法令・告示・通達

海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令等の施行について

  • 公布日:平成2年8月28日
  • 運環49号

(各運輸局長・海運監理部長・沖縄総合事務局長あて運輸省運輸政策局長通知前略)
 ついては、これらの政令等の施行に関し、ばら積みの有害液体物質による汚染の規制に関する運用について通達した昭和六二年四月三日付け運環第三一号と併せ、左記事項に留意の上、運用に当たって遺漏なきようにされたい。

 (中略)

 また、本通達中、法、令等の用語はそれぞれ次の意味で用いることとする。
 法:海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(昭和四五年法律第一三六号)
 条約:一九七三年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する一九七八年の議定書(昭和五八年条約第三号)
 令:海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令(昭和四六年政令第二〇一号)
 規則:海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行規則(昭和四六年運輸省令第三八号)
 改正令:海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成二年政令第九九号)
 政令掲名物質:令別表第一第一号イ、第二号イ、第三号イ、第四号イ又は別表第一の二(第八九号及び第九〇号を除く。)に掲げられている物質
 既査定物質:令別表第一第一号イ若しくはロ、第二号イ若しくはロ、第三号イ若しくはロ、第四号イ若しくはロ又は別表第一の二(第九〇号を除く。)に掲げられている物質
 既査定物質混合物:令別表第一第一号ハ、第二号ハ、第三号ハ、第四号ハ又は別表第一の二第九〇号に規定されている混合物

  1. 一 政令掲名物質等の改正
    1.  (一) 令別表第一(海洋環境の保全の見地から有害である物質)各号イに掲げる物質に関し、条約附属書?付録?の改正に合わせ、追加、削除、有害性に係る分類の変更、名称等の変更が行われた。
    2.  (二) 令別表第一の二(海洋環境の保全の見地から有害でない物質)に関し、条約附属書?付録?の改正に合わせ、追加等の変更が行われた。
    3.  (三) (一)及び(二)の改正によつて、令別表第一及び別表第一の二より削除された物質については、平成二年一〇月一三日以降未査定液体物質として取り扱われることとなる。
    4.  (四) 条約附属書?付録?の改正に伴い、「船舶からの有害液体物質の排出に係る事前処理の方法等に関する命令」(昭和六二年総理府・運輸省令第一号)について、次に掲げる改正が行われた。
      1.   ① A類物質等の事前処理の方法として濃度測定方法を採用した場合、洗浄水中の当該物質の重量濃度を〇・〇一%以下としなければならないとされている物質の中から、B類物質に分類された二硫化炭素が削られた。
      2.   ② 油類似有害液体物質について、追加、削除等が行われた。
    5.  (五) 政令掲名物質の運用上の留意事項
      1.   ① 改正令により削除されたA類物質の「クレゾール酸」は、国際的な慣行に従い、「クレゾール」に含まれると解すること。
      2.   ② 令別表第一の二に掲げられた「水」は、真水、海水を問わず社会通念上「水」と考えられるものは全て含まれるものであること。
    6.  (六) 既に、法第九条の六第三項の規定に基づき環境庁長官により査定された物質のうち、政令掲名物質に該当することとなる物質については、改正令附則第二項の規定により査定の効力を失う。なお、当該効力を失う物質は、別添のとおりである。
  2. 二 既査定物質混合物の規定の新設
      従来、既査定物質の混合物は、法第三条第四号に規定する未査定液体物質として取り扱われてきたが、国際海事機関において策定された統一解釈に則り、以下に掲げる基準に従い汚染分類を定めることとした。
    1.  (一) 混合物中の汚染分類の最も高い物質の濃度の合計が一〇重量パーセント以上であれば、当該汚染分類となり、一〇重量パーセント未満であれば、次ランクの汚染分類となるものとする、いわゆる「一〇パーセントルール」を適用することとした。
         ただし、令別表第一第一号イ又はロに掲げる物質を含む既査定物質混合物については、当該物質の濃度の合計が一〇重量パーセント未満であつても、総理府令で定める基準によるものとした。
         なお、当該基準を定める総理府令として、「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令別表第一第一号のA類物質等に該当する混合物の基準を定める総理府令」(平成二年総理府令第三五号)が制定され、A類物質等のうち蓄積性が高い物質及び有害性が特に高い物質として環境庁長官が指定した九物質(海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行令別表第一第一号イ又はロに掲げる物質のうち環境庁長官が指定した件)を含む既査定物質混合物に関する汚染分類の算定方法が定められた。
    2.  (二) 既査定物質混合物は、実際に貨物として輸送されている液体物質が既査定物質のみから構成されているか否かで判断するのであつて、複数の既査定物質を混合することによつて化学反応を起こす場合には、その生成物が既査定物質又は既査定物質混合物に該当する場合を除き未査定液体物質として取り扱うものとする。
    3.  (三) 既査定物質の中には、天然油脂等多数の化学的単一物質の混合物でありながら慣用名を用いて表記しているもの(やし油等)や、単一物質の混合物(ジフェニル及びジフェニルエーテルの混合物等)を表記しているものも含まれているが、これらは、既査定物質であり、既査定物質混合物としては取り扱わない。従つて、複数の物質から組成される液体物質は、まず既査定物質に該当するか否かを判断し、該当しない場合にのみ既査定物質混合物の対象となるかどうかを判断することとする。
    4.  (四) 既に、法第九条の六第三項の規定に基づき環境庁長官により査定された物質のうち、既査定物質混合物に該当することとなる物質については、改正令附則第二項の規定により査定の効力を失う。なお、当該効力を失う物質は、別添のとおりである。
  3. 三 潤滑油添加剤の取扱い
      潤滑油添加剤とは、潤滑油が有しない性質を付与する等の目的で、潤滑油に数パーセントから二〇~三〇パーセント添加される化学製品である。その成分は、大部分は有機化合物等の油溶液であり、法上「油性混合物」に該当するものである。
      従来、潤滑油添加剤は油性混合物として法第三条第二号に規定する「油」として取り扱われてきたが、「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律施行規則の一部を改正する省令」により、「油」から除外される油性混合物として取り扱うこととされた。
      同令の施行後、潤滑油添加剤は、法第三条第四号の未査定液体物質に該当することとなり、よつて、船舶によりばら積みで輸送しようとする際には、法第九条の六及び規則第一二条の二の九の規定により、運輸大臣に対する届出をしなければならないこととなる。
      なお、潤滑油添加剤が「油」から除外されるのは同令の施行日である平成二年一〇月一三日からであるが、法第九条の六第三項の規定に基づく査定及び法第三章の二の規定に基づく検査等の手続きを円滑に行うため、同令附則第二項の規定により、同日前においても法第九条の六第二項に基づく届出を行うことができることとした。当該届出が行われたときは、同条第三項の規定により、速やかに環境庁長官により査定が行われることとなる。
  4. 四 (略)
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