法令・告示・通達

大気汚染防止法施行規則の一部を改正する省令の施行について(通知)

  • 公布日:平成14年5月15日
  • 環管大160号

(各都道府県・各政令市大気保全担当部(局)長あて環境省環境管理局大気環境課長通知)
 大気汚染防止法施行規則の一部を改正する省令(平成14年環境省令第15号)は、平成14年5月15日に公布され、即日施行される。この改正の背景及び趣旨並びに改正内容は下記のとおりであるので、その運用に遺憾なきを期されたい。

1 改正の背景及び趣旨

  空気の代わりに純酸素を用いて燃料を燃焼させる酸素燃焼方式を用いたガラス溶融炉は、燃焼ガス中にほとんど窒素が含まれないため、燃焼に伴い発生する窒素酸化物の排出量が従来の空気燃焼方式に比べ少なく、大気環境の保全上有効な技術である。我が国では、電気ガラス等の製造に用いられる溶融炉については既に酸素燃焼方式が導入されてきているが、近年、板ガラス等の製造に用いられる溶融炉においても酸素燃焼方式を導入する動きが出てきたところである。
  ところが、現行の大気汚染防止法に基づく窒素酸化物排出規制においては、燃焼方式によらず、空気燃焼方式を前提として定められた標準酸素濃度補正式(※)を用いて排出ガス中の窒素酸化物濃度を計算することとなっており、酸素燃焼方式を用いた場合、計算上、排出基準を超過するという矛盾が生じる可能性がある。このため、今般、板ガラス等の製造に用いられるガラス溶融炉について、酸素燃焼方式を用いた場合における標準酸素濃度補正式を改正することにより、空気燃焼方式と酸素燃焼方式での排ガス組成の相違によって生じる計算上の矛盾を解消することとしたものである。
  また、電気ガラス等の製造に用いられるガラス溶融炉については、酸素燃焼方式を用いた場合は、標準酸素濃度補正式を適用せず実測の窒素酸化物濃度に対して排出基準を適用することとしていたが、本改正にあわせて、同様の考え方に基づく規制方式に改めるものとしたものである。

2 改正内容

  板ガラス又はガラス繊維製品用のガラス溶融炉に係る窒素酸化物排出基準
  大気汚染防止法施行規則(昭和46年厚生省・通商産業省令第1号。以下「規則」という。)別表第3の2中19の項に掲げる施設(大気汚染防止法施行令(昭和43年政令第329号。以下「令」という。)別表第1の9の項に掲げる溶融炉のうち板ガラス又はガラス繊維製品(ガラス繊維を含む。以下同じ。)の製造の用に供するもの)のうち酸素燃焼方式によるものについては、標準酸素濃度補正式に空気中の窒素割合及び溶融に伴い発生するガス量を勘案した補正項(1/4)を乗じて得られた数値に対して排出基準を適用することとしたこと。
  板ガラス又はガラス繊維製品用以外のガラス溶融炉に係る窒素酸化物排出基準
  規則別表第3の2中20の項及び21の項に掲げる施設(令別表第1の9の項に掲げる溶融炉のうちガラスの製造の用に供するもの(板ガラス又はガラス繊維製品の製造の用に供するものを除く。))のうち酸素燃焼方式によるものについては、実測の窒素酸化物濃度に対して排出基準を適用することとしていたが、本改正にあわせて、標準酸素濃度補正式に空気中の窒素割合及び溶融に伴う発生するガス量を勘案した補正項(1/4)を乗じて得られた数値に対して排出基準を適用することとしたこと。

  その他

  公布の日から施行することとしたこと。

  • (※) 標準酸素濃度補正式について
       排出ガスを外気で希釈して基準値以下にするという不正行為を防止し、施設間の公平な規制を図るために、次式により算出される換算濃度をもって排出基準への適否を判断するもの
       C=((21-On)/(21-Os))×Cs
        (この式において、
         C:窒素酸化物の換算濃度(ppm)
         On:標準的な残存酸素濃度(%)
         Os:排出ガス中の酸素濃度(%)
         Cs:排出ガス中の窒素酸化物濃度(ppm))

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