法令・告示・通達

海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部改正等について(通知)

  • 公布日:平成19年3月30日
  • 環廃対発第070330018 号・環廃産発第070330003号・環地保発第070330006 号

(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課長、産業廃棄物課長、環境省地球環境局環境保全対策課長から各都道府県・政令市廃棄物行政主管部(局)長あて)

 船舶からの廃棄物等の排出規制については、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(昭和45年法律第136号。以下「海防法」という。)により行われているが、千九百七十二年の廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約の千九百九十六年の議定書(以下「96年議定書」という。)を締結するため、平成16年5月19日に公布された海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律(平成16年法律第48号)により、廃棄物等を海洋投入処分する場合には新たに環境大臣の許可を受けることとする等の海防法の改正が行われた。本改正法は、平成19年4月1日から施行される。
 また、海洋投入処分ができる廃棄物についても96年議定書の要件を満たすよう見直しがなされ、平成18年10月12日に公布された廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成18年政令第329号。以下「改正令」という。)により、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和46年政令第300号。以下「廃掃令」という。)の一部改正が行われた。
 ついては、下記事項に留意の上、その運用に遺漏なきを期するとともに、貴管下市町村等に対しては、貴職より周知願いたい。
 なお、本通知は地方自治法(昭和22年法律第67号)第245号の4第1項の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。

第1 改正の趣旨

  1996年(平成8年)、船舶からの廃棄物の海洋投棄を規制する千九百七十二年の廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約(以下「ロンドン条約」という。)の規制内容を更に強化することを目的として、96年議定書が採択された。わが国は、96年議定書が求める海洋における廃棄物等の処理に関する規制の一層の充実に対応するため、陸上において発生する廃棄物等の海洋投入処分を許可制とするとともに、廃棄物の海域における焼却を禁止すること等を主な内容として、平成16年に海防法の改正を行った。この改正に伴い、「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令」(平成17年政令第209号)、「廃棄物海洋投入処分の許可等に関する省令」(平成17年環境省令第28号。以下「許可省令」という。)、「廃棄物海洋投入処分の許可の申請に関し必要な事項を定める件」(平成17年環境省告示第96号)及び「海洋施設廃棄の許可の申請に関し必要な事項を定める件」(平成18年環境省告示第153号)が定められた。
  さらに、この96年議定書を締結するため、同議定書で海洋投棄が認められなくなる廃棄物の海洋投入処分を禁止する必要があり、加えて、廃棄物の最終処分に当たっての海洋環境の保全をより一層推進するため、陸上処分技術等を考慮しつつ海洋投入処分が可能とされていた廃棄物の見直しを行ったことを踏まえ、海洋投入処分を行うことができる廃棄物を定めている廃掃令の一部改正が行われ、これに伴い関係省令の改正が行われた。
  なお、船舶で発生した廃棄物については、陸揚げされるまでは、海防法が廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「廃掃法」という。)に優先して適用されるものである。

第2 海防法の一部改正及び関係政省令・告示の制定、改正について

1 海防法の改正内容

(1)船舶からの廃棄物海洋投入処分の許可等
  1.   イ 船舶から廃棄物の海洋投入処分をしようとする者は、環境大臣の許可を受けなければならないこととすること。(海防法第10条の6から第10条の8まで、第10条の10、第10条の11)
  2.   ロ 廃棄物海洋投入処分の許可を受けた者は、廃棄物の排出海域の監視を行い、その結果を環境大臣に報告しなければならないこととすること。(海防法第10条の9)
  3.   ハ 船舶から廃棄物を排出しようとする者は、当該廃棄物の船舶への積込み前に、海上保安庁長官の確認を受けなければならないこととすること。(海防法第10条の12)
(2)海洋施設からの廃棄物海洋投入処分の許可等
  1.   イ 海洋施設から廃棄物の海洋投入処分をしようとする者は、環境大臣の許可を受けなければならないこととすること。(海防法第18条の2第1項関係)
  2.   ロ 海洋施設から廃棄物を排出しようとする者は、当該廃棄物の海洋施設への積込み前に、海上保安庁長官の確認を受けなければならないこととすること。(海防法第18条の2第2項関係)
(3)船舶及び海洋施設における油、有害液体物質等及び廃棄物の焼却の規制

   何人も、船舶又は海洋施設において、船舶又は海洋施設内において発生する油等以外の油等の焼却をしてはならないこととすること。(海防法第19条の26関係)

(4)海洋施設廃棄の許可等
  1.   イ 環境大臣の許可を受けてする海洋施設の廃棄等を除き、船舶等を海洋に捨ててはならないこととすること。(海防法第43条関係)
  2.   ロ 海洋施設を海洋に捨てようとする者は、環境大臣の許可を受けなければならないこととすること。(海防法第43条の2関係)

2 海防法関係政令

(1)海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行令の改正内容

   海域において排出することのできる水底土砂の基準は、特定水底土砂、指定水底土砂又は海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行令(昭和46政令第201号)第5条第2項第4号若しくは第5号に規定する水底土砂のいずれにも該当しないものであることとすること。

(2)施行期日等
  1.   イ 改正法は、平成19年4月1日から施行すること。
  2.   ロ 環境大臣の許可に係る申請等は、平成18年10月1日から行うことができることとすること。

3 許可省令及び関係告示

  1. (1)許可申請に必要な海洋投入処分の実施計画、監視計画、事前評価に関する書類に記載すべき事項を規定したこと。
  2. (2)許可申請書等の様式を定めたこと。
  3. (3)排出海域及び排出方法に関する基準を規定したこと。
  4. (4)環境省告示において、廃棄物海洋投入処分の許可及び海洋施設廃棄の許可の申請に関し必要な事項を定めたこと。

第3 廃掃令及び関係省令の改正について

1 廃掃令の改正内容

  我が国においては、廃棄物の最終処分は、海洋環境の保全を図るため、海洋を安易な投棄場所として認めるべきではないとの方針から廃棄物の処理は陸上において行うことが原則とされており、また、国際的な責任を果たし海洋環境の保全に貢献する観点から、ロンドン条約を締結し、ロンドン条約で海洋投棄が認められている廃棄物を改正令による改正前の廃掃令において規定していたところである。そして、今般、ロンドン条約よりも海洋投棄が可能な廃棄物の範囲を狭く規定している96年議定書を締結するため、廃棄物の最終処分に当たっての海洋環境の保全の推進という観点から海洋投入処分の不可避性を吟味した結果、廃掃令について以下の改正が行われたところである。

(1)海洋投入処分を行うことができる一般廃棄物の見直し

   現行の処理状況を踏まえ、また、96年議定書に則り、一般廃棄物の海洋投入処分を禁止することとすること。(廃掃令第3条第4号及び第5号関係)
   なお、船舶内にある船員その他の者の日常生活に伴い生ずる廃棄物(ふん尿等)や輸送活動、漁労活動その他の船舶の通常の活動に伴い生ずる廃棄物などについては、引き続き、海防法の規定に基づき、船舶から排出することができる。

(2)海洋投入処分を行うことができる産業廃棄物(※)の見直し

   「公共下水道等から除去した汚泥」を、現行の処理状況を踏まえ、海洋投入処分を行うことができる産業廃棄物から除外した。また、「動植物性残さ」及び「家畜ふん尿」について、今般の改正に係る見直し過程において油分及び有害物質を含むものがあることが明らかとなったことから、他の海洋投入処分を可能としている産業廃棄物と同様、油分及び有害物質についての基準に適合するものに限り、海洋投入処分を認めることとすること。(廃掃令第6条第1項第4号関係)
  なお、特別管理産業廃棄物以外のものであって、廃掃法第2条第4項第2号に掲げる廃棄物であるもの及び当該廃棄物を処分するために処理した産業廃棄物の海洋投入処分は、廃掃令第3条の規定の例によるものとし、全て禁止することとすること。(廃掃令第6条第2項関係)
  ※ 特別管理産業廃棄物以外のものに限るものとし、廃掃法第2条第4項第2号に掲げる廃棄物であるもの及び当該廃棄物を処分するために処理したものを除く産業廃棄物。

2 金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令等の一部を改正する省令(平成18年環境省令第37号)の内容

(1)金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令(昭和48年総理府令第5号)の一部改正

   1(2)に伴い、「動植物性残さ」及び「家畜ふん尿」について、含有する有害物質に関する基準を設定すること。

(2)廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第6条第1項第4号に規定する油分を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令(昭和51年総理府令第5号)の一部改正

   1(2)に伴い、「家畜ふん尿」について、含有する油に関する基準を設定すること。

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