の規定中、「国内におけるその一般廃棄物(産業廃棄物)の処理に関する設備及び技術に照らし、国内においては適正に処理されることが困難であると認められる一般廃棄物(産業廃棄物)」とは、例えば特許等の関係で国内において処理ができない廃棄物をいい、処理費用が高価であることや技術はあるが施設が未整備であること等はこの要件を充足しないものであること。
  2.  2 国内における廃棄物の適正な処理に支障を及ぼさないものとして環境省令で定める基準(輸出の相手国において再生利用されることが確実であると認められること。)に適合する廃棄物の輸出であること。
    1.   (1) 適合性の確認
          法第一〇第一項第二号(法第一五条の四の五において読み替えて準用する場合を含む。)に係る適合性の確認は、次に掲げる事項の適否を審査して行うものであること。
      1.    ① 再生によって得ようとする物(以下「再生品」という。)の性状を適合させるべき標準的な規格があること等当該再生品の性状が利用者の需要に適合していることを判断するに足りる条件が整備されていることにより、輸出の相手国において再生品の利用が確実に見込まれること。
      2.    ② 輸出の相手国における同一の種類及び同等の性能の物の価格、利用の実績、需要の状況等と比較して、輸出の相手国において再生品の利用が確実に見込まれるものであること。
      3.    ③ 得られる再生品の性状が①に掲げる条件に適合したものとなるよう、当該廃棄物の性状の分析及び管理、当該再生利用の用に供する施設の運転管理並びに再生品の性状の分析及び管理が適切に行われるものであること。
      4.    ④ 当該廃棄物の全部又は大部分を再生品の原材料として使用すること。
      5.    ⑤ 当該廃棄物又は当該廃棄物を輸出の相手国において処分するために処理したものの再生を行う者(以下「処分者」という。)が、当該廃棄物の処理及び再生品として製造した物の販売を円滑に行うことができることが事業の実績又は事業計画(当該事業の開始に必要な資金の調達及び技術的能力の確保に関する計画を含む。)に照らして明らかであるものであること。
      6.    ⑥ 処分者から輸出者に対し、当該廃棄物の受入時点及び処理が終了した時点でその旨が報告されることとされているなど、確実に再生利用されたことの確認が行われるものであること。
      7.    ⑦ 処理又は再生品の販売を適切に行うことができない事情が生じた場合や契約を解除した場合等において、処理されない当該廃棄物及び再生品の取扱いがあらかじめ輸出者と処分者の間で定められており、その内容が法の目的に照らして不適当なものでないこと。
      8.    ⑧ 当該廃棄物を主として燃料として使用することを目的とするものでないこと。
      9.    ⑨ 燃料として使用される再生品を得るためのものでないこと。
      10.    ⑩ 通常の使用に伴って生活環境の保全上支障が生ずるおそれがない再生品を得るためのものであること。
      11.    ⑪ 一般廃棄物の輸出については、法第六条第一項に規定する一般廃棄物処理計画に適合するものであるほか、次のいずれにも該当しないものであること。
        1.     イ) ばいじん又は焼却灰であって、一般廃棄物の焼却に伴って生じたものその他の生活環境保全上支障が生ずるおそれがあるもの。
        2.     ロ) 通常の保管状況の下で腐敗し、又は揮発する等その性状が変化することによって生活環境の保全上支障が生ずるおそれがあるもの。
    2.   (2) 参考となる書類等の添付
           (1)の適合性を確認するため、必要に応じて、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(以下「規則」という。)第六条の一五第二項第九号又は第一二条の一二の一三第二項第九号の「その他参考となる書類又は図面」として、(1)の事項に適合していることを証明する資料の添付を求めるものであること。なお、添付書類については、必要に応じて和訳を併せて添付すること。
  3.  3 輸出に係る廃棄物が処理基準を下回らない方法により処理されることが確実であると認められること。
    1.   (1) 適合性の確認
          法第一〇条第一項第三号(法第一五条の四の五において読み替えて準用する場合を含む。)の適合性の審査は、次に掲げる事項の適否を確認して行うものであること。
      1.    ① 予定される収集運搬及び処分(再生及び再生品の製造に伴って生ずる残さの処分を含む。)の方法が法第六条の二第二項に規定する一般廃棄物処理基準又は法第一二条第一項に規定する産業廃棄物処理基準(以下「廃棄物処理基準」という。)に適合すること。
      2.    ② 予定される収集運搬及び処分(再生及び再生品の製造に伴って生ずる残さの処分並びにこれらに伴って生ずる排ガス及び排水の処理を含む。)が相手国の環境法令に適合し、有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約に適合する環境上適正な処理であること。
      3.    ③ 処理又は再生品の販売を適切に行うことができない事情が生じた場合や契約を解除した場合等において処理されない当該廃棄物及び再生品の取扱いがあらかじめ輸出者と処分者の間で定められており、その場合の処理の方法が廃棄物処理基準に適合すること。
      4.    ④ 生活環境保全上支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認められるときに、支障の除去又は発生の防止のために必要な措置(これに必要な資金の確保を含む。)が講じられること。
    2.   (2) 参考となる書類等の添付
           (1)の適合性を確認するため、必要に応じて、規則第六条の一五第二項第九号又は第一二条の一二の一三第二項第九号の「その他参考となる書類又は図面」として、次に掲げる内容を記載した書類等の添付を求めるものであること。なお、添付書類については、必要に応じて和訳を併せて添付すること。
      1.    ① 想定される保管期間(算定根拠を含む)
      2.    ② 処分施設が、廃棄物処理基準及び相手国の環境法令に適合した処理を行う上で必要となる分析・計量設備の有無
      3.    ③ 処分施設に適用される相手国の法令の概要
      4.    ④ 処分施設が許可等を受けていることが相手国の法令により求められている場合、当該許可等を受けていることを証する書面の写し
      5.    ⑤ 契約書の写し
  4.  4 申請者
    1.   (1) 一般廃棄物
          法第一〇条第一項第四号の規定により、一般廃棄物の輸出を申請できる者は、一般廃棄物の処理責任を負うべき者、すなわち市町村及び事業者(自らその事業活動に伴って生じた一般廃棄物を輸出するものに限る。)に限られるものとされているところ、本号の適合性の審査は、事業者の場合その業務内容を聴取して行うものであること。
          なお、ここでいう「事業者」には、中間処理業者(廃棄物の発生から最終処分が終了するまでの一連の処理の行程の中途において廃棄物を処理する者をいう。以下同じ。)は含まれないこと。
    2.   (2) 産業廃棄物
          法第一五条の四の五において読み替えて準用する法第一〇条第一項第四号の規定により、産業廃棄物の輸出を申請できる者は、廃棄物の処理責任を負うべき者たる事業者(自らその事業活動に伴って生じた産業廃棄物を輸出するものに限る。)並びに都道府県及び市町村に限られるものとされているところ、本号の適合性の審査は、事業者の場合その業務内容を聴取して行うものであること。
          なおここでいう「事業者」には、(1)と同様中間処理業者は含まれないこと。

第三 その他

  1.  1 国内における法の遵守
       廃棄物が輸出される場合、その廃棄物が本邦の領域内にある場合には当然に国内における法令の適用を受けることから、法に基づく廃棄物処理基準法第一二条第二項、第三項及び第四項に規定する保管基準及び委託基準の遵守並びに法第一二条の三に規定する産業廃棄物管理票の交付等法の規定は遵守しなければならないこと。
       したがって、例えば産業廃棄物の輸出を行う場合であっても国内(領海内を含む。)における運搬については、自ら行う場合を除き、法に基づく委託基準に適合した委託が行われる必要があること。また、規則第二条第六号及び第九条第九号において、廃棄物の輸出に係る運搬を行う者(自ら本邦から輸出の相手国までの廃棄物の運搬を行う者に限る。)については産業廃棄物収集運搬業等の許可を要しないこととされているところであるが、これらの者に対する委託についても委託基準が適用されること。
       なお、ここで、産業廃棄物収集運搬業等の許可を要しないこととされた者は、本邦の港又は空港から外国へ仕向けられた船舶又は航空機に最後に積み替えられた以降のものを運搬する者に限られるものであること。
  2.  2 確認を不要とする者
       法第一〇条第二項(法第一五条の四の五において読み替えて準用する場合を含む。)の規定により、自らの日常生活に伴って生じた一般廃棄物を携帯して輸出する者、本邦から外国までの航行に伴い生ずる廃棄物を輸出する者等については、廃棄物の不適正処理、処理責任の空洞化のおそれが少ないことから、例外として確認が不要であることとされていること。
  3.  3 その他
       輸出確認の申請は、個別の輸出ごとに行われる必要があること。また、申請に記載された輸出予定年月日を正当な理由なく超過した場合には、改めて環境大臣による確認の申請を行うことが必要であること。

第四 標準処理期間

  標準処理期間は、六〇日とする。

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