法令・告示・通達

燐及びその化合物に係る削減指導方針の策定について

  • 公布日:昭和60年12月26日
  • 環水規257号

(各府県知事あて環境庁水質保全局長通達)

 瀬戸内海環境保全特別措置法(昭和四八年法律第一一〇号)第一二条の三第一項の規定に基づく指定物質削減指導方針(以下「指導方針」という。)の策定については、昭和六〇年一二月二六日付け環水規第二五六号をもつて環境庁長官から貴職あて指示がなされたところであるが、指導方針の策定に当たつては、左記に留意のうえ遺憾なきを期されたい。

一 策定指示に当たつての基本的な考え方

  今般の策定指示は、本年一〇月に瀬戸内海環境保全審議会よりなされた答申「瀬戸内海の富栄養化防止に関する基本的考え方について」及びこれまでの燐及びその化合物(以下「燐」という。)に係る削減指導の実績を踏まえたものであり、その基本的な考え方は次のとおりである。
  府県毎の削減の目標については、大阪湾奥部での富栄養化の程度が相当高いことに鑑み、上流府県を含め大阪湾に負荷を与える地域での燐の負荷量を現状よりも減少させることとしたほかは、従来と同一とした。なお、大阪湾以外の湾灘についても局部的に燐濃度が高く富栄養化による被害が発生している水域については、きめの細かい指導が行われる必要がある。
  また、削減のための施策についても従来のものを踏襲し、さらに排水処理技術の向上等に伴いこれを充実させる必要がある。

二 燐の削減のために講じる基本的な施策

 (一) 生活系排水対策

  1.   ア 下水道、し尿処理場、地域し尿処理施設、農業集落排水施設等の二次処理ベースの整備を促進するとともに、富栄養化の著しい海域に関連する地域や普及率が相当程度進んでいる地域を中心に、下水道等の整備事業の拡充との関連を配慮しつつ、逐次処理の高度化を図る。また、処理施設の運転管理の改善を指導する。
  2.   イ し尿浄化槽の管理の適正化を指導するとともに、設置に当たつては必要に応じ合併処理化を指導する。
  3.   ウ 生活雑排水による負荷を軽減するため、住民意識の啓発を図るとともに関係行政機関において進められる種々の施策の中で燐の削減効果の向上を期する。
  4.   エ 合成洗剤の使用の適正化を指導する。

 (二) 産業系排水対策

  1.   ア 燐を排出する施設の新増設、排水処理施設の改善等の場合にあつては、燐の除去効果の高い排水処理施設を導入するよう指導する。
  2.   イ 現行の排水処理施設によつては、燐の除去効果が十分でなく、かつ、負荷量が大きい場合にあつては、燐の除去効果の高い排水処理施設を導入するよう指導する。
  3.   ウ 排水処理施設の管理において、凝集剤及び栄養剤の添加の適正化並びに運転条件の改善により、燐の排水濃度の低減が図られるよう指導する。
  4.   エ 燐を含む副原料等の転換等を指導する。

 (三) その他の対策

  1.   ア 魚類養殖における餌料の処理方法及び投餌方法の改善、堆積物の除去等の漁場管理の適正化を指導する。
  2.   イ 農業排水による負荷の適正化を指導する。
  3.   ウ 汚泥の浚渫等の措置を講ずる。
  4.   エ 富栄養化防止についての住民の理解を深め、燐の削減施策の実効を期するため啓蒙活動を実施する。

三 関係部局との調整

  指導方針の策定に当たつては、あらかじめ下水道担当部局、建築担当部局、衛生担当部局、農林水産担当部局等関係部局と調整すること。

四 報告の際添附する書類

  指導方針の内容の報告に際しては、昭和五九年度の指定物質の発生源別排出量、その算定に用いた自然的及び社会的諸元等に関する書類を添附すること。

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